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▼ オススメ映画はネクストゴール ヨコハマフットボール映画祭2015
- ジャンル:芸術・音楽・映画
- (映画・本を語る)
2月は映画月間か、と言うくらいに毎週映像作品を観ています。
アカデミー賞に合わせてぶつけてくる事もあって、それ目当ての大作が投入される事もあるんですが、
私が今月観た作品について、アウトプットしたいと思います。
ヨコハマフットボール映画祭
2月14日(土)にみなとみらいのショートショートシアターで、サッカーを題材にした映画を集めて開催されるヨコハマフットボール映画祭に行ってきました。
14日、15日の2日間開催なのですが、14日にだけ行きました。
私は1日通し券で全4本をほぼ映画館を出る暇もなく、というか与えて貰えずに10時間近く滞在して観ました。
これはトークショー、映画、トークショー、映画という想定外の構成だったので、流石に備え付けのカフェでは2本目で限界に達し、
10分あるかないかの空き時間にサッとイオンに駆け込み、おにぎりを流し込んで戻るハードスケジュールだったわけですが、非日常的な貴重な体験で面白かったです。
今回は中でも、一番最後に観た ネクストゴール という映画がオススメしたいなぁと思いました。
ネクストゴール 予告編 詳細 ヨコハマフットボール映画祭公式
http://2015.yfff.org/next_goal_wins/
成長ストーリーものじゃなかった
ネクストゴールは日本の昭和世代にはスクールウォーズ的な印象を与えるかもしれません。
FIFA世界ランキングで世界最下位に位置していた アメリカ領サモア(サモアとは別) が豪州代表に0-31で負ける所からスタートします。
ここで山下真司が監督なら、お前ら悔しくないのか-!と絶叫したあと、「悔しいですぅぅぅ!」と選手が返答し、「今からお前らを殴る!!」となる伝説の名シーンとなります。
悔しいから殴るという論理展開はとてつもなく理不尽なのに、何の疑問も感じない説得力がありましたね。
この説明を見て、皆さんはこう思ったはずです。
ああ、弱いチームが努力して強くなって行くという解りやすい成功ストーリーの記録ドキュメンタリーなんだ。
私も予告編を観たのでそういう予備知識を持っていました。
でも違いました。
7時間経過、1日4本目の映画に気がついたら没頭してた
この日、同日に1本目に上映されたインドネシアの19歳世代代表チーム”ガルーダ”の奮闘を実話を元に描いたガルーダ19という映画は正に、
代表的な作品をあげると、がんばれベアーズ的であり、チャーリー・シーンの出世作であるメジャーリーグ的な弱小チームが頑張って強くなっていくストーリーでした。
余談ですが、この映画を観ることで、インドネシアという国の実情、彼らのサッカー協会、彼らのサッカーの実力を知る事が出来て、
そして何よりもインドネシアという国の秘められた強大な潜在能力をヒシヒシと感じる、とても良い解りやすいエンターテイメント作品で、これも良い作品でした。
つまり、先にこちらを観ていて、それなりに良い感想であったので、ネクストゴールは”また似たようなテーマの作品”という印象があり、トータル4本目の映画ということもあって、正直、テンションは低かったです。
そんなこともあり、斜に構えて見始めたのですが、気がついたら作品に没頭させられていました。
サッカー文化の差を感じる
ネクストゴールは歴史的な大敗から始まり、上手くいかない時期、転換点、成長するが故に生じる摩擦、と、成長ストーリー物のお約束、王道を歩む構成になっています。
ですが、先ず見せ方というのが圧倒的に上手いと感じました。
この点、流石は 『この国ではサッカーは宗教だ』 と言い放つ英国の映画です。
同じ予算と題材を与えても日本では作れないでしょう。
これは蔑む事で持ち上げる低レベルな表現ではなく、代表チーム同士が10回試合すれば何回かは勝てるかもしれないですが、サッカー文化においては100年の差があると感じる率直な感想です。
世界有数の経済大国で、アジアでもっとも整備されたプロリーグもあり、日本代表の視聴率が60%を越える事があっても、良質のサッカー映画が作られ、それがヒットするようなサッカー文化、土壌が日本には無いのです。
なので、逆にインドネシアがガルーダ19のような良質なサッカー映画を作れることに 『いつか絶対に追い抜かれる日が来る』 と脅威を感じてしまいます。
トーマス・ロンゲン
話は映画に戻ります。
何の成果も出せないままワールドカップ予選を迎え、次の監督が見つからずアメリカサッカー協会に支援を求めたアメリカ領サモアに現れた一人のオランダ人、トーマス・ロンゲン。
彼はプロクラブ、更にはアメリカのU-19,U-20代表を率いた経験もある実力のある監督です。
とにかく、彼が最高の人物であったのはチームにも、映画にも、私にも良い結果を与えました。
もう、あれ?主役はトーマスじゃね、この映画を見て、それくらいに私は彼が大好きになりました。
アメリカ領サモア、そこは彼が経験してきたこれまでの”仕事場”とは何から何まで違います。
ですが、トーマスは大変である事、上手くいかない事、その全てを未知の体験として楽しんでいる。
選手がうまく出来ない事すらも、楽しんでいる様に見えました。
その姿はかつての日本、それはデッドマール・クラマーが来た頃の日本サッカーの話とシンクロして見えました。
そして映画の後半に、そんなトーマスが言う言葉を聞いてこの映画が伝える物に気が付きました。
「以前(プロの世界)なら、こんな時、選手のやる気を上げるのに、次の試合に勝てば2万ドルボーナスだ。 とか人参をぶら下げればいい。 だけど、彼らは違う。 上手くなりたい、勝ちたい、とても純粋なんだ。」
世界最弱のチームを伝えたドキュメンタリーの真意
アマチュア、それはプロという言葉の対義語として、素人という意味で一般的に使われている言葉。
だけど、その語源には「愛する人」、日本語に変えるなら愛好家となる意味がある。
時間が経過するごとにトーマスに率いられた選手たちはみるみる上達していき、ゲームの結果も向上する事になる。
だけど、この映画がドキュメンタリーとして伝えたかったのはチームが強くなっていくストーリーじゃない。
ましてやトーマスというサッカー伝道師の物語でもない。
好きだから、上手くなりたいから、勝ちたい、そんな純粋な気持ちで頑張る人達の姿なんだと気がついた。
ネクストゴール、2月に観た中では一番おすすめの映画です。
日本のアンダー世代をトーマスに任せてみたいくらい、彼のファンになった。
気になった人はDVDで、レンタルとかAmazonとかで観れるようです。
- 2015年2月28日
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