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日本代表の10年南アフリカW杯 その1

  • ジャンル:日記/一般

寂しい傍観者は語る


熱狂の渦の正に渦中から一瞬にしてその神々しくすら燃ゆる炎を
傍から指をくわえて見る寂しい立場になってしまった。

ベスト8進出はこれまでとは全く違った種類の熱狂を生み出しただろう。

このゲームの終着点はただ一つ、相手の存在を消す事。

死闘においてのみ決着する死線を潜り抜けた体験の共有は
その圧し掛かる苦しみが大きい分だけ感情が爆発する。

これが時に点が入らずに退屈な競技と評されるサッカーの本質かもしれない。

1点が重いのだ、時に人の命を奪うほどに。

同時にこれはW杯という大会の本質でもある

政治的、祭典的な価値とは別にスポーツ的な観点で見ると
このコンペティションは僅か一ヶ月と言う短期間に開催され
参加する半分のチームはたった3試合しか行わずに大会を去り
全日程の7試合を行うのは32チーム中4チームしかない短期決戦なのである。


よって年間を通して30試合以上行われるリーグ戦とは問われる能力が根本的に違う

リーグ戦で優勝を狙うチームは勝たないといけない。
勝ち点制度において勝ちは3で引き分けは1となる為である。

当然最低限の攻守におけるバランスは必要だが
相手よりも何点多くとれるかという得点力が必須となる。

W杯は違う。

極論ではあるが7試合を通じて1得点でも優勝する事は十分に可能なのである。
*1勝6分け4PK勝ち

そういった特性から過去から現在において
世界を驚嘆させたトータルフットボールが西ドイツに敗れて以来
より守備力に注力したチームが優勝している。

この点において日本代表は02年日韓大会は成功し史上初めての勝利を獲得し
開催国としての最低限の責務を全うする事が出来た。

開催国の利点を大きく言われる事もあるがそれは金で買われたW杯という
汚名との紙一重の結果であった事は南アフリカを見れば解るだろう。

攻撃の準備となる統一された意識の下に行われるコンパクトな守備組織
そういう最低限の戦う準備を整える事が出来ていたからだ。

だけれども40年近く予選で敗退し続けてやっと出場しても3連敗だった事を忘れた。


たった一つの失敗を誇大し全ての成功を塗りつぶし
あろう事か失敗だったとする結論に導いた。

独裁的な権力を握る者がいる組織では良く行われる情報操作だろう。


やっと手に入れた珠玉の宝石を一人の怨恨によってドブに投げ捨てた。

山頂に向けられていた確かな歩みはこの時、谷底へ向けられたのだった。


自分達は何故、戦えたのか?

失敗の分析も必要だがそれよりも成功の分析はもっと重要ではないか。

それを怠ったが為にどうなったかはドイツの地で証明された筈だ。

これは何処のマスコミもその後の騒動で分析が甘くなり触れていないが
日本は予選リーグ3試合で計61本ものシュートを被弾し
いわゆる平均的な決定率によれば8点を失っておかしくない数値だが
むしろ7点しか取られなかったのは恵まれていた。

何より言われているチームワークを損なった原因も間接的には
この守備組織構築の過程で統一したフィロソフィーがなかった為に
選手同士が対立してしまったのも大きく関与している。


成功を分析もしなければ失敗も分析しない

先ず、どうすれば成功できるのか?をまともに考えていない
そして自身の対面の為には(失敗を穿り返されるのを恐れ)失敗も見向きもしない。

近年、明らかに日本代表をとりまく人気は落ちている。

この瞬間に冷めたからだ。

「こんな奴(ら)のやる事にはもう馬鹿らしくて付き合っていられない」

周囲から熱が抜けていくのを感じた。


そして夢の語り手が病に倒れた

ワラにもすがるように心地よい語りに妄信的に身を委ねていた矢先
突然に叩き起され、後は政治によって全てが決まった。

ここにスポーツ的な見地は一切入る余地がない。

 

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