フタが開く

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fimo という遊び場を無償で貸していただた事に、

ワタクシは常日頃より、(これでも)深く感謝の念を抱いている。

無料でこのような遊び場をワタクシにご提供していただきまた、

良き釣り友と縁を持ち繋がっていけた事は、

ワタクシにとって、利益以外の何物でもない。

もちろん企業がやっている事なので、

運営側にもfimo はメリットがあるというのは承知している。

企業とは、利益に繋がらない事などやってはいけないのだとワタクシは思っている。

とは言え今のワタクシは、

fimo から楽しさを施していただいているダケの人間であって、

何かワタクシの方から、かの企業に対して恩を返せるような事は

これと言って何も出来ていないのが現状である。

もう十分過ぎるくらい(かといって「老」の字はまだ付けてほしくないが)

大人なので感謝の気持ちを「感謝しています」という文字だけで表現するのは好ましくない

という事は理解している。

枯れても釣り師であれば、感謝はやはり釣果で示すべきなのだ。

そう思いタックルケースにブローウィンをいつも忍ばせてはいた。

そしてスキあらば海原へ向かって飛ばしていた。



ブローウィンでまったく釣れなかった訳ではない。



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尺ヒラスズキ や、



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尺ペンペン なる魚は釣っていたが、

「尺」という好釣果のボーダーラインは、磯のルアーマンには適用外のようだ。

恩返しなどもってのほか、

得たのは賞賛ではなく失笑のみだった。



カルモア社のプロフェッサー、Mr.Muraoka に何かしらの恩返しをする事と、

「春マサは終わった」という声に対し、

一縷の望みをつないで何とか「マサ子獲得」する事を目的として

ガンダーラ行きのフェリーに乗った。



「フタが開く」

人に中に収められていた才能が何かのきっかけで花開く、

その瞬間をそう表現するらしい事を、

ワタクシは、いつか何かの「はじめの一歩」で読み知った。



「ワタクシ」という壺の中に、

神が如何なる「才能」というギフトを贈ってくれていたのかを

まざまざと見せつける、

今回はそんな釣行記となる事だろう。



ガンダーラに到着すると、

既に若船長が野性味溢れる例の自家用車でお迎えに来てくれていた。


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今回もお世話になるのは「梅乃家」さんだ。

1泊させてもらう予定だ。

梅乃家に到着して準備を済ませ、早速磯へ渡していただいた。



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先日の釣行でデコヒラマサを仕留めたワタクシは、

それが「きっかけ」であるという何か直感めいた物を感じていたが、

はたしてその直感は、やはり間違ってはいなかった。



オシアペンシル185Fが水中から水面を啄むようにスイスイと泳いでいた。

直後、水飛沫と共に水中に引き込まれ、結ばれたPE6号を受けるワタクシのマンビカが、

半円を描いて衝撃を表した。

「うなれワタクシのマンビカ!」

叫びに呼応したマンビカは、



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ガンダーラの「ミドリヒラマサモドキ」を瞬殺した。



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80チョイというサイズだ。



それから他のダイペンを投入するも、青物の期待が出来ない様子なので

青物タックルと一緒に持ち込んでいたヒラタックルを準備した。

装着するのはもちろんブローウィン。

風が強さをましたが、このルアーは「こんな時こそ」というルアーだろう。

そしてやはり、開花したワタクシが操るブローウィンは



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いとも簡単に結果を出した。



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足元から飛び出した70チョイの「ヒラスズキ」。

ガンダーラのヒラスズキはやけに尻尾が太く見えて美しい。



一息ついていたら若船長から瀬替わりを勧められたので、

勧めに応じて瀬を変えた。

瀬替わり後は、ダイペンから投げ始めては見たものの、

こちらでも現状では青物が厳しそうだと判断、直ぐにブローウィンを投げ始めた。

シモリが多い浅瀬がらみの場所だが、

生憎サラシなども無く、ヒラスズキも期待は出来ない状態だった。

ユルユルと何度かブローゥインを泳がせた所、

ガツガツというアタリの後、大きく竿を曲げられたので、

巨大なレバーでも全開に起こすかのごとく竿を立てファイトを開始、



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良い顔をした



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「ピンクのアナタ」を水揚げした。



今までは良かれと思ってやった事が裏目に出てしまい、

恩返しどころか恩を仇で返してしまっていたが、

今回ばかりはその目的をちゃんと果たしたはずである。



まだまだ同じ場所付近を他のモノ達が泳いでいるであろうと予測したが、

さっきのファイトで警戒されたのか、反応が無かった。

そこでアイルマグネット3G 145Fのピンクを装着した。

以前聞いた「ピンクのアナタには赤系が効く」という話を思い出したからだ。



少しだけ場所を変えて瀬の脇を通した所、即、ドン!という衝撃を竿が受けた。

先ほどのアタリとはまったくもって別物、

気が付けば相手は沖のボトムへ一直線に加速してゆく。

止まる気配などまったくない。



カンパチだ。



ヒラ竿だが、あの宮崎の釣り神様が魂を注ぎ込んだ一品、

そうやすやすと白旗は上げないはずだ。

瞬時に右手をバットへ移し、竿尻を股へ持って行って、悶えた。アイヤ、構えた。

ノブを持つ左手は、スプールの反転が止まる瞬間を待った。

やがて伸びようとする竿の力に疲れを見せたヤツの直進が止まった。

刹那、左手が渾身の力でハンドルを回す。

何度もスプールは金切声をあげて反転したがもうヤツの自由にはさせなかった。

いかにカンパチとは言えトップスピードさえ殺せば、後は重さとの勝負だ、

なんとか出来るはずだと信じ、まさに極限までピンと張りつめた糸を精一杯の力で回収にあたった。

苦労の末、

顔を出したヤツを決めていたランディングポイントへ押し込み、引きずり上げたら



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「ピンクのアナタ」だった(*´Д`)


 
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歯とゆうよりキバと形容したくなる歯並び。



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メジャーの置き方が悪いので実寸より大きく見えてしまうけども、

コイツだけはキチンと計測したところ75cmジャストという体躯。

そしてPM5:30、若船長のお迎えで初日の釣行は終了した。

まだまだ釣果に満足はしていないが、初日としてはまずまずの出来だろう。



宿に戻り風呂を上がり食堂に向かうと、2人の若者がいた。

この2人とは行きのフェリーでも一緒だった。

聞けばこの2人、ガンダーラのアオリイカを釣る為だけに関東から来たそうだ。

なかなかのツワモノである。

一緒にお茶を酌み交わし(笑)、楽しい時間を過ごした。



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(画像はご本人了承済み)



村田君、小林君、ありがとう、おかげで夕食は良い時間となりました。

君らの釣果とこれからの人生に幸多からんことを!



明日2日目は最終日、

フェリーの時間がある為、12時上がりとなるが、

「フタが開いた」ワタクシにそれだけの時間があれば十分だ。

明日も存分に巨魚達と戦い、クーラーのフタさえ閉まらなくしてやる。

今までワタクシの中に閉じ込められていた「才能」を、

明日こそ世に知らしめてやるのだ。

そんな誓いを立てながら夢に落ちた。



2日目。
















 
(゚ω゚;A)






















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苦笑。






才能どころか、

壺さえワタクシは所有していなかったという事が明白になった。









人々はワタクシに問うだろう。

「昨日の釣果はなに?」











そんなもんシルカッ!!!

コッチが聞きたいわッ!!!










 

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