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二日がかりのランカー

  • ジャンル:日記/一般
こういうことなんだ。

三時間経ってようやく手にした「コッ」というショートバイト。
最初は簡単に寄せられると思った。その瞬間、引きずり込まれるような重々しい走りが始まった。

ラインは橋脚の向こうに回りかけている。引き剥がすために、上流へ走る。10m、20m。橋脚の付け根で、モワッと水面が盛り上がる。

エラ洗いはない。鯉のスレか?
しかしスピードと重量のある突っ込みが何回もある。水中で首を振るような動きも。

今までに経験したことのない感覚。

とにかく、寄せよう。

しかしラインは簡単に出され、再び橋脚へ回りこもうとする。
ドラグを締めロッドを立てて走りを抑えたと思った瞬間。

「フッ」

メインラインから切れしまった。

明らかにラインの許容範囲を超えた強引なやり方だった。
悔しい。

その後も何も無いまま帰宅。

頭の中で何度も繰り返すあのファイト。これからも何度あるかないかの、ビッグチャンスを不意にしないために、ファイト中の瞬間瞬間の決断が正しかったか反芻する。

よし、決まった。次のチャンスは絶対にものにする。

翌日、なくしたhoneytrapを買い、再び釣りに。場所は別の所へ。

この日もほとんど反応が取れないまま、3時間が過ぎた。
わからない。わからない。何が間違ってるかわからない。
何百回目かのキャスト。明暗に流れていくライン。

「コッ」

瞬間は軽い。そして、ロッドに重みが段々乗り始める。そのままロッドが曲がりきり、さらにラインが引きずり出される。

ビッグチャンス。

頭の中で昨日を思いかえす。

橋脚からそっと引き離す。上流へ誘導するように。とにかくこの魚は重い。水面に上がったモジリがそれを物語っている。

そして、違和感を感じた魚が一気に暴走する。一瞬で10mはラインが引きずりだされる。これなら橋脚までひとっ飛びじゃないか。ドラグを締めたいが、魚の動きを見定めギリギリまでこらえる。

近づいてきたラインの先をみると、濁った水面下に鈍く光る重々しい魚体。

その瞬間に、再び流心に向かって吹っ飛んでいった。

もう何分たっただろう。

少しずつ突っ込む距離が短くなり、いよいよタモ入れ出来そうなタイミングに、たまたま通りかかったアングラーさんに、声をかけられた。

「タモいれしましょうか」

僕は運がいい。自分でやったらきっと失敗するから。

「お願いします!」

タモに気付いた魚がまた走る。

「これ、ランカー行ったんじゃないですか?」

と、サポートしてくれるアングラーさん。

ようやくネットに入った魚。
でかい。

二人ともメジャーは持ってなかったが、そのアングラーさんが80cmの目印がついたロッドを添えてくれて、確認できた。

およそ、85cm。

そうか。これがランカーのファイトなのか。一瞬でラインを10m引きずり出すパワー。数分に及ぶ格闘。
昨日途切れた糸が今日繋がった。

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ランカーを、僕はランカーを、手にしたんだ。

サポートしてくれたアングラーさんに感謝。彼が居なかったら、手からこぼれ落ちてしまっただろう。ありがとうございます。

年間目標27/50匹です。

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