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上宮則幸

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7月25日

頭の中は不安が積もり積もって一杯だ。
先輩と二人で興した会社の先行きを憂う。
資金繰りはまだウマクいかない。
思った程収益を弾き出せずに低迷。
精一杯知恵を絞り可能なだけ効率化して極限まで無駄を削っても、手元に残る金は雀の涙程しか無く、一現場終わる度に途方に暮れる。

単価が安過ぎる。
過当競争が当たり前のこの業種では、ウチみたいなちっこい会社には何のうま味も無い。
安い労働力を確保し受注数を増やす以外に好転はあり得ないのは最初からわかりきった事だ。

無借金経営に拘っている以上は現状から抜け出せないのは明らかだ。
金融機関の融資を受け拡大路線で現状を打開したい攻めのおれと、それを極力避けたい守りの相棒で意見は割れる。
移民受け入れ、単純労働への参入がニュースのヘッドラインに並ぶこの世の中で、生き残るための策は明確は筈だ。
いずれ時流はこの僻地にも必ず押し寄せる…

祖国日本は既に変わり始めているのだ。
人々の意識も家族の形も仕事のあり方も。
それを察知して既に次へのシフトをしていない経営者は易々と淘汰されるのみだ。
それを腹を割って話し合っても頑なな思考はなかなか柔軟にはならない。



晴れない
冴えないねぇ
気持ちが


それでもだ

通勤時に渡る橋の上から見る川の水には関心をひかれる。
街路樹の木の葉に碧味増す空にも風の匂いにも…あの忘れられない煌めく銀鱗を微かに感じる。
川に行けと告げられている。
元気のない背中を何かが押すんだ。

今日はおれの誕生日、7月25日。
44歳になった。

腹を満たすだけの質素な飯を食い、そそくさと仕度を整えクルマを走らせた。
ホームリバー肝属。
おれらしくもない昨今の心境を撃ち破るには、丁度いい節目のこの日に最もおれらしい魚釣りで気分を変えたいものだ。

ただし、釣り場の状況は全くわからない。
ついこの前の日曜に息子と二人で様子見がてらのドライブで訪れた河口に一先ずエントリーする事にした。

準備を整えていると、ヘッドランプが無い。
ひとしきり探すが見当たらずに諦めた。
サブランプと撮影用のランプがあるからまぁいいや。

堤防に立ち川の様子を観察する。
風も波もない河口に、ボラのライズはほとんど聞こえない。

最近雨は降っていない。
空気は比較的乾燥している筈だが、なぜだかジットリと重い。
気温は27℃だが、体感的にもっと高く感じる。
シャツの中の肌を汗の雫が走る。

先日の下見の時に既に気付いてはいたが、下げの流れが対岸寄りになっている。
手前は淀んでダラダラ。

様子見に時間を掛けているとアングラーが一人おれの後ろを河口に向けて通り過ぎて行くのを背中に感じながら、あ~…この潮位だとこのエリアは無いか…

彼から距離を置いておれも立ち位置に着いた。
一瞬、足元の水面にライトの光りを当てる。
光りに白っぽく見える濁り。
この川においては、一見して悪い水。
やっぱりこっちじゃないな…

早々と見切りまだ下げの流れが残る中流へ。
やはり水が悪い。
ベイトも皆無。
もちろんノーバイトだ。

その後、更に2ヶ所を見て回り状況を見るも変わらず、変な水だ。
雨も降らないのにこの水色は何だ?
首を傾げて家路に着いた。

何だろうなぁ?
だが、間違い無く好転が訪れる。
それは明日かもしれないし…






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