完全にチヌの人となった僕は、飽きもせずまた同じ中流域にエントリーした。
だがしかし、前回と同じ事はしない。
釣行毎にテーマを持って楽しむ！それはハンドメイドルアーだけをルアーBOXに詰め込んで、川に通い込んでいた頃と何も変わらない。


今日のテーマは『乗らないバイトの攻略』。
この夏、数え切れない程のチヌのバイトを得たにも関わらずそのヒット率は1割〜2割程度とかなり勿体無いことをしている。
その対処法は知っているつもりだったが敢えてそのままやってきた。
対処結果の効果の程をより確実に知るために。


対処法といってもすごく単純な事で、それぞれのルアーに付いている純正のフックをがまかつSPMHに付け替えるだけ。
たったこれだけが釣果にどう出るか今日は試してみる。


いつもの如く水位が下がる時間帯に入水。
この日のタイミングであれば午前9時から昼過ぎまでが釣りできる時間帯。
まだまだ暑い夏の日差しを浴びながら川岸を歩けば、浅瀬で群れていたボラとチヌの幼魚達が水面に波紋を出しながら逃げて行く。
特に凝視するまでもなく視界に入ってくるキラキラに目をやると、川の流芯の川底に鮎の姿が見える。
ここまではいつもと同じだ。


いつもと同じように狙いのエリアより少し手前のエリアで、ウォーミングアップがてら対岸ギリギリにキャストをしながら川を下る。
するとここでいつもと違う事が起こった。
早々のチヌのバイト！
バイト1発目はフックアップせず。
このエリアでは今までチヌの反応なんてなかったのに、今日は付き場が少し変わってるのか？
そう思った次の瞬間の2バイト目でティップがグンッと入った。


アワセを入れて引きを楽しみながら寄せる。
バイト2発でフッキング…いきなり5割のフックアップ率。
文句ないフッキング検証の滑り出し！








リアフックがしっかり食い付いてくれたような形で獲れた1匹。
でもまだ2バイトだけだしフックで差が出ると考えるにはもっとバイトを出さないとと思うから、引き続き対岸ギリギリへ打ち込みながらどんどん川を下っていく。


ファーストフィッシュから今日はいつもと何かが違うんだろうな、とは思っていたがもう一つ違う事が。
少しオープンな流域の対岸に向けキャストをし、流芯を横切らせるとチヌが付いてきて浅瀬でバイトっていうのがいつものパターンなんだけど、今日はバイトがとにかく少ない。
使ってるルアーはガボッツ90なんだけど、ピンクレーザーなのかそれともリアルハゼなのかを確認すべく、細かくローテーションを繰り返すがそれでもバイトがなかなか出ない。
やはり他のカラーなのか？2色じゃ少ないか？


なんて考えてるとパシャっと優しくバイト。
乗らない。
少し手を変えるか…とスナップに繋いだのはブルーブルーのシャルダス14。





ブレード付いてるルアーをちゃんと買ったのは初めてだったんだけど、なんとなくデイゲームで困った時はブレードっていう認識はあった。


ガボッツ90を散々通したコースへキャスト。
巻きスピードのイメージは巻き過ぎず巻かなさ過ぎず…ブルーブルーの動画で予習勉強してきた。
すると、クンッとティップが入りリールのハンドルは止まった。


1投目から来るとは思ってもみなかったので、思わず驚きの声が漏れる。
すかさずアワセを入れるとそいつは宙を二度舞った。


…シーバスだ！
チヌばかり釣ってて存在を忘れかけてたシーバスだ！
久しぶり過ぎて想像もしてなかっただけに、一瞬なんでチヌがエラ洗い⁉︎なんて思っちゃったりもしたけど、フックも小さくバレやすいであろうブレードルアーということを考慮しドラグを緩めて寄せにかかる。
リアフック一本しか掛かっていないのを見てウェーディングしながらのキャッチはやめて、ゆっくりと岸へ誘導しズリ上げてキャッチ。
フィッシュグリップで掴んだら夏の暑い日差しの下で弱らせることのないように、すぐさま川の中に浸かる。








フッコサイズのかわいい奴だが、今年の夏のテーマ『中流域シーバス』をようやくキャッチ！
エラ洗いも多すぎるくらいしてくれて楽しませてくれた！
にしてもあれだけガボッツを通してたコースだけど、まさか一撃でバイトが出るとはブレードの力は恐るべしである。
トップだとチヌ、少しレンジを入れてブレードだとシーバス…
もしかして釣り分けが出来るのか？とも思ったり。


この中流域に通い始めてからようやくキャッチしたシーバスだけに感無量。
過去にはこれより上流でシーバスをたくさん釣ったこともある。
だけど敢えてこの中流域のポイントに通い続けたのは、自分の足で開拓し良さげなストラクチャーや流れを見付けたポイントだったからというのが1番の理由。
自分の足で探したポイントで釣れた1匹は、サイズに関係なく至極の1匹だ。


とりあえずシャルダスにシーバスは反応するという事がわかったので、リリース後はまた別なコースへシャルダスをキャストし、他にもいないか徹底的に探っていくことに。


するとすぐにリトリーブを止める、トスッというバイトが出た。
フッキングも決まり最後のランディングでバラしてしまったが、20センチにも満たないようなセイゴだった。
こんな小さなセイゴも寄せるのか？
とにかくシャルダスにシーバスが反応しているという事実に、フックの検証のことなどすでに頭の隅っこへ。
ガボッツへの反応も今日はあまりよくないことから、折り返し地点からエントリーポイントの上流へはシャルダスで勝負してみることにした。


ややアップに投げて軽く流されつつ水面を割らない速度をキープし、細かなレンジ調整はロッド角度で行い巻いてくる。
するとリトリーブを止めるトンッ！というアタリがやってくる。


…たまらん！
このトンッ！と止めるアタリに病みつきになってしまった。笑
ファイト開始から3〜5秒程で魚が何なのかもわかるようになってきた。
浮いて来ずゴンッゴンッと頭を振るこの感じは…





ブレードで初ゲットとなる30後半のチヌ。
シーバスと違った引きはまた格別だ。


もう少し粘っても良かったのかもしれないが、夏の暑さはまだまだ健在な鹿児島。
水分もなくなりかけているし、余裕を見て熱中症になる前にフィールドを後にした。


終わってみればバイトの7割くらいはフッキングが決まり良い思いをする事が出来た。
フックによってヒット率が変わるかの検証にしては不十分なバイト数だったから、答えはハッキリと言えないけれど感覚的に言うとヒット率は上がったと思う。


今回なぜ、がまかつのSPMHだったかと言うと素晴らしいフックだと感じているからだ。
世に出ている多くのフックメーカーの針を全て使ったわけじゃないからあまりこういうことは言いたくないのだけれど、がまかつのフックの刺さりの鋭さとホールド感(バラしにくさ)は本当に素晴らしいと思う。
刺さりの良さは自分の手だったり、自分の衣服だったりで検証済みである。笑
ほんと軽い力でよく刺さると思う。


自分が信じれる道具で、釣りをし続ける。
あの時あれをしとけばよかった…
こうしとけばよかった…
そう後悔しないようにする為の一つの選択肢として、フックはがまかつ社のものを僕は使っていく。


…とか言いつつ、やっぱり買ったルアーに付いてる新品の純正フックだったら勿体無いからそのまま使っちゃうんだけど。笑
そこらへんも、純正のフックが良いルアーとそうでないルアーを見極めてやっていこうと思う。


フック検証というテーマで始まった釣りだったが、念願の1匹と出会えた良い釣行となった。
たった1匹だけど、これで2017年の夏の中流域に思い残す事はなくなった。


今度の目標は10月から始まり11月、12月と3連戦あるFimo全日本シーバス選手権。
なかなか思うように釣りは出来ないだろうけど、2017年もあっという間に過ぎ去るんだろうから、悔いの残らないようやれるだけやって秋から冬を突っ走ろうと思う！






Tackle Data
Fishman Beams RIPLOUT 7.8ML
DAIWA ZILLION SVTW 1016SV-SH
YAMATOYO FAMELL PE RESIN SHELLER 29lb.
YAMATOYO FAMELL FLUORO SHOCK LEADER 20lb.
BlueBlue Gaboz!!!90,shalldus14…etc