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TOMMY
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▼ 牡蠣時々目張
- ジャンル:釣行記
日曜日。
まだ夜が明け切る前から、カキ祭り会場である、的矢港目指して出発。
祭りのスタートは午前10時から。
このペースで行けば予定通り、8時には到着するだろう。
今年は余裕を持っての参戦。
もちろん、ハッチにはライトタックル。
午前8時過ぎ、的矢港到着。
さすがにまだ、人はまばら。
寒風吹きすさぶ中、関係者の方々がせっせと準備に精を出していた。
祭り開始まで二時間弱。
まずはロッドと共に積んできたチャリンコに長男を跨がらせる。
つい最近、ワッパなしで乗れる様になったばかりの長男は、得意げに駐車場をグルグルと周り始めた。
TOMMYは早速海を眺めに。
魚影は確認出来なかったが、いかにも釣れそうな雰囲気。
すると、すぐ先の防波堤をロッド片手に歩いている二人の少年を発見。
すかさず後を追うTOMMY。
「この辺でやろっか」
そう話しているのが聞こえたので、
「こんにちは。何を釣るの?」
と声を掛けた。
すると、
「こんにちは~!えっと、メバルとかシーバスとかが釣れたらなと思って・・・。この辺は何が釣れるんですか?」
と、逆に問われた。
(地元の子じゃないのか・・・。)
「う~ん、お兄ちゃんも地元の人間じゃないからわかんないけど、メバルなら釣れるんじゃないかな~?」
などと、昨年たいして釣れなかったくせに、いい加減な事を言ってしまった・・・。
「一緒にやりませんか?教えて下さい!」
聞けば、岐阜から来たこの小学四年生の少年達は、普段は野池のバスを相手に竿を振っているようで、まだ一度も海の魚を釣った事がないと言う。
純粋に釣りが好きで、一生懸命小遣いをはたいて買ったのだろう、
少年達のルアーボックスには、どこのメーカーのものなのかわからない、ラパラもどきなルアーがたくさん入っていた。
おじさん、感動しちゃいました。
「よっしゃ!やってみっか!」
少年のロッドには真新しい小さなメタルジグが結ばれ、最初は何も言わずに黙って見ている事にした。
もう一人の少年は、刺身をエサにした釣り竿と、エギを結んだロッドの二刀流。
彼は気付いていなかったが、辺りには墨跡もあったので、決して間違った選択ではない。
ただし、エサ竿にエサとして付けていた刺身が、ブリの切り身そのままであった事だけが、唯一の不安材料であった。
しかし、何もかも教えてしまっては、彼等の楽しみを奪ってしまう。
釣りは好きな様に、各々思うがままに。
メタルジグの少年は、表層から30cm付近をバーチカルに誘っている。
とそこへ、
「フグだ~!」
チャリンコを乗り捨てて駆け付けた長男が、見付けたフグを指差して声を発した。
子供達は、嬉しそうに小さなフグを見つめ、あっという間に三人の輪になっていた。
そんな微笑ましい光景に、目頭が熱くなる齢35歳のTOMMY。
年を取ると、涙腺が緩くなると言うのはどうやら本当の話のようだ。
しばらく何も言わず、そのまま眺めていたが、相変わらず表層付近をメタルジグでチョンチョンとしていたので、
「一度ボトムまで落としてごらん。二、三回しゃくってリールを巻いたら、そのまま少し落としてまた数回しゃくってやってみ。」
えらそうにレクチャーしてみたものの、そんな簡単に釣れる訳ねーよなぁ・・・何て思っていると、
『きたぁー!!』
一際大きな声で叫ぶ、ジグ少年。
(へ?ウソ!?)
刺身を小さく付け替えていた後ろで、ロッドが小気味良くしなっている!
グリグリとリールを巻いてあがって来たのは、何と紛れもない「メバル」!
しかも中々の良型だ!
『やったぁー!メバルだぁ!初めて釣れたぁ!』
「おお!やったじゃん!」
そう、肩をポンと叩いてやると、更に顔を真っ赤にして喜ぶ少年。
何度も何度もガッツポーズを魅せ、喜びを露わにしていた。
その後パターンを掴んだ彼は、続けざまにもう一匹追加!
それを見たTOMMY、さすがにいても立ってもいられなくなり、ダッシュで車からタックルとカメラを持ち出し、大人気なく並んで参戦。
5gジグヘッドに月下美人「ビームスティック」をセットし、停泊船の下からいとも簡単にメバルを引きずり出す!

更に、彼等に取ってはその時既に『対メバル兵器』と化し初めていた、二匹のメバルを釣り上げたメタルジグ・・・。
そいつを、足元のカキ殻に引っ掛けてしまい、ひどく落胆していたのを、ロスト寸前の所でTOMMYが救ってやった。
内心、切れたらどうしようかとドキドキであったが、これにより少年達の目は、まるで神でも見たかの様な羨望の眼差しをTOMMYに向ける。
(やめろ!そんな純粋な目で俺を見るんじゃない!)

そうこうしている内に、10時になり、いよいよカキ祭りが始まった。

慌てて戻り、カッパを着込もうとしたTOMMYを一緒に行った親父が制止した。
何と今年は『詰め放題』ではないと言うではないか!
何でも昨年の震災で、こちらでも津波の影響を受け、例年の半分以下の量しかカキが捕れないのだとか。
それでも何とか祭りだけはと、関係者の方々の熱意によって今回の開催にこぎ着け、20個千円での販売(お一人様3袋まで)となったとの事。
少々残念ではあったが、こればかりはいた仕方がない。
前日に買ったカッパを放り投げ、列に加わり、それでも6袋、計120個のカキを購入させてもらった。

他にも会場には、カキフライ、カキ汁、焼きガキ、カキめしと、所狭しにこれでもかと言う程の「カキ尽くし」に家族共々ご満悦。

ふと、先程の突堤に目を向けると、カキには目もくれず、黙々と竿を振り続ける少年達の姿。

『木曽川でシーバスを釣るのが夢』
そう言っていた少年達に、
「秋になったら木曽川の〇〇大橋の下においで。俺はいつもそこにいるから(笑)」
と別れを告げ、来年こそまた盛大なカキ祭りを・・・そして詰め放題も復活する事を願い、会場を後にした。
帰りは『鳥羽水族館』でチビ達にも家族サービス。
彼等もまた、魚を見る目はキラキラと輝いており、いつかあの少年達の様な、とびっきりの笑顔を纏った“釣り人の顔”を見せて欲しいなぁと思ったのでありました。

- 2012年3月1日
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