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解禁櫻鱒釣行~実釣編~

  • ジャンル:釣行記

AM6:30。
更に寒さを増す、“聖地”福井県九頭竜川、初の櫻鱒釣行。


前回、浮き足立ったまま迎えた解禁の朝に、自らの凡ミスによって見事な失態をやらかしてしまったTOMMY・・・。

濡れた体を温めに一旦車に戻ろうかとも思ったが、次第にマズメを迎えていく空にそんな余裕は微塵もない事を悟り、意を決しそのまま続行する事にした。


とにかく“渡れない中州”を諦め、そこから下流のテトラまでを輪切りで丹念に探って行く戦法に変更。

これは魚を見付けると言うよりも、この大河川の太い流れの中にある“流動”を探すという、先の見えない旅。




と言うのも、ただ川の中を闇雲に流したりU字を描くだけでは、間違いなくTOMMYの狙うターゲットは釣れない。


『釣れた』ではなく、『釣った』魚。


これは別に格好をつけたいが為に言っているのではなく、自分が釣った時にハンパな思いをしたくないから。

相手が崇高で、憧憬な存在であればある程に。
それらを手にした時、心から打ち震えるが為に。

全て自分の為なのである。



前回のドボンによって、両肘から下と両脇腹を派手に濡らしてしまったTOMMY・・・。
外は雨から雪へと変わり、そして霰(あられ)や雹(ひょう)までもが体を叩いた。




言うまでもなく、激しく寒い・・・。
グローブから出ている三本の指は、既にこの時、随分と感覚を失っており、ラインをかろうじて掴むのがやっとであった。

「過酷だなぁ・・・」

何度この言葉を呟いただろう。
カタカタと震えていたのは、武者震いだけではなかった。

その後も目に見えるストラクチャーや、その脇に出来るヨレだけでなく、とにかくルアーとラインから伝わる感覚と直勘を頼りに、ゆっくりと流動を探して釣り下って行った。


そして開始から一時間が過ぎた、AM7:40。


それまでテトラなどのストラクチャー以外に、何の変化も見えなかった川に、突如動きが生じた。

向かいから来ていた強風が、突然川下から吹き始め、水面をさらっていった。

それは水面を細かく波打たせ、そこに流芯の姿を鮮明に映し出したのである!


手前は足元のテトラの際。

そしてその遥か向こう・・・川のセンターに、一際太い流れの筋!

この風の中、ミノーでは届かない距離だ。


躊躇する事なく、ミノーから、



スプーン(オリエン19g )にチェンジ。


しっかり溜めて、フルキャスト!
風を切って、狙い通りのポイントへの渾身のプレゼン!

ラインスラッグを取ってる間に着底・・・

ラインを張って、ロッドを煽って一発鋭いジャークを入れた後・・・


『グン!』


ティップごと持っていかれる様な強烈なアタリ!


「うおっ!!」


それまで小刻みに震えていた体・・・。
突然の事に、少し遅れを取ったアワセではあったが、しっかりと食い込んでいればのらないタイミングではなかった。


弾かれた・・・。


マス類独特の、反転時に『違和感を感じて離してしまった』感じ・・・。



ここから考えられる要因は一つ。

『PEラインを使用していた』からだ。


今回の様な初期の深場を探るには、適度に伸びのあるナイロンラインにするべきだった。

いや、PEが悪い訳ではない。
獲る人はそれでも獲るだろうし、むしろそちらの方を好んで使っている方も大勢いる。

しかしTOMMYは以前、渓流でも同じ様な経験をした事があった。

それまでナイロンで挑んでいた渓流のミノーイング。
数年前、ナイロンよりも感度のいいメバル用のPEで渓流を攻めてみた際に、その日渓流魚から無数のバイトがあったにもかかわらず、まったく獲れなかったという苦い経験をした事があるのだ。


あの時とまったく同じ様な感覚・・・。


せめてもっとリーダーを長く取っていれば、結果は変わっていたのかもしれない。

とは言え、この辺りは経験してみなければわからない部分。
盛期のガンガン瀬を攻める様な時には、もちろんPEの方が分がある様にも思えるし、全てのマスがこうとは限らない。


こうした可能性は、無限にあるのが釣りのまたおもしろい所でもある。




何より、自分の目の前を憧れの魚が通っていた事。
そして、ほんの一瞬でもその魚が自分に関心を向けてくれた事に、心から満足した。


この直後、激しい雷鳴が轟き、一旦車に避難せざるを得ない状況に。
雷が落ちた・・・なんて追憶は一生ごめんこうむるぜ(笑)。

それにしてもすごい天候だった。


それからも、夕方まであちらこちらよさそうな場所をランガンするも、それっきり。




PM4:30、ロッドオフ。


九頭竜櫻鱒初釣行は、ワンバイトのみという結果に終わりました。



次に行っても釣れる保障はどこにもない。
次はアタリすらないかもしれない。

それでも、TOMMYは釣れるまで
この憧れに挑み続けます。


きっといつか、この手に銀鱗を抱える日を夢見て・・・



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