遠足

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 佐藤さん案内の下、誇大魚さん共々遠足に行ってきた。
 干潮に入りて、次干潮に至るまで、其処を離れれぬといふ地であった為、其れなりの覚悟はあったが、やはり大層な旅になった。
 

 午前3時頃。とある漁村の片隅に到着して、しばし万点の星空に見惚れた。然程福岡から離れた場所ではないが、別世界のように静かで美しく、これ程多くの流星を観たのは久しぶりであった。

 ここから海岸線を1.5km程歩いた所が今回の目的地であったが、その場からは、目的地はもちろん、その道程さえ静寂と暗闇に紛れていた。
 しばらくは歓談しつつ歩いていたのだが、陽の無い夜とはいえ、顔中から汗が噴出す。口数も減る。
 ようやく到着した頃には、すでに500mlのペットボトルは空になっていた。今回、1.5Lの水分を用意したが、これで足りるだろうかという不安に襲われる。残り1Lを次、移動可能な水位になるまで持たせなければならない。
 
 間も無く釣りが始まった。されど私には初めての場所であり、また暗闇の磯と言うのは何とも捕らえどころが無く、空が明るくなるのを待った。
 漸く海がネイビーな輪郭を見せ始め、釣りを始めたのだが、どうやら今日はベイトの回遊もなく、時間だけが、ただただ過ぎていく。
 日差しが強くなり、少々、釣りに飽きかけていた時、ふと誇大魚さんの方を見ると、何か言っている。よく聞こえないので近づいていくと、小さなカマスを釣って笑っていた。なぜかアイスジグで遊んでいる。
 さらには、先程まで果敢に投げていた佐藤さんも、いつのまにか岩の上に寝そべってしまっている。
 「シロゼンくんも寝るところ捜したほうがいいよ~」
 とは仰るが。
 佐藤さんの寝ている岩の側面にはフナムシがウジャウジャいる。もし寝たら、眠ってしまったら...顔や鼻の穴に...やっぱ嫌だ(゚_゚i)タラー・・・。
 それで私もジグヘッドワームで釣りをすることにしたのだが、アラカブ、ハタ(?)、ヒラメと、けっこうポンポン釣れた。童心に返ったような心持ちで楽しかった。シーバスばかりではなく、こういう釣りもまたいい♪

 
“どうだ!”と言わんばかりにオーシャングリップを見せ付ける私        photo by佐藤愛宕守


 


                                                                                       photo by佐藤愛宕守


帰りは、足取りが覚束ない程、ヘトヘトだった。

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