‘人は、一度巡り合った人と二度と別れることはできない。なぜなら人間には記憶という能力があり、そして否が応にも記憶とともに現在を生きているからである’

大崎善生著「パイロットフィッシュ」はこの文章から始まります。

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今日、仕事の関係で小さな別れがありました。

彼と一緒に同じ場所で仕事をしたのは3ヶ月間というとても短い期間でした。しかし、その間に私が彼から得たもの・学んだものはこれからの人生を変えてしまうほど貴重なものでした。

彼は釣りの技術に長けているだけでなく、人としても優れていました。

常に相手のことを思いやる気持ち。

彼から学んだことを、私はずっと大切にしていかなくてはいけませんね。




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帰り際、「次に仕事場へ向かう時、彼はもうそこには居ないのか」と考え、寂しい気持ちで一杯になってしまいました。

そんな時ふとこの本の事を思い出しました。

例え誰かと離れ離れになって会うことがなくなっても、その人の記憶は常にこれからの自分の人生に影響を及ぼし続ける。故に「一度出会った人とは別れることは出来ない」。

この本を最初に読んだ時、1ページ目からのめり込んでしまい、駅で降りる事も忘れ大事な用事もすっぽかし、一気に読破した記憶があります。

この「パイロットフィッシュ」は、全247ページで角川文庫より出ております。

ややセクシーな文章も多いですが、読み終えた後に胸に残るさわやかな切なさがなんとも言えないお勧めの本です。

秋の夜長に是非。

あれれ？本の紹介になっちゃいました・・・。

まあいいや。

また釣りに行きましょう、O澤さん。