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▼ 飛距離に関する研究

今日は飛距離について考察してみます。
 
去年の冬あたりから春烏賊に備えて餌木の飛距離を延ばすことを研究してきました。
 
目の前でも釣れるのですが、飛距離を延ばすことで狙える範囲が圧倒的に広がります。
今シーズンは出来ませんでしたが、サーフエギングの場合には特に威力を発揮するのではないでしょうか。
 
また飛ばすとスカッとするのもあります。
自己満足の世界でしょうか。
 
まず飛距離を上げるには以下の３つの点を気をつける必要があります。
1. 餌木の初速
2. 糸の抵抗
3. 餌木の空気抵抗
 
一つ目の初速を上げるにはキャスティング技術を向上させることですが、簡単にはいきませんでした。
投げる時に竿にためを作り、その竿の復元力を使って竿先のスピードを上げる必要があります。
自分でもそれが出来ているかどうか微妙です。
 
その技術的問題を補うために、ロッドを長くして竿先のスピードを上げようとしました。
そこで10ftのエギングロッドを使うことにしました。
 
竿が完全に剛体であれば、8ftから10ftに変更しただけで、同じ振りをすれば竿先の速度は1.25倍になります。
ただ普通は竿の反動を使って速度を上げますので、8ftでも反動をうまく使えれば10ftで投げるよりも飛びます。
もし10ftの竿で竿の根元付近からしならせ反動を使えれば最強でしょう。
 
私の場合はほぼ剛体のような気がしますが。。。
 
 
二つ目の糸の抵抗ですが、糸が飛んでいく餌木に引っ張りだされる時の抵抗です。
スプールから出て行く時に抵抗があるでしょうし、ガイドでも摩擦抵抗が発生します。
また、ラインが延びて長くなっていくとライン自体の重さで餌木が引っ張られます。
ラインを細く軽くすればこれらの抵抗を減らせると思います。
そこでPEで細いものを使えば飛距離を延ばせると思います。
かといって細くしすぎると強度が落ちますのでどこかで折り合いをつける必要があります。
 
私の場合はPE0.8を使用しています。
 
 
三つ目は餌木の空気抵抗です。
 
投げられた餌木が飛んでいる時、普通は頭から真っすぐ飛んでいくことはなく、回転したり横を向いて飛んでいきます。
これは餌木の重心が頭の方にあり、糸の抵抗で餌木の頭が引っ張られると餌木が回転してしまうためです。
もし餌木のおしりの方に糸をつないだ場合は、重心のある頭から糸を引っ張るように飛んでいきます。
これをうまく使ったのがロケッティアだと思います。
 
ここで飛んでいく餌木の姿勢がどうして問題になるかと言うと、それは空気抵抗に尽きます。
空気抵抗はおよそ断面積と速度の二乗に比例します。
頭から奇麗に飛んでいった場合、餌木の断面を直径20mmの円とすると面積Sは3.14x10^-4 m^2となります。
それに対して横を向いた場合は長さ120mmで中心部が20mmの菱形としてざっと1.2x10^-3 m^2程度となります。
これで姿勢によって空気抵抗に4倍近くの差があることがわかります。
 
細かい式は割愛しますが、高校の物理程度の簡単な式を使って、Fortranで数行のプログラムを書き、微分方程式を初期条件から数値的に計算していきました。
 
条件は、初速40m/s、投げる角度45度、餌木の質量24g、空気密度1.293kg/m^3、Cd値1.0としました。なお糸の抵抗、風は考慮していません。
 
結果は下のようになります。

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空気抵抗がない場合は160mくらいですが、頭から飛んでいった場合には80mくらい飛びます。
横を向いたまま飛んでいった場合には40mくらいまで落ちます。
 
単純に空気抵抗が４倍になったからといって飛距離が４分の１になるわけでは無いですが、半分くらいまで落ちることがわかります。
 
これで飛んでいるときの空気抵抗が重要だとわかると思います。
 
私は４号餌木をロケッティア風に改造して、飛距離を延ばすことができました。
 
足下で良型が釣れることが多かったので釣果に直接結びつく訳ではないですが。。。
 
ただ、みんなが凄く狭い間隔で餌木を投げているようなプレッシャーがかかった場所では威力を発揮すると思います。
一度そのような場所でやった時に、遠投して下のアオリを上げることができました。
 
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人の届かない場所が狙えるのは一つの武器になると思います。
 
私はかなり極端な性格なので10ftのロッドしか使ってませんが、8ftくらいのロッドでも飛距離はかなり上がると思います。
細かいアクションも短いロッドの方ができますし。
 
まあ楽しみで釣りをしていますので、自己満足も重要かと。
 
また色々研究したいと思います。

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