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証言030

1月12日の15時、仕事中だというのに
周りの同僚から見れば私用と思われる
電話を掛けていた。

隣では明らかに「このクレームの処理は
お前の仕事だ」という憤怒の形相を浮かべた
同僚が、仕事用の携帯を片手にこちらを
睨み付けている。

「うるさい、それはオレのせいじゃねぇし!」
声には出さずに心の中で毒づく。今は生きる
か死ぬかの瀬戸際だ。こんな平安な日本に
於いても、時としてこのような修羅場は音も
なく忍び寄ってくるのだ。

オレは電話を切り溜め息をつく・・・。
「頼む、あってくれ」という願いと、

「無ければ、これで終われる」
という複雑な感情が入り混じる。

数十分は経っただろうか。先ほど電話を
かけた相手からの呼び出し音。2コール
鳴らさずに電話を取る。

「そうか・・・無いか。」

無いのならばしょうがない。これで終われる。
今回は安堵の溜め息を大きくつく。

しかし次の瞬間、記憶の引き出しが音もなく
開く。「あそこにはあった!」
あの時はこんな事態になるなんて想像も
出来なかったから眺めるだけだったが…。

思い出してしまった以上は、確認せねば
ならない。

しかし、あそこは2度ほど顔を出しただけで、
付き合いなんかは無いに等しい。

果たしてこちらの出す条件を呑んでくれるのか?
可能性としては成功率1割あるかないか、、、。

だが、可能性が0でないのならば、コンタクトを
取る価値はある。気持ちは果てしなく重い。

携帯を持つ手が震える。番号が間違いないかを
確認し発信。

今度は2コールと待たせずに相手が出る。
相手が口を開く前にオレは話し始める。
「例の希少価値の高いアレはまだそこに
あるのか?」

相手が不機嫌そうに答える。
「誰だ?いきなり。要件云々より、そちらが
名乗るのが先じゃないのか?」

「失礼。だが名乗ったところで分からないだろう。
そちらには2度しか行った事が無い。申し訳ないが
そのブツは、まだそちらにあるのか教えてほしい。」

「そうか、だがその質問には答えてやろう。
奇跡的に残っている。そのブツがオレの予想してる
モノと違わなければ、って話だがな。」

「希少価値と言えばそれしかあるまい。コードネーム
『VX』・・・」

オレがそのワードを口にしようとした瞬間、相手が
すかさず遮る。
「おっと、その先は言うな。死にたいのか?」

冷や汗がオレの背中を伝って落ちるのが分かった。
「すまない。誰が聞いてるか分からんしな・・・」

「アレが欲しいのか?2,3日中ならキープしてやらん
こともないが」

「すまん。常連ではないのにこんな事を頼める
筋合いではないのだが、2週間ほど見てもらえ
ないだろうか?」

電話の向こうが怒気を含めた言葉で答える。
「図々しい事を言ってくれる。本当に手に入れ
たいのか?」

「すまん。しかし、2週間以内には必ず取りに行く。
こんな事を言って信じてもらえないだろうが、オレを
信じてくれっ!」

数分の間、電話でも明らかに分かる緊張した
沈黙の空気に押しつぶされそうになる。

5分は経っただろうか。いや、この重い空気が
そう感じさせるだけで、実際はもっと短いのだろう。
唐突に電話の向こうが口を開いた。

「分かった・・・。だが2週間だ。それを過ぎたら
オレも、お前も命は無いと思え。」

「すまない。恩に着る。この約束は命に代えても
守ってみせる」

「どうだかな、、、しかし、そろそろ名乗ったら
どうだ?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、
と、言うわけで物欲に負け、俗に言う『清水の舞台』
どころかスカイツリーから飛び降りるつもりで

これを買ってしまう事になりました。

来月は
極貧生活確定!!
果たして生き延びる事が出来るのか!?
そしてエクスセンス、アーバンサイドとの
使い分けは!?(全く考えてません・・・)

常連でもない、私のわがままを聞いて頂いた、
某釣り具店の方。本当にありがとうございます。

伝わるかどうかは、分かりませんが、この
ブログを公開することにより、必ず買いに
行くことをお約束します。

追伸
このハードボイルド風のブログに関する苦情等は
一切お受けしませんし、こんな風に書く意味なんて
考えた事も無いでございます。

また、このブログに悪意なんぞは一片の欠片も
ございません。

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