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上宮則幸
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▼ 魚影
- ジャンル:日記/一般
ガキの頃
隣町の築港
堤防の上ではオバチャン達が馬鹿笑いしながらアジを干してる。
野良猫はオコボレを狙いながら日陰で寝転がるが薄く開けた目線は鋭い。
造船所からは何かの接着剤みたいな刺激臭。
青空の向こうには入道雲。
その空は今よりもうんと高く見えていた。
おれ達兄弟は両親に連れられてサビキの豆アジ釣りに行ったもんだ。
そこらじゅう豆アジ狙いの釣り客だらけで、アジも撒き餌に沸きに沸いてる。
親父はオキアミの撒き餌なんか籠に詰めたりしない。
一斗缶に入れた砂を堤防からばら蒔けばいくらでもアジが寄ってきて、何の苦労も無しに小さなクーラーボックスぐらいすぐに満杯になった。
時折豆アジをハマチが急襲する。
少年達はその大きな影に胸が痛いほどときめいた。
そんな海が豊だった時代。
親父が砂を撒いて、おれと弟が競うように釣り、かあちゃんは忙しくそのアジを針から外す。
そんなファミリーが何組もいた。
両親はそれぞれに会社勤めをしていたが、うちは休みの日も畑や田んぼやみかん園の仕事があったから、家族で釣りに行くなんてそうそうあったわけでもないが、稲刈りが終わったすぐ後ぐらいには毎年家族でこの堤防を訪れていた覚えがある。
朝から釣り始めれば、昼前にはクーラーが一杯になる。
昼飯は家に帰って鱗と臭いを洗い流してから。
決まっておれたち兄弟とかあちゃんは素麺。
麺類がまるで食えない親父はレトルトカレー。
食後にもお楽しみが待っているから昼飯はいつも適当。
とっとと食ったら、両親はすぐに釣ってきたアジを捌きはじめる。
おれと弟は釣りはもちろん好きだが、両親が魚を手早く捌く様を見るのも大好きで、おれも早く包丁をあんなに上手に操れるようになりたいものだといつも思っていた。
磯の底物師だった親父はいつも磯で見掛ける海亀や大きなクラゲや鮫の話を聞かせてくれた。
アジを餌にするハマチを一飲みにしてしまう鮫って魚が凄く気になって、大人になったら釣り上げたいと言ったら笑われた。
かあちゃんは心配そうな顔で「そんな危ない事する大人にはならないでね」と言っていたが、かあちゃんの思い通りにはこのボウズは育たないって事がこの頃宿命付けられてたんだな。
捌いたアジの一部を小さな袋に小分けして、親父はおれたち兄弟を愛車の日産のバンに乗っけ、親戚数件にアジを配りに行った。
行った先々で「このおっきいのはボクが釣ったの!」と自慢できるのと、100円か200円の少しばかりのお小遣いをもらうのがいつも楽しみだったっけ。
夕方に帰宅すると食卓にはアジを使った料理が並んだ。
かあちゃんはあまり料理のレパートリーが豊富ではなかったけれど、新鮮な食材を使えばさすがにシンプルな料理と言えど美味く感じるもんで、文句もなくガツガツ食べた。
寝る時間になっても、昼に見たハマチの興奮は冷めなかった。
タオルケットを被って目を閉じると瞼の裏には豆アジの大群と、その群の下の大きなハマチが悠々泳ぐ様が見えるような気がした。
いつかきっと釣り上げてやるんだ!
いつかきっと釣り上げてやるんだ!
四十路を迎えても、その思いだけはあの頃と全く変わらんおれがいる。
でも、瞼の裏を泳ぐ魚影は、少年のあの日の何倍もの巨魚になってる。
まだまだいい夢をみよう・・・
Android携帯からの投稿
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堤防の上ではオバチャン達が馬鹿笑いしながらアジを干してる。
野良猫はオコボレを狙いながら日陰で寝転がるが薄く開けた目線は鋭い。
造船所からは何かの接着剤みたいな刺激臭。
青空の向こうには入道雲。
その空は今よりもうんと高く見えていた。
おれ達兄弟は両親に連れられてサビキの豆アジ釣りに行ったもんだ。
そこらじゅう豆アジ狙いの釣り客だらけで、アジも撒き餌に沸きに沸いてる。
親父はオキアミの撒き餌なんか籠に詰めたりしない。
一斗缶に入れた砂を堤防からばら蒔けばいくらでもアジが寄ってきて、何の苦労も無しに小さなクーラーボックスぐらいすぐに満杯になった。
時折豆アジをハマチが急襲する。
少年達はその大きな影に胸が痛いほどときめいた。
そんな海が豊だった時代。
親父が砂を撒いて、おれと弟が競うように釣り、かあちゃんは忙しくそのアジを針から外す。
そんなファミリーが何組もいた。
両親はそれぞれに会社勤めをしていたが、うちは休みの日も畑や田んぼやみかん園の仕事があったから、家族で釣りに行くなんてそうそうあったわけでもないが、稲刈りが終わったすぐ後ぐらいには毎年家族でこの堤防を訪れていた覚えがある。
朝から釣り始めれば、昼前にはクーラーが一杯になる。
昼飯は家に帰って鱗と臭いを洗い流してから。
決まっておれたち兄弟とかあちゃんは素麺。
麺類がまるで食えない親父はレトルトカレー。
食後にもお楽しみが待っているから昼飯はいつも適当。
とっとと食ったら、両親はすぐに釣ってきたアジを捌きはじめる。
おれと弟は釣りはもちろん好きだが、両親が魚を手早く捌く様を見るのも大好きで、おれも早く包丁をあんなに上手に操れるようになりたいものだといつも思っていた。
磯の底物師だった親父はいつも磯で見掛ける海亀や大きなクラゲや鮫の話を聞かせてくれた。
アジを餌にするハマチを一飲みにしてしまう鮫って魚が凄く気になって、大人になったら釣り上げたいと言ったら笑われた。
かあちゃんは心配そうな顔で「そんな危ない事する大人にはならないでね」と言っていたが、かあちゃんの思い通りにはこのボウズは育たないって事がこの頃宿命付けられてたんだな。
捌いたアジの一部を小さな袋に小分けして、親父はおれたち兄弟を愛車の日産のバンに乗っけ、親戚数件にアジを配りに行った。
行った先々で「このおっきいのはボクが釣ったの!」と自慢できるのと、100円か200円の少しばかりのお小遣いをもらうのがいつも楽しみだったっけ。
夕方に帰宅すると食卓にはアジを使った料理が並んだ。
かあちゃんはあまり料理のレパートリーが豊富ではなかったけれど、新鮮な食材を使えばさすがにシンプルな料理と言えど美味く感じるもんで、文句もなくガツガツ食べた。
寝る時間になっても、昼に見たハマチの興奮は冷めなかった。
タオルケットを被って目を閉じると瞼の裏には豆アジの大群と、その群の下の大きなハマチが悠々泳ぐ様が見えるような気がした。
いつかきっと釣り上げてやるんだ!
いつかきっと釣り上げてやるんだ!
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でも、瞼の裏を泳ぐ魚影は、少年のあの日の何倍もの巨魚になってる。
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- 2016年7月8日
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