そうなんだよ

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 車を運転する時、私はその時の気分で、好きな道を通る。それは目的地がはっきりしていても同じで、距離とか、渋滞とか、時間とか、よほどのことがない限り、気にしない。とにかく心地良いと思える方向へ、清々しいと感じる道へ進んでいく。
 釣りも同じで、気分が良いと思える場所へ行く。釣れようが、釣れまいが、その場に立っていることが心地良くなければ、釣りを楽しめない。


 
 何の疑いもなく、ずっと一緒に博多湾でシーバスを追い求めてきた従兄が、突如、釣りを辞めてから、もう一年以上経つ。 
 なぜ?
 どうして?
 従兄は変わった?
 ずっと考えていた。
 しかし、ようやく最近になって従兄の気持ちが判ってきた。いや昨年の秋くらいから、薄々気がついていた。
 
 変わったのは従兄ではなく私だった。従兄と共に歩んできた心地良い道を外れて歩き出したのは私の方だった。
 互いに心地良い場所は違っても、心地良い釣りをしようという気持ちは同じだった。


 以前は、もっとやんちゃで、我儘で、気に入らないヤツがいたら文句のひとつでも言って、慌てて従兄が私を車の中に引きずり込む。そして逃走する車内で大笑いする。
 たとえ目の前に鳥山があって、ナブラが立っていても、他人が爆釣していたとしても、3時になったら競馬を観る。そんな余裕はどこへ行ってしまったのか・・・。 

 そんな博多湾での日々、少年時代からの延長でやってる釣りを、すっかり忘れていた気がする。狭くて、小さくて、面白くない人間になっている気がする。

 

 大人ぶっちゃいけない。
 判ってるかのように釣りを語ったりしちゃいけない。
 他人がどうしようが、知ったこっちゃない。
 

 遊びの一つとして釣りがあって、もっと楽しいことがあれば、竿を放り投げて走っていく、そんな我を見失っていたのは私であることを、従兄は黙して語らず、伝えようとしていたのだ。


 柳緑花紅 それこそが我らのスタイルだった。
 

 従兄は言う
 「デイゲームでチヌ釣りしよう! ワームオンリー」
 

 それが何を意味するのか? 
 さっぱり判らんが、付き合ってみるか。

 

 以前からウェーダーの肩ゴム紐が伸びきっていて、かなりズンダレていたので、ゴム紐をサンカクヤで買ってきて、縫い縫い交換してみた。
 
 こんなに簡単なら、さっさとすれば良かったよ~。


 かなり心地良い!



 

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