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▼ ふくらはぎを見ると思い出す 第一部、戦慄の旋律
- ジャンル:日記/一般
小生には、ふくらはぎの傷口を見ると思い出すことが1つある
その忘れられない出来事は中学生のとき、野球部の練習を終えて友人と帰路についているときにおこった
休日の練習ではユニフォームを着用するのだが、なぜかその日は下に履く長い靴下が朝から入りづらくて気になっていた
えいやっと強引に履き、無事練習も終えてリラックスしている状態で友人に言われた一言
「おまえ、右足のふくらはぎ腫れてないか?
レフトを守っているときにショートのお前のふくらはぎが気になってたんだ」
小生も気づいてはいたが気のせいだと自分を信じこませていただけに、友人の一言はやはりという気持ち半分、信じたくない気持ち半分で響き、小生はその場で黙りこんでしまった
何気ない一言だったようで彼はすでに別の友人と違う話をしているが、小生には彼の声も鳴き誇る周りのセミの鳴き声にもエコーがかかったような感じになり、頭の中はふくらはぎの腫瘍が現実だったということでいっぱいになった
あの時首筋をつたった汗は夏の暑さゆえだったかは今もわからない
なぜ小生がここまで気にするか、そこにはこれまた認めたくない現実がある
さかのぼること数時間前、えいやっと靴下を履いた直後のこと
びくんっびくんっ
最初は足の痙攣かと思ったのだが、明らかにその動きは友人に連れられて行った海で初めて釣ったシーバスの抵抗に酷似していた
まさかな、とは思ったがこの足の腫瘍が現実と分かった今、その予想がはるかに現実的なものとなった
周りから見ればぼんやりと歩いているまま友人と別の道になる交差点につき、彼と別れた
なんとなく手を振ったのは覚えているが、なんだか夢心地のような不思議な感覚だった
まさかそんなとは思うもののあらゆる考えが次々と頭を巡り、一周回って無心のまま小生は家に着いた
いつもは部活後の疲れを癒してくれる冷たいシャワーにも愛犬にも、冷凍庫に入っているであろうアイスにも一切興味がむかない
小生はゆっくりと自分の部屋に行き、ベッドに崩れこんだ
入部して初めてもらえた背番号を着けたユニフォームの石灰や汗や土がベッドに染み込もうが、今はどうでもいい
ただ天井の一点を見続けていると、ドアをたたく音が聞こえた、どうやら晩飯ができたと母が呼びに来たらしい
いつのまにか眠ってしまっていたようで、枕元の時計を見ると短い針が8時を示している
小生は期待してふくらはぎを見てみたが、期待とは裏腹にふくらはぎは腫れている
それだけではない、朝方はなんとか靴下を履けたはずのふくらはぎが今は倍近く腫れ上がり、マットレスを沈めている
いつもは濃いはずの母の料理の味をまったく感じなかったが、美味しい美味しいと言って精一杯正気を保った
こんな状態だが、自分のふくらはぎの事情だけで母を悲しませるわけにはいかない
しかしなぜだろう、不思議なことに鯵の刺身とサワガニの唐揚げはとびきり美味しかった
だが部屋に戻り一人になると気になるのはやはりふくらはぎだ
小生はなんとなく頭が痛いと思うと熱が出たり、賞味期限が切れてるとわかってから腹を下すという究極の逆プラシーボ体質なので今回もそうだと思いたい
しかし、さすがに小生も体の腫れまでは気持ちではどうにもできない
意を決して、筆箱の中のハサミで切り開こうとも思ったがさすがに勇気がない
もし痛みに耐えるのはできたとしても、もしかしたらその先に待っているかもしれない未来が怖かった
~つづく~
その忘れられない出来事は中学生のとき、野球部の練習を終えて友人と帰路についているときにおこった
休日の練習ではユニフォームを着用するのだが、なぜかその日は下に履く長い靴下が朝から入りづらくて気になっていた
えいやっと強引に履き、無事練習も終えてリラックスしている状態で友人に言われた一言
「おまえ、右足のふくらはぎ腫れてないか?
レフトを守っているときにショートのお前のふくらはぎが気になってたんだ」
小生も気づいてはいたが気のせいだと自分を信じこませていただけに、友人の一言はやはりという気持ち半分、信じたくない気持ち半分で響き、小生はその場で黙りこんでしまった
何気ない一言だったようで彼はすでに別の友人と違う話をしているが、小生には彼の声も鳴き誇る周りのセミの鳴き声にもエコーがかかったような感じになり、頭の中はふくらはぎの腫瘍が現実だったということでいっぱいになった
あの時首筋をつたった汗は夏の暑さゆえだったかは今もわからない
なぜ小生がここまで気にするか、そこにはこれまた認めたくない現実がある
さかのぼること数時間前、えいやっと靴下を履いた直後のこと
びくんっびくんっ
最初は足の痙攣かと思ったのだが、明らかにその動きは友人に連れられて行った海で初めて釣ったシーバスの抵抗に酷似していた
まさかな、とは思ったがこの足の腫瘍が現実と分かった今、その予想がはるかに現実的なものとなった
周りから見ればぼんやりと歩いているまま友人と別の道になる交差点につき、彼と別れた
なんとなく手を振ったのは覚えているが、なんだか夢心地のような不思議な感覚だった
まさかそんなとは思うもののあらゆる考えが次々と頭を巡り、一周回って無心のまま小生は家に着いた
いつもは部活後の疲れを癒してくれる冷たいシャワーにも愛犬にも、冷凍庫に入っているであろうアイスにも一切興味がむかない
小生はゆっくりと自分の部屋に行き、ベッドに崩れこんだ
入部して初めてもらえた背番号を着けたユニフォームの石灰や汗や土がベッドに染み込もうが、今はどうでもいい
ただ天井の一点を見続けていると、ドアをたたく音が聞こえた、どうやら晩飯ができたと母が呼びに来たらしい
いつのまにか眠ってしまっていたようで、枕元の時計を見ると短い針が8時を示している
小生は期待してふくらはぎを見てみたが、期待とは裏腹にふくらはぎは腫れている
それだけではない、朝方はなんとか靴下を履けたはずのふくらはぎが今は倍近く腫れ上がり、マットレスを沈めている
いつもは濃いはずの母の料理の味をまったく感じなかったが、美味しい美味しいと言って精一杯正気を保った
こんな状態だが、自分のふくらはぎの事情だけで母を悲しませるわけにはいかない
しかしなぜだろう、不思議なことに鯵の刺身とサワガニの唐揚げはとびきり美味しかった
だが部屋に戻り一人になると気になるのはやはりふくらはぎだ
小生はなんとなく頭が痛いと思うと熱が出たり、賞味期限が切れてるとわかってから腹を下すという究極の逆プラシーボ体質なので今回もそうだと思いたい
しかし、さすがに小生も体の腫れまでは気持ちではどうにもできない
意を決して、筆箱の中のハサミで切り開こうとも思ったがさすがに勇気がない
もし痛みに耐えるのはできたとしても、もしかしたらその先に待っているかもしれない未来が怖かった
~つづく~
- 2012年2月1日
- コメント(2)
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