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微笑みの国の雷神 ~其の壱~

―prologue―

 海外へ行くという発想は、実はかなり前からあった。

日本縦断釣行を終えた後に何をしようかと考えたら、当然のように「海外」の二文字が浮かんだ。

だから去年、日本縦断釣行を1年前倒しで決行した。

でも、具体的な発想は全くなかった。

考えていたことは、初めての海外釣行を自転車で行くのは怖いかな、ということくらい。


しかし、転機は訪れた。


縦断中に聞かせてもらったタイの話が、何気なく手に取った怪魚マガジンと繋がった時、全てが動き出した。

まさしく、運命。

夏の終わりの小さな冒険から始まった物語が、新しい物語へと繋がった。



さあ、旅を始めよう。

狙うは、微笑みの国・タイの「雷神」、シャドー。



RUN THROUGH  2nd stage スタート。




























3月4日。

とうとう出発の日がやってきた。

たくさんの釣り具を入れたバックパックは10キロもあったけど、それが気にならないくらい、心が軽かった。


まずは自宅を出発し、電車で羽田空港へ。

受付カウンターで今回の同行者であるnaoくんとshoshoくんと合流する。



そして受付へ。

が、しかしここで最初の問題が発生。

「お客様の飛行機は上海で乗り換えです。上海では到着の虹橋空港から浦東空港への移動があります。そうですね、日本で言うと羽田―成田間ほどの距離だと思います。交通手段に関しては、現地で聞いてみてください。」


・・・

は?


乗り換えなのは知ってたけど、空港まで違うの!?


改めてe-チケットをよく見てみると、やはりそうらしい。

はあ....

人民元持ってないし、中国語喋れないし、大丈夫かな??

まあ、なんとかするしかないか。

もうどうしようもないので、後は成り行きだ(笑


荷物を預け、不安だらけのまま飛行機へと乗り込んだ。



2時間後。

はじめて見る上海は異様な光景だった。



見渡す限り、同じカタチの建物だった。

しかも、スモッグ?(たぶんPM2.5)で空が覆われ、雲一つないのに全てが霞んでいた。


入国審査を済ませて荷物を受け取ったところで、まずはインフォメーションセンターへ。

3人とも英語はほとんどダメなので、3人分の英語力をかき集めて移動の方法を尋ねる。

すると

「あなたたちのフライト時間は早いので、急がないと間に合わないです。すぐに両替をしてバスに乗り込んでください。」
(たぶん意訳)


・・・


は??


とりあえず深く考えないようにして、サクッと両替を済ます(笑

そして教えてもらったシャトルバス乗り場へ。

すると、なんと丁度バスが出発するところではないか!

ヤバい!

全員でダッシュしてバスに走り寄る。

すると親切なおばさんがバスを止めてくれて、無事乗り込むことができた。

セーフ.....


そして今度は別のターミナルまで移動して有料バスに乗り換え。

ここでも時間がないようなので、重いバッグと水道管を手に走り回る。



するとしばらくしてバス乗り場を発見。

息を切らして運転手に出発時間を確認すると、


「あと1分だ。」


との回答。


せ、セーフだぁ....


これ、間に合わなかったらどうなってたんだろう??

考えたくもない....




そしてバスで夜の上海を移動。



意外と何もないんだな、という印象だった。

しかし、道路の方は色々あった(笑

高速なのに中央分離帯を人が歩いてたり、事故が起きないのが不思議に思えるレベルの割り込みをしてたり、車と車がすれ違う時の距離が5センチくらいだったり.....

ま、気にしない気にしない(爆

しばらくして到着。



なんか、中は天井が凄かった。




今度は特に大きな問題もなく、荷物を預けて飛行機に乗り込む。


途中で日付が変わり、3月5日になる。

19歳の誕生日は、おそらくタイ上空の飛行機の中で迎えた。


「楽な‘道’より 楽しい‘未知’を」

そんな風に、最後の十代は過ごしたい。

いや、その先もだけれど(笑


そんなことを考えていたら、飛行機はタイに到着したようだった。

機体から一歩外へ踏み出すと、体を生暖かい空気が包んだ。

とうとうタイまで来たのか。

そう実感させる風だった。


その日は深夜の到着ということもあったので、中級ホテルを空港のレセプションで予約し、タクシーで向かった。



到着したのは確か午前3時過ぎで相当遅かったが、これからの日々を思うと興奮してなかなか寝つけなかった。



翌日。

朝飯の調達がてら、歯磨き粉がなかったのでコンビニへ行くことに。



だが、タイでのトラブル第一弾はここで始まった。

3人でセブンイレブンに入ろうとすると、いきなり中年の女の人が僕に腕を組んできたのだ(笑

そしてしきりに商品を指さしている。

おすすめでも教えてくれてるのかな?と思ったが、やっぱり雰囲気が違う。

全くタイ語が喋れない僕が戸惑っていると、さすがに痺れを切らしたのか、離れて商品を漁りはじめた。

まあ、これは関わらない方がいいだろうと思い、自分用の歯磨き粉を選ぶ。

するとその最中に女の人がやってきて僕の肩をたたき、レジを指さした。

....さっき指さした商品が会計されていた。

どうやら「お金を払って」、と言いたいらしい。

どう考えても意味わからんし、タイ語でしきりにせかしてくるが分からないし。

ま、こういう時はあれだ、やられた事をやりかえせばいい(笑

ということで

「あんた誰だよ、なんで俺が支払うんだよ、ワケわからねーよ」


と日本語でまくしたてる。

すると理解できない言語に戸惑ったのか、またタイ語で何か言ってくるが、ひたすら日本語で罵声を浴びせる(笑

すると、2分程続いたところで肩をすくめて帰っていった。



はぁ、疲れた....

タイ人との初めてのコミュニケーションがこれとは....


とりあえず気を取り直して屋台へと向かう。

途中、なんだか怪しいナマズが売っていたので、みんなで買って食べてみた。



美味しかったけど、まさか横のドブ川でとったヤツじゃないよね?まさか......(笑




朝飯を食べた後は、カオサン通りという有名な通りに行きがてら、日用品の買い出し。










そしてこの日の目的地、ブンサムランへ向かった。




タイは魚の養殖が盛んで、そのおかげでたくさんの釣堀がある。

そして、バラマンディーやらピラルクーやら何でも養殖してしまうのだ(笑

ブンサムランは、メコン川に住む世界最重量級ナマズ「メコンオオナマズ」(プラー・ブク)の釣堀。

絶滅危惧種を釣堀にしちゃうなんて、ぶっ飛んでるよなぁ(笑




池の風景。

それほど広くもない池だけど、水面でライズするのはあり得ないサイズの魚たち。

早速、釣り開始。

かなり大きな吸い込み仕掛けを特大ダンゴで包み、投入する。

まずはshoshoくんがヒット。


本人いわく、腕がパンパンらしい。

が、容赦なく次の魚がかかる(笑




お次にnaoくん



こちらもお疲れな感じ。

そして2人が釣る中、全く反応がなかった僕にもヒット。


いやーホント、筋肉痛になります(笑




そして夜。

夕飯を注文しに行く人を決める早掛け対決で、3人の中で最初にアタリが。

最後の最後に最大サイズをキャッチ!


お、重たい...



これにて釣りは終わり。

夕飯は激辛のトム・ヤムクンとその他。



確かに、うまい。

ただホントに辛い...




そしてこの日は、ブンサムランの釣具屋で働いているセーヤさんとお会いし、翌日とその翌日の釣りを案内して頂けることに。

ありがとうございます。


ちなみに、このブンサムランにある釣具屋はタイで一番の品揃えだそうで、大量の日本製ルアーが置いてある。

値段は日本の価格がそのまま、という感じ。

それだけあれば4・5日は食べていけるタイ人からすれば、日本の釣り具は超高級品。

タイ人にとって、釣りは富裕層の遊びなのだ。





こうしてタイの初日は終了。

翌日からの釣りに思いを馳せて準備をしつつ、夜が更けていった。


其の弐に続く。


(コメント欄はラストにて)

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