私のルアー2016


　タイトルからすると、2016年に釣果的に活躍したルアーを取り上げるのが一般的かと思われる。

　でも、私の場合、やはり『一番使いたい（使った）』ルアーということでのひとつを選びます。

　ある程度長くやっていると、誰でも釣り人生や楽しみ方を変えてしまった運命のルアーってものはあると思う。

　津久井湖のバスも相模川のバス、ナマズ、雷魚に川スズキ。

　どこに行ってもこいつが相棒。
　
　Heddon Original ZARA SPOOK  



 使いすぎ、ドッグ・ウォークさせすぎてフックが擦れる箇所から塗装がペリペリと剥がれ落ちました。

　実はこれは三代目。
　一代目は、テトラ際で（推定）ランカー川スズキをかけて根元から曲がったノリーズのバスロッドでは対処切れずラインブレイクで殉職。

　二代目は、対岸のヘラ台の脚にラインがかかり、そのまま引っ張るとラインブレイク。　切れた反動でプカプカ浮いてそのまま相模湾へたどり着いたか？

　製造上のばらつきか、ザラは個性が強いので個々にチューニングしています。
　アクション見ながら、フックサイズと重量バランス、スプリットリングのサイズ、重量。　そして、ラインアイの結ぶ位置。
　アイの結束位置、実は影響大でちょっと工夫があるのですが今は秘密。

　その様に手をかけてきた相棒を失うのは痛いですよ。

　この三代目は、一昨年から何度もバイト、ヒットがあるのだが、川スズキをキャッチ出来ず。

　ザラ特有の浮力の強さからか、中途半端な活性/中途半端なサイズの魚の時には弾かれてしまうこともあるようです。
　そんな状況の時は掛かっても浅く、ジャンプ一発でバレちゃったり。
それもまたGameとしてはありかな。

　ところで、本流での釣り、ほとんどの場合、まずザラを投げます。
　川の流速や流れの筋を見極めるため、視覚と手の感覚でザラは私のセンサーのようなものです。

　いつも使っていると正に相棒。
　その日の状況を教えてくれます。

　次に使うルアーどうしようか、相棒に問いながら投げます。
　そんな悩ましく最高のスロータイムをこのルアーは与えてくれます。

　そして、困った時迷ったとき、またこいつを投げて問いかけます。
　このままＺＡＲＡで投げ続けるか、選手交代なのか。
　また、切り札としても、これでダメならば諦めもつきます。
　
　この相棒は、誰でも引っ張るだけで機能するような便利なルアーではありません。
　ご存知のとおり、リップも無いので水との絡みを制御するのがすべて。
　それはキャスター（アングラー）の操作次第。
　タックルの状況、水/風などで自然状況、複合判断でのアクション制御。

　ところで、ZARAが、現代のペンシルベイトの元祖ですね。
　ほぼ７５年前にへドンさんが完成された形で生み出さなければペンシルベイトと言う分類はあったのだろうか。



　James Heddon氏

　言うまでもなく、へドンのプラグ自体、現代プラグの元祖でしょ。
　
　池に木片を投げてバスの反応を見てプラグを考えたといわれている。

　当初、こんな棒状のもので釣れるんかと思っていたが、30年ほど前の霞ヶ浦。
　桟橋の脇での高速ドッグウォークからの一瞬のポーズ。
　ものすごい勢いで飛び出したバスに打ちのめされました。

　そして、相模川のスズキ。

　どう考えても、ベイトフィッシュには人間からは見えない。
　でも、真夏の日中、なぜかある状況で強烈にZARAに反応するときがある。
　例え、その時はキャッチ出来なくても、アイツ（魚）からの応答があっただけでも何か新しいことを得ることが出来る、何らかの形で満足できる、そんな事を与えてくれるルアー。私にはZARAしかない。

　そんな、いろいろな思いもあり、こいつだけはいつでもルアーボックスの中でベンチ入り。

　ルアーはエサの代用ではない。
　信頼できる大事な相棒。

　そんな思いをこめて、
　昨年（も）『私のルアー２０１６』はやっぱりＺＡＲＡ
　でした。

　今年、２０１７年も変らず、永遠のルアーかもね。

　最後に、『ザラ盛り！』　
　
　
  ZARA Puppy, ZARA Ⅱ、Jr , Baby, Zara Gossa, 1st ZARA, Magunaum ,...

　他にも予備軍があるのだが、メインのZARAボックスから。

　いずれにしても、今年も楽しい釣りをしよう！

　The King of Lures, Heddon ZARA SPOOK!

　思いがありすぎて、長々と失礼いたしました。


Mickey