勘違いをしていた

  • ジャンル:釣行記
アクションを入れて釣るのがシーバスだと思っていた。


というより、アクションを入れて釣った回数が多かったために、無意識にアクションを入れよう、入れようとしていた自分がいた。



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地元鳥取で、シーバスの状況は渋いながらも、ポツポツと水の中が春らしくなってきた3月中頃のことである。ソルトルアーに精通する兄貴分の人に2泊3日で修行をつけてもらった。

そこで、「ただ巻き」と「リアクション」でシーバスが釣れた割合を聞くと、ただ巻きが7〜8割だという。

自分は逆に、2017年に釣れたシーバスのうち6〜7割はリアクションで釣っていた。(母数は25匹に満たない)

これにはハッとさせられた。

なんで25匹にも満たないのか。

ただ巻きがきちんと、正確に行えていなかったからだ。もっと言うと、ただ巻きをほったらかしにしていたからだ。





なるほどなんで自分がレンジコントロールが苦手なのか。

なるほどなんで自分が流速変化を感知するのが苦手なのか。

そのヒントは「ただ巻き」にあった。


同じ場所で同じルアーで同じ場所に投げて自分は0匹、アニキは2本だ。同じ事をやってるのにこんだけ違うんだ。うまい人の釣りってのはそういう事なのかもしれない。



ルアーマンがみんなやってる同じ動作、つまり投げる、巻く、を、どれだけ丁寧に正確にやり切れるか。その行為にどれだけの意味を持たせられるか。



要は、当たり前の事を、どれだけ当たり前にやり切れるか、ということだ。



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後日。3月の終盤へと移行していく季節の中で川底には藻が茂るようになっていた。

着水からのカウントダウン、そしてただ巻きにこだわって、シンペンを中層で泳がせる。

藻の上の層はキープできている。

あとは流れの変化点と、ルアーの泳ぐ向きの変化点の情報がほしい。

ただ巻きだ。全神経を研ぎ澄ませ、等速巻きに集中する。具体的には、ハンドルを巻き下ろす(ハンドルを押す)動作とハンドルを巻き上げる(ハンドルを引く)動作の速度を一定にするということだ。

これなら負荷がかかる瞬間、ないしは勝手に巻き速度が変化した瞬間があれば、必然的にルアーやラインへの水からの抵抗が変わったということになる。

ハンドルの軌道に真ん丸の淵を当て、なぞるイメージを持ちながら巻いた。




あった。と思ってからバイトの感触を得るまでに1秒もかからなかった。

今までだとなんの意識もないままリトリーブを続けて見過ごしていたであろう違和感があった。流速変化なのか、ルアーのターンなのか。

いずれにせよ、「来るならここかも?」と思った瞬間があった。ほんの少しだけだが、『水の中が見えた』。



ただ巻きを意識するだけでこんなにも違うのか。




ありがとう。まだまだうまくなれそうだ。

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