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上宮則幸
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▼ 昔ばなし 4
- ジャンル:日記/一般
中学2年の秋のこと
ちょっとした丘の上にある自宅の海岸側の坂を自転車で息を弾ませ駆け上がった。
もちろん今日も部活はサボタージュ。
鞄を部屋に放り投げると、服を着替えタックル一式を手に再び自転車に飛び乗った。
今度は農地側へ駆け下る。
タックルを片手に握っているが、全速力。
勢いを着けて、開けた農地に走り出た。
右手にはいつもの野池の堤が見える。
堤の斜面の一部には刈られ乾燥した草が広がり、おばちゃんが青々とした草を刈る姿も目に入った。
そして池の取水口への進入路に5~6台の原付が見えた時、思わず右手のブレーキを握り、せっかく下り坂で得た速度を落としてしまった。
あいつら、また来てる…
池に着き、ちょっと浮かない気分で取水口の方へ行くと数名の高校生達の姿が。
知り合いのお兄ちゃんは一人見えるが、あとは初めて見る顔。
こんにちは!と声を掛けると「よう!」とその一人だけが応じた。
彼等は陽当たりのいい取水口のコンクリの上に座ったり寝転んだりしている。
周囲には煙草の臭いが。
皆の手には煙草がまだ握られている。
「朝から釣りしたけど、サッパリだったよ」
お兄ちゃんが言った。
最近おれもあんまり釣れないんだ…と応えて取水口の穴に目をやると、パンやお菓子や煙草のパッケージが引っ掛かっている。
また捨ててる…とつぶやきながら拾いにかかると、顔見知りのお兄ちゃんが一人「ゴメンゴメン、後で拾おうと思ってた」と駆け寄る。
水守のおじちゃんにまた怒られるじゃん!と注意をすると、後方から
「何?この生意気なガキ!」と低い声が。
お兄ちゃんがすぐに「いや、いつもコイツに魚釣り教えてもらってるんだよ!」。
不穏な空気におれも恐くて言葉が出ない。
「チッ」と舌打ちが聞こえる。
「○○君しばいちゃえば?」「やっちゃう?」、後ろから更に言葉が投げ掛けられた。
おれは手早く掃除を済ませ立ち上がり、誰とも目が合わないようにその場から離れようとした。
お兄ちゃんの「ゴメン」の小声が聞こえたが、複数の良からぬ感情の視線に怯えながら立ち去った。
お兄ちゃん達は高校3年になっていた。
就職進学、先が決まった者達は学校にはもう行かなくていいんだと言っていたが、本当なのかは知らない。
昨年の夏のあの日以来、お兄ちゃん達は足しげくこの場所に来るようになった。
最初は顔見知りだけで、でも、徐々に見知らぬ友達を連れて。
時には知らない高校生だけのグループの時もあった。
高校生だけではない、お兄ちゃん達の先輩だと言う二十歳過ぎの大人達までがクルマで来るようになった。
彼等は小さなボートを浮かべて、おれが釣る目の前を悠々移動して、おれが釣りたい魚を全部釣ってしまった。
おれは池の入口に停まる原付やクルマを見て、知り合いがいればおれも釣りをしたが、知り合いがいなければ踵を返す事が多かった。
池に来る人が増える事で良い事も沢山あった。
見た事も無い釣り道具を貸してもらえたり、ボートに一緒に乗せてもらい楽しい思いもさせてもらった。
もう読まないと言って、沢山の釣り雑誌を持って来てくれる者もいた。
重いからと、自宅までクルマで持って来てくれた。
使い古しの釣り道具を譲ってくれるなんて事もあった。
自宅に持って帰ると、父ちゃんがそんな高価な物もらっちゃダメだと言うから、返そうとすると、ワザワザ手紙を書いてくれて、父ちゃんを納得させてくれた事もあった。
ただ、悪いことも徐々に増えた。
特に、知らない高校生達が入り浸り始めてからはそれが顕著になった。
まず、魚が釣れなくなっていった。
池はそれほど大きくないのに、毎日5~6人に撃たれてボートでまで攻められ、竿抜けエリアが皆無になったためだろう。
ただ、それは他の問題に比べればむしろどうでも良かった。
ゴミが増えた。
ルアーのパッケージ、煙草の空き箱、菓子や弁当の食い殻、折れた釣り竿…
そして、釣り糸!
釣り糸は特に大問題を引き起こした。
池の堤の草を刈るおばあちゃんの刈払機にぐるぐると絡み付いて作業を妨害した。
刈る時に絡むだけでなく、軽トラで持ち帰り、牛に食わせる前に機械で小切りにする際にも糸か機械の内部にぐちゃぐちゃに絡み大変な事になったとおばちゃんから聞いた。
それに、こんなナイロンの釣り糸が混入した草を牛に食べさせていい筈がない。
1度はおれが捨てた糸だと思われ、叱られた事も。
水守のおじちゃんからも取水口のゴミ詰まりでも小言を言われた。
こちらは、おれやおれの幼なじみが捨てたなどとは思われてはいなかったが、それでも気分は悪い。
極力拾うようには心掛けたが、ゴミの量は嫌になるほど日増しに増えた。
また、池の入口付近の家のおばちゃんからも…
「あなた達は夜に池で魚釣りしたらダメだよ!」
いや、夜には釣りには絶対来ないよ!暗くなる前には帰るもん。
「あら、ゴメン。でも、困っているのよ。
夜中に大きな声で池で騒ぐ人達がいて…」
おれには全く身に覚えの無い話ではあったが、チクリと胸が痛んだ。
取水口の栓にイタズラをする者も現れた。
これは水守のおじちゃんの予想だが、岸際に引っ掛かったルアーを回収するためにやった事ではないか?と言う事だった。
寒い時季に、農繁期に備えて池は満水にされるのだが、それを減水させた者がいたのだ!
それにはおれも大きな憤りを感じないわけにはいかなかった。
この心無いイタズラはその後も数回行われ、最悪な結果につながってしまうのだが…
そしてカツアゲ。
おれの弟が一人で池に行き、見知らぬ高校生に脅され、釣具を奪われたのだ。
暴力こそ振るわれなかったのは不幸中の幸だったが…
取水口へのイタズラとカツアゲは警察に通報されたが、結局犯人はわからなかった。
そう言う事が重なり、親からは池には一人で行くなと最近言われるようになった。
小学生の頃からずっとそんな事言われた事も無いのにだ。
だけど、両親は共働きで帰りは遅い。
どうせ後で来る弟や幼なじみを待たずに一人で池に行く事が殆どだったが、帰りは彼等と一緒。
だから親にバレる事はなかった。
そんなおれでも、何をしでかすかわからない見知らぬ高校生達が恐くて、池に立ち寄れない日が徐々に増えてきた、そんな状況だった。
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ちょっとした丘の上にある自宅の海岸側の坂を自転車で息を弾ませ駆け上がった。
もちろん今日も部活はサボタージュ。
鞄を部屋に放り投げると、服を着替えタックル一式を手に再び自転車に飛び乗った。
今度は農地側へ駆け下る。
タックルを片手に握っているが、全速力。
勢いを着けて、開けた農地に走り出た。
右手にはいつもの野池の堤が見える。
堤の斜面の一部には刈られ乾燥した草が広がり、おばちゃんが青々とした草を刈る姿も目に入った。
そして池の取水口への進入路に5~6台の原付が見えた時、思わず右手のブレーキを握り、せっかく下り坂で得た速度を落としてしまった。
あいつら、また来てる…
池に着き、ちょっと浮かない気分で取水口の方へ行くと数名の高校生達の姿が。
知り合いのお兄ちゃんは一人見えるが、あとは初めて見る顔。
こんにちは!と声を掛けると「よう!」とその一人だけが応じた。
彼等は陽当たりのいい取水口のコンクリの上に座ったり寝転んだりしている。
周囲には煙草の臭いが。
皆の手には煙草がまだ握られている。
「朝から釣りしたけど、サッパリだったよ」
お兄ちゃんが言った。
最近おれもあんまり釣れないんだ…と応えて取水口の穴に目をやると、パンやお菓子や煙草のパッケージが引っ掛かっている。
また捨ててる…とつぶやきながら拾いにかかると、顔見知りのお兄ちゃんが一人「ゴメンゴメン、後で拾おうと思ってた」と駆け寄る。
水守のおじちゃんにまた怒られるじゃん!と注意をすると、後方から
「何?この生意気なガキ!」と低い声が。
お兄ちゃんがすぐに「いや、いつもコイツに魚釣り教えてもらってるんだよ!」。
不穏な空気におれも恐くて言葉が出ない。
「チッ」と舌打ちが聞こえる。
「○○君しばいちゃえば?」「やっちゃう?」、後ろから更に言葉が投げ掛けられた。
おれは手早く掃除を済ませ立ち上がり、誰とも目が合わないようにその場から離れようとした。
お兄ちゃんの「ゴメン」の小声が聞こえたが、複数の良からぬ感情の視線に怯えながら立ち去った。
お兄ちゃん達は高校3年になっていた。
就職進学、先が決まった者達は学校にはもう行かなくていいんだと言っていたが、本当なのかは知らない。
昨年の夏のあの日以来、お兄ちゃん達は足しげくこの場所に来るようになった。
最初は顔見知りだけで、でも、徐々に見知らぬ友達を連れて。
時には知らない高校生だけのグループの時もあった。
高校生だけではない、お兄ちゃん達の先輩だと言う二十歳過ぎの大人達までがクルマで来るようになった。
彼等は小さなボートを浮かべて、おれが釣る目の前を悠々移動して、おれが釣りたい魚を全部釣ってしまった。
おれは池の入口に停まる原付やクルマを見て、知り合いがいればおれも釣りをしたが、知り合いがいなければ踵を返す事が多かった。
池に来る人が増える事で良い事も沢山あった。
見た事も無い釣り道具を貸してもらえたり、ボートに一緒に乗せてもらい楽しい思いもさせてもらった。
もう読まないと言って、沢山の釣り雑誌を持って来てくれる者もいた。
重いからと、自宅までクルマで持って来てくれた。
使い古しの釣り道具を譲ってくれるなんて事もあった。
自宅に持って帰ると、父ちゃんがそんな高価な物もらっちゃダメだと言うから、返そうとすると、ワザワザ手紙を書いてくれて、父ちゃんを納得させてくれた事もあった。
ただ、悪いことも徐々に増えた。
特に、知らない高校生達が入り浸り始めてからはそれが顕著になった。
まず、魚が釣れなくなっていった。
池はそれほど大きくないのに、毎日5~6人に撃たれてボートでまで攻められ、竿抜けエリアが皆無になったためだろう。
ただ、それは他の問題に比べればむしろどうでも良かった。
ゴミが増えた。
ルアーのパッケージ、煙草の空き箱、菓子や弁当の食い殻、折れた釣り竿…
そして、釣り糸!
釣り糸は特に大問題を引き起こした。
池の堤の草を刈るおばあちゃんの刈払機にぐるぐると絡み付いて作業を妨害した。
刈る時に絡むだけでなく、軽トラで持ち帰り、牛に食わせる前に機械で小切りにする際にも糸か機械の内部にぐちゃぐちゃに絡み大変な事になったとおばちゃんから聞いた。
それに、こんなナイロンの釣り糸が混入した草を牛に食べさせていい筈がない。
1度はおれが捨てた糸だと思われ、叱られた事も。
水守のおじちゃんからも取水口のゴミ詰まりでも小言を言われた。
こちらは、おれやおれの幼なじみが捨てたなどとは思われてはいなかったが、それでも気分は悪い。
極力拾うようには心掛けたが、ゴミの量は嫌になるほど日増しに増えた。
また、池の入口付近の家のおばちゃんからも…
「あなた達は夜に池で魚釣りしたらダメだよ!」
いや、夜には釣りには絶対来ないよ!暗くなる前には帰るもん。
「あら、ゴメン。でも、困っているのよ。
夜中に大きな声で池で騒ぐ人達がいて…」
おれには全く身に覚えの無い話ではあったが、チクリと胸が痛んだ。
取水口の栓にイタズラをする者も現れた。
これは水守のおじちゃんの予想だが、岸際に引っ掛かったルアーを回収するためにやった事ではないか?と言う事だった。
寒い時季に、農繁期に備えて池は満水にされるのだが、それを減水させた者がいたのだ!
それにはおれも大きな憤りを感じないわけにはいかなかった。
この心無いイタズラはその後も数回行われ、最悪な結果につながってしまうのだが…
そしてカツアゲ。
おれの弟が一人で池に行き、見知らぬ高校生に脅され、釣具を奪われたのだ。
暴力こそ振るわれなかったのは不幸中の幸だったが…
取水口へのイタズラとカツアゲは警察に通報されたが、結局犯人はわからなかった。
そう言う事が重なり、親からは池には一人で行くなと最近言われるようになった。
小学生の頃からずっとそんな事言われた事も無いのにだ。
だけど、両親は共働きで帰りは遅い。
どうせ後で来る弟や幼なじみを待たずに一人で池に行く事が殆どだったが、帰りは彼等と一緒。
だから親にバレる事はなかった。
そんなおれでも、何をしでかすかわからない見知らぬ高校生達が恐くて、池に立ち寄れない日が徐々に増えてきた、そんな状況だった。
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- 2016年11月26日
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