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▼ 悠久大河の黒い月 Ⅱ
その人こそ、クレトスであった。
どうやら川畑さんが連絡をしてくれていたらしい。
さあこっちだ、そう言ってクレトスは歩き始めた。

川にはたくさん魚がいると、クレトスを含めて誰もが口を揃えるが、確かにクレトスの家に着くまでに歩いた水際は小魚の波紋でいっぱいだった。
ちなみにこの場所は本流と繋がったラグーンで、家はそのほとりに建っていた。

こんな感じ(朝に撮影。ちなみに電気もガスも水道もない。そしてその生活がこの後2週間も続くことになる。。。)

荷物を下ろすと、クレトスが「夕食ができるまで釣りしてこい」というのでさっそく行ってみた。
ルアーに反応はなかったが、隣のオバチャンがエサで釣っているのを見る限り、やっぱり魚影は濃い感じだった。
日が暮れたので家に戻ると夕食ができていた。
ご飯と、ボロカタというらしい魚のスープ。
食べ終わった頃に、クレトスに本題を打ち明ける。
日本から持ってきたバラマンディーとパプアンバスの写真を見せて指さし、僕はコイツらが釣りたいんだが、どこに行けばいいか、と聞いた。
するとクレトスは、
バラマンディーならこの辺りにたくさんいるぞ、
と答えた。
おお、願ってもない答えだ!
では大本命、パプアンバスはどうなのか??
が、しかしパプアンバスの方は、名前を聞いても
「なんだそれ?」
って感じで知らないようだった。
。。。
マジかよ。。。
正直狙いにきたのはパプアンバスの方だったので、この回答は結構ショックだった。
ちなみにパプアンバスはパプアからインドネシア、果ては日本の西表島にも棲息しているので、地域的には居ないはずがないと踏んでいたのに。。。
現地の人が知らないなんて、どうしよう。。。
ついでに僕の英語力が無いことと、向こうの言葉の中にピジン英語が混じっているので、話していることの大半が理解できなかった。
ちなみにピジン英語というのはこの国の共通言語で、公用語は英語となってはいるが、ピジンの方が一般的。
例えるなら和製英語みたいなもの。
cofeeをコーヒーと発音すると外国人は「?」となるが、そんな感じ。
例えばwaterはワラ、soccerはソカーと発音される。
向こうは英語で喋ってるつもりなのだが、たぶん癖でナチュラルに文章に組み込まれているものだから困る。
きっと外人が日本に来て、方言が混じっている日本人と喋るのと同じようなことなんだろうな。
そんなことを考え始めてしまうくらい、全くもって理解できなかったのだ。
だがその中で、明日、違う日本人と通訳をピックアップする、ということを聞き取った。
もうこれにすがるしかない。
じゃあそこに同伴させてくれ、と言って会話は終わった。
...すべては明日になればなんとなるさ、というヤケクソだったのは言うまでもない(笑
そして寝ようと思ったのだが、一つ、気になることがあった。
それは外から聞こえる水音。
会話の途中に絶え間なく聞こえたソレは、最初は誰かが水浴びをしているんだと思っていた。
だが、あまりに長くて気になって外に出ると、岸際ではなく、沖の方から聞こえてくるのだ。
とりあえずルアーを投げてみたが、予想外に遠かったうえに、マラリア蚊の猛攻があったのですぐに終わりにした
(ちなみに後日分かるのだが、音の正体は。。。ワニだった。喰われなくて良かった。。。汗)。
その晩、僕はとある夢を見た。
それは、なんと朝起きたらいつの間にか日本にいる、という内容だった(笑
ま、朝起きたらコッチに居たんだからしょうがないよね、みたいな感じで友達と談笑している途中で、目が覚めた。
不安が溜まってたんだろうなぁ。
ちなみに同じ内容を翌日の晩も続けて見ることになる。笑。
日本人を迎えに行くのはお昼過ぎからということなので、まずは朝メシ前に家の傍で釣り。
今度は現地人からもらったエビでやってみると。。。
なんかカラフルなのが釣れた。

上から見ると雷魚みたいで頭の上の固さもそっくりなんだけど、やっぱり何か違う感じで、ナマズかとも思ったけど髭がない。
なんですかコレ?
釣りはこれで切り上げて、メシ後マーケットへ行って魚を見学。
ちなみに昨日、クレトスがボロカタと呼んでいたのがコイツ。

ピラニア?
だが歯は牙というよりは磨り潰し系。
そこでピンと来た。
この川にはアマゾンから移入されたパクーがいるらしく、それが現地の生態に適応するために肉食化しているらしい。
そしてパクーは元々木の実を食べる魚なのだが、川で全裸で水浴びしている男性のキ○タマを間違えてかじり、死亡した例もあるのだとか。。。(詳細はコチラhttp://karapaia.livedoor.biz/archives/52057995.html)。
そのことからボールカッターと呼ばれているらしい。
。。。ん?ボールカッター?
なんだかボロカタに似てないか?
英語がピジン化するのだからその可能性は高い(何度ボールカッター?と聞いてもボロカタと返されたが。で、このあと川畑さんにお話を聞いて、正解であることを確信)。
他には草食系のフナみたいな魚。

ラパマウスというらしい。
そしてハゼとナマズを足して割った様な魚、ビッグマウス。

ちなみに尾ビレが団扇形。髭はない。
なんだコイツ?
続いてコッチはホントのナマズ。
現地名ニルフィッシュ。

アジアンレッドテールみたいな感じか?
あとはご存じテラピア。

これも後に聞いた話だと、移入された種らしい。
しかも日本から。
これにて終了。
。。。少なくないか??
これだけの大河で、網が入りまくっていて、この種類の少なさ。何故だ?(答えは最後に分かる)。
魚の物色が終わったあとはガソリンを買いに行き、その間に僕は本流を眺めてみる。

川幅自体はそこまでないが、流れは太く、重い。
ついでに水深は岸際からドン深で、ちょっと投げれば7~8メートルという水深。
しかも透明度5センチくらい。
どうやら強い流れで泥が巻き上げられているらしい(ラグーンは流れが殆どないので、濁りは多少薄かった)。
しばらくして給油が終わったらしいので、村に帰って荷物を積み込む。
どうやら昼飯を食べてから行くようなので、その前に家の前でチョロッと釣り
ちっちゃいビッグマウス。
これも食べるそうで....
しばらくして昼食ができたので頂き、出発。

途中までは本流を飛ばすが、途中から細い水路に入っていく。


するとしばらくしてマングローブ地帯に入り、海が見えた。

どうやら本流の河口ではなくて、分流の河口にできた水域らしい。
今日はここで泊まるとのことだったので、ちょっとだけ釣りをしてみる。
すると、村の男の一人が「こっちがいいぜ!」みたいなことを言って連れて行ってくれた。
そしてその一投目。
ドンっ!


マングローブジャック。(ベニよ、写真がヘタすぎるぞw)
そのサイズにからは想像できないほどのパワー。
ま、怪力無双と呼ばれるパプアンバスの近縁種なので、それも頷ける。
その証拠に、つぎの一投で食ってきたヤツは一撃でルアーを破壊した。

ルアーを代えて次を狙う。すると一回り大きいサイズ。
そして最後に、なんとかミーバイみたいな名前がつきそうな魚。
キミ、汽水域に居ていい魚なのか??

日が暮れたので撤退する。

夕食は釣った魚がメインだった。

うん、マングローブジャック美味しいね。
そういえば、俺が魚釣らなかったら夕飯どうするつもりだったんだろう?
...絶対セイゴオンリーだな(笑
ちなみに何故か持ってきていたライフル。

ケモノか?ワニか?それともヒトか?
翌朝、今度は海を走って別の川らしき場所まで行き、村に入る。
1キナで売っていたバナナ。

マジかよ!ってくらい甘い。
どうやらこの村で日本人待つらしく、みんな昼寝中。
なので岸からルアーを投げてみる。
するとフローティングマグナムに謎の歯形。

マングローブジャックか、パプアンバスか。
続けてやっていると、お馴染みのコトヒキと、また根魚系なヤツ。


その後は反応がなくて、僕もノンビリして待つ。
するとしばらくして一台の車が入ってきた。
その人は中村さんという、テレビ朝日の「こんなところに日本人が」という番組のディレクターで、ロケハンで来ているらしい。
そして通訳としてフェリックスという男が同行していた。
この二人を乗せて、ボートでアンゴラムへと帰るようだった。
で、ボートに乗りながら中村さんと話すと、なんとウェワクの川畑さんの所へ取材に行くのだという。
不思議な偶然もあったものだ。


途中、いくつかの小さな村に寄りながら、ボートはアンゴラムに着いた。
夕食後、中村さんに「フェリックスに少し通訳して欲しい」と頼むと、快くOKしてくれたので、クレトス、フェリックス、自分の3
人で会話が始まった。
こんな奇跡的なチャンス、逃すわけにはいかない。
この交渉で旅の全てが決まると確信があった。
とりあえず、この近くで釣りをしてみたい。
まず、2日間、本流とラグーンを繋ぐ水路周辺でやってみたい。

フェリックスが通訳をしてくれているが、クレトスの目を見ながら可能な限り英語で話す。
本気であることを伝えるには、きっとその方がいい。
目は、時に言葉を超えて意思を伝える。
話は続く。
そして反応が無いならば、別の村へ行きたい。
僕の釣りたいのはパプアンバスだけなんだ。
そう言いつつ、マングローブジャックの写真を見せながら、コイツに良く似ている魚なんだ、と付け加えた。
するとクレトスは言った。
「コイツはムーンフィッシュに似ている」と。
その瞬間に全てが繋がった気がした。
実は、ムーンフィッシュの正体は「スポッツテール」というパプアンバスの一種ではないかという予想をしていたのだ。
コイツは体に黒くて丸いスポットがあって、なおかつ体高があるので丸っぽい体型で、どちらかの意味でムーンフィッシュと呼ばれているのではないかと。
だがスポッツテールはニューブリテン島周辺の限られたエリアにしか居ないとされていて、しかも根拠のない予想だったので全くあてにはしていなかった。
興奮気味に、クレトスに「もしかしてムーンフィッシュには黒いスポットがないか!?」と聞くと、「そういえばあったなぁ」との返答。
付け加えて、3月から6月にかけて一つ上流のカンバランバという村からマーケットによく売りに来ていた、とのこと。
ようやく確かな情報を手にして安堵感でいっぱいだったが、まだ終わってはいない。
ならば、どこで釣るのが良いのか。
クレトスは分からないという。
僕は、個人的には魚が上流へ行ったのではないかと思っていた。
だが、セピック川は長い。
上流へ行くには大量のガソリンを必要とする。
潤沢とは言えない資金から往復の燃料代を出すので、限りがある(ちなみに1リッター300円ほど...)。
であるならば、支流に行くべきだと思った。
そして支流ならば川が細くて浅いことから、魚の居場所が絞りやすいだろうと。
そう考えながら地図を見ると、一つの村が目に入った。
クレトスに聞くと、ここの村には知り合いがいるから泊めさせてやれる、とのこと。
その村の名前はシモンド。
支流・ケラム川沿いにある小さな村。
さあ、勝負はこれからだ。
その夜は興奮してなかなか寝つけなかった。
翌日。中村さん達をウェワク行きの車が来る場所まで送りつつ、マーケットでエサとなるエビを買う。
ムーンフィッシュにはテラピアがいいとクレトスが言うので、そのテラピア用である。
そして魚を見つつマーケットを歩いていると、一台の車が入ってきた。
中から出てきたのは、なんとネルソンだった。
ホテルの迎えとしてきたらしい。

ついでに川畑さんからのお手紙も持ってきてくれた。
内容は、奥さんの一族がムシュー島という所に住んでいて、そこでは海の釣りができるから興味があればいつでも帰っておいで、とのことだった。
一瞬、今すぐ帰ろうかと思ったが(笑)、本命はムーンフィッシュである。
ということで、帰るのを1日だけ早めることにして返事を書き、ネルソンに手渡す。
さて、保険もできたことだし、釣りに行こう(笑)。
村に戻ると、超ガタイのいい兄ちゃんがパチンコで遊んでいた。

何かと思って弾を見てみると。。。矢じゃん。

本人いわく「サイレント・ガン」だそうで。
怖すぎるわ(汗
冷やかしもソコソコに、釣りの準備を始める。
クレトスは「水が濁りすぎててルアーは魚から見えないだろう。エサでやれ。」と言う。
ならば竿が二本あるので、片方はルアー、もう一方はエサでやることにした。
ちなみに現地の対ムーンフィッシュ道具との比較。


椰子の葉の葉脈からできる竿は見た目以上に頑丈で、糸も古くはあったがかなり強そうだった。
そしてこれらを積み込んで、いざ出発。
水路の出口に船を着けると、同船していた若者が早速ボロカタを釣った。

丁度良いのでその場で解体し、餌にして放り込む。そしてルアーを打ち込みながら、ひたすらその時を待つ。
つもりだったのだが、いきなりのスコール。
急いで片付けて村に撤退するが、着いた瞬間に止みやがった(泣
時間も中途半端なので、ブヨブヨのボールでサッカーをして遊ぶ。

そして汗だくになったあと、みんなでラグーンにダイブして体を冷やす。
また明日、頑張ればいいや。そんな気持ちになった(笑
翌日。
クレトスが起きる前に餌を確保しようと釣りをしていたら、またカラフルなやつ。
が、体の側面に注目。

何かに攻撃された跡っぽい。
やはり、何かいるのか?
というわけでコイツをエサにしてやってみたが、反応はなかった。
お昼時、ジョン(クレトスの友人)がとある冊子を持ってきた。
ジョン「お前の釣りたいヤツはこいつだろ??」

おぉ!そうそう、コレコレ。
正確にはちょっと違うのだけど、だいたい話は分かっているみたいなので良かった。
ついでに、ムーンフィッシュ以外に大きな魚は居る?って聞いたら、絵を描いてくれた。

ま、右下をバラマンディーと言い張るジョンの絵だから、その程度に見てほしい(笑
だが、一目でわかるのはノコギリエイ。
これはもう、間違いようがない。
てか居たのね、アナタ。
ちなみにムーンフィッシュはこれ

そんな筆談をしていたら、今日のお昼ごはんができたようだった。

これ、何かわかりますか??
正解は...ワニ。
美味しいんだけど、硬いなあ...
食後にはこれを食べる。いや、噛む。


サトウキビ。
噛むと甘い汁がでるので、吸うだけ吸ってカスは捨てる。
素朴な甘さ。
夕方も釣りに出たが反応はなく、だが、翌日から今回の主戦場へと移ることが分かっていたので気持ちは穏やかだった。
帰る日程や詳細を打ち合わせして、荷物を片付けて寝る。
翌日。
アンゴラムにしばらくの別れを告げ、ボートは上流へ向かった。

Ⅲへ続く
どうやら川畑さんが連絡をしてくれていたらしい。
さあこっちだ、そう言ってクレトスは歩き始めた。

川にはたくさん魚がいると、クレトスを含めて誰もが口を揃えるが、確かにクレトスの家に着くまでに歩いた水際は小魚の波紋でいっぱいだった。
ちなみにこの場所は本流と繋がったラグーンで、家はそのほとりに建っていた。

こんな感じ(朝に撮影。ちなみに電気もガスも水道もない。そしてその生活がこの後2週間も続くことになる。。。)

荷物を下ろすと、クレトスが「夕食ができるまで釣りしてこい」というのでさっそく行ってみた。
ルアーに反応はなかったが、隣のオバチャンがエサで釣っているのを見る限り、やっぱり魚影は濃い感じだった。
日が暮れたので家に戻ると夕食ができていた。
ご飯と、ボロカタというらしい魚のスープ。
食べ終わった頃に、クレトスに本題を打ち明ける。
日本から持ってきたバラマンディーとパプアンバスの写真を見せて指さし、僕はコイツらが釣りたいんだが、どこに行けばいいか、と聞いた。
するとクレトスは、
バラマンディーならこの辺りにたくさんいるぞ、
と答えた。
おお、願ってもない答えだ!
では大本命、パプアンバスはどうなのか??
が、しかしパプアンバスの方は、名前を聞いても
「なんだそれ?」
って感じで知らないようだった。
。。。
マジかよ。。。
正直狙いにきたのはパプアンバスの方だったので、この回答は結構ショックだった。
ちなみにパプアンバスはパプアからインドネシア、果ては日本の西表島にも棲息しているので、地域的には居ないはずがないと踏んでいたのに。。。
現地の人が知らないなんて、どうしよう。。。
ついでに僕の英語力が無いことと、向こうの言葉の中にピジン英語が混じっているので、話していることの大半が理解できなかった。
ちなみにピジン英語というのはこの国の共通言語で、公用語は英語となってはいるが、ピジンの方が一般的。
例えるなら和製英語みたいなもの。
cofeeをコーヒーと発音すると外国人は「?」となるが、そんな感じ。
例えばwaterはワラ、soccerはソカーと発音される。
向こうは英語で喋ってるつもりなのだが、たぶん癖でナチュラルに文章に組み込まれているものだから困る。
きっと外人が日本に来て、方言が混じっている日本人と喋るのと同じようなことなんだろうな。
そんなことを考え始めてしまうくらい、全くもって理解できなかったのだ。
だがその中で、明日、違う日本人と通訳をピックアップする、ということを聞き取った。
もうこれにすがるしかない。
じゃあそこに同伴させてくれ、と言って会話は終わった。
...すべては明日になればなんとなるさ、というヤケクソだったのは言うまでもない(笑
そして寝ようと思ったのだが、一つ、気になることがあった。
それは外から聞こえる水音。
会話の途中に絶え間なく聞こえたソレは、最初は誰かが水浴びをしているんだと思っていた。
だが、あまりに長くて気になって外に出ると、岸際ではなく、沖の方から聞こえてくるのだ。
とりあえずルアーを投げてみたが、予想外に遠かったうえに、マラリア蚊の猛攻があったのですぐに終わりにした
(ちなみに後日分かるのだが、音の正体は。。。ワニだった。喰われなくて良かった。。。汗)。
その晩、僕はとある夢を見た。
それは、なんと朝起きたらいつの間にか日本にいる、という内容だった(笑
ま、朝起きたらコッチに居たんだからしょうがないよね、みたいな感じで友達と談笑している途中で、目が覚めた。
不安が溜まってたんだろうなぁ。
ちなみに同じ内容を翌日の晩も続けて見ることになる。笑。
日本人を迎えに行くのはお昼過ぎからということなので、まずは朝メシ前に家の傍で釣り。
今度は現地人からもらったエビでやってみると。。。
なんかカラフルなのが釣れた。

上から見ると雷魚みたいで頭の上の固さもそっくりなんだけど、やっぱり何か違う感じで、ナマズかとも思ったけど髭がない。
なんですかコレ?
釣りはこれで切り上げて、メシ後マーケットへ行って魚を見学。
ちなみに昨日、クレトスがボロカタと呼んでいたのがコイツ。

ピラニア?
だが歯は牙というよりは磨り潰し系。
そこでピンと来た。
この川にはアマゾンから移入されたパクーがいるらしく、それが現地の生態に適応するために肉食化しているらしい。
そしてパクーは元々木の実を食べる魚なのだが、川で全裸で水浴びしている男性のキ○タマを間違えてかじり、死亡した例もあるのだとか。。。(詳細はコチラhttp://karapaia.livedoor.biz/archives/52057995.html)。
そのことからボールカッターと呼ばれているらしい。
。。。ん?ボールカッター?
なんだかボロカタに似てないか?
英語がピジン化するのだからその可能性は高い(何度ボールカッター?と聞いてもボロカタと返されたが。で、このあと川畑さんにお話を聞いて、正解であることを確信)。
他には草食系のフナみたいな魚。

ラパマウスというらしい。
そしてハゼとナマズを足して割った様な魚、ビッグマウス。

ちなみに尾ビレが団扇形。髭はない。
なんだコイツ?
続いてコッチはホントのナマズ。
現地名ニルフィッシュ。

アジアンレッドテールみたいな感じか?
あとはご存じテラピア。

これも後に聞いた話だと、移入された種らしい。
しかも日本から。
これにて終了。
。。。少なくないか??
これだけの大河で、網が入りまくっていて、この種類の少なさ。何故だ?(答えは最後に分かる)。
魚の物色が終わったあとはガソリンを買いに行き、その間に僕は本流を眺めてみる。

川幅自体はそこまでないが、流れは太く、重い。
ついでに水深は岸際からドン深で、ちょっと投げれば7~8メートルという水深。
しかも透明度5センチくらい。
どうやら強い流れで泥が巻き上げられているらしい(ラグーンは流れが殆どないので、濁りは多少薄かった)。
しばらくして給油が終わったらしいので、村に帰って荷物を積み込む。
どうやら昼飯を食べてから行くようなので、その前に家の前でチョロッと釣り

これも食べるそうで....
しばらくして昼食ができたので頂き、出発。

途中までは本流を飛ばすが、途中から細い水路に入っていく。


するとしばらくしてマングローブ地帯に入り、海が見えた。

どうやら本流の河口ではなくて、分流の河口にできた水域らしい。
今日はここで泊まるとのことだったので、ちょっとだけ釣りをしてみる。
すると、村の男の一人が「こっちがいいぜ!」みたいなことを言って連れて行ってくれた。
そしてその一投目。
ドンっ!


マングローブジャック。(ベニよ、写真がヘタすぎるぞw)
そのサイズにからは想像できないほどのパワー。
ま、怪力無双と呼ばれるパプアンバスの近縁種なので、それも頷ける。
その証拠に、つぎの一投で食ってきたヤツは一撃でルアーを破壊した。

ルアーを代えて次を狙う。すると一回り大きいサイズ。
そして最後に、なんとかミーバイみたいな名前がつきそうな魚。
キミ、汽水域に居ていい魚なのか??

日が暮れたので撤退する。

夕食は釣った魚がメインだった。

うん、マングローブジャック美味しいね。
そういえば、俺が魚釣らなかったら夕飯どうするつもりだったんだろう?
...絶対セイゴオンリーだな(笑
ちなみに何故か持ってきていたライフル。

ケモノか?ワニか?それともヒトか?
翌朝、今度は海を走って別の川らしき場所まで行き、村に入る。
1キナで売っていたバナナ。

マジかよ!ってくらい甘い。
どうやらこの村で日本人待つらしく、みんな昼寝中。
なので岸からルアーを投げてみる。
するとフローティングマグナムに謎の歯形。

マングローブジャックか、パプアンバスか。
続けてやっていると、お馴染みのコトヒキと、また根魚系なヤツ。


その後は反応がなくて、僕もノンビリして待つ。
するとしばらくして一台の車が入ってきた。
その人は中村さんという、テレビ朝日の「こんなところに日本人が」という番組のディレクターで、ロケハンで来ているらしい。
そして通訳としてフェリックスという男が同行していた。
この二人を乗せて、ボートでアンゴラムへと帰るようだった。
で、ボートに乗りながら中村さんと話すと、なんとウェワクの川畑さんの所へ取材に行くのだという。
不思議な偶然もあったものだ。


途中、いくつかの小さな村に寄りながら、ボートはアンゴラムに着いた。
夕食後、中村さんに「フェリックスに少し通訳して欲しい」と頼むと、快くOKしてくれたので、クレトス、フェリックス、自分の3
人で会話が始まった。
こんな奇跡的なチャンス、逃すわけにはいかない。
この交渉で旅の全てが決まると確信があった。
とりあえず、この近くで釣りをしてみたい。
まず、2日間、本流とラグーンを繋ぐ水路周辺でやってみたい。

フェリックスが通訳をしてくれているが、クレトスの目を見ながら可能な限り英語で話す。
本気であることを伝えるには、きっとその方がいい。
目は、時に言葉を超えて意思を伝える。
話は続く。
そして反応が無いならば、別の村へ行きたい。
僕の釣りたいのはパプアンバスだけなんだ。
そう言いつつ、マングローブジャックの写真を見せながら、コイツに良く似ている魚なんだ、と付け加えた。
するとクレトスは言った。
「コイツはムーンフィッシュに似ている」と。
その瞬間に全てが繋がった気がした。
実は、ムーンフィッシュの正体は「スポッツテール」というパプアンバスの一種ではないかという予想をしていたのだ。
コイツは体に黒くて丸いスポットがあって、なおかつ体高があるので丸っぽい体型で、どちらかの意味でムーンフィッシュと呼ばれているのではないかと。
だがスポッツテールはニューブリテン島周辺の限られたエリアにしか居ないとされていて、しかも根拠のない予想だったので全くあてにはしていなかった。
興奮気味に、クレトスに「もしかしてムーンフィッシュには黒いスポットがないか!?」と聞くと、「そういえばあったなぁ」との返答。
付け加えて、3月から6月にかけて一つ上流のカンバランバという村からマーケットによく売りに来ていた、とのこと。
ようやく確かな情報を手にして安堵感でいっぱいだったが、まだ終わってはいない。
ならば、どこで釣るのが良いのか。
クレトスは分からないという。
僕は、個人的には魚が上流へ行ったのではないかと思っていた。
だが、セピック川は長い。
上流へ行くには大量のガソリンを必要とする。
潤沢とは言えない資金から往復の燃料代を出すので、限りがある(ちなみに1リッター300円ほど...)。
であるならば、支流に行くべきだと思った。
そして支流ならば川が細くて浅いことから、魚の居場所が絞りやすいだろうと。
そう考えながら地図を見ると、一つの村が目に入った。
クレトスに聞くと、ここの村には知り合いがいるから泊めさせてやれる、とのこと。
その村の名前はシモンド。
支流・ケラム川沿いにある小さな村。
さあ、勝負はこれからだ。
その夜は興奮してなかなか寝つけなかった。
翌日。中村さん達をウェワク行きの車が来る場所まで送りつつ、マーケットでエサとなるエビを買う。
ムーンフィッシュにはテラピアがいいとクレトスが言うので、そのテラピア用である。
そして魚を見つつマーケットを歩いていると、一台の車が入ってきた。
中から出てきたのは、なんとネルソンだった。
ホテルの迎えとしてきたらしい。

ついでに川畑さんからのお手紙も持ってきてくれた。
内容は、奥さんの一族がムシュー島という所に住んでいて、そこでは海の釣りができるから興味があればいつでも帰っておいで、とのことだった。
一瞬、今すぐ帰ろうかと思ったが(笑)、本命はムーンフィッシュである。
ということで、帰るのを1日だけ早めることにして返事を書き、ネルソンに手渡す。
さて、保険もできたことだし、釣りに行こう(笑)。
村に戻ると、超ガタイのいい兄ちゃんがパチンコで遊んでいた。

何かと思って弾を見てみると。。。矢じゃん。

本人いわく「サイレント・ガン」だそうで。
怖すぎるわ(汗
冷やかしもソコソコに、釣りの準備を始める。
クレトスは「水が濁りすぎててルアーは魚から見えないだろう。エサでやれ。」と言う。
ならば竿が二本あるので、片方はルアー、もう一方はエサでやることにした。
ちなみに現地の対ムーンフィッシュ道具との比較。


椰子の葉の葉脈からできる竿は見た目以上に頑丈で、糸も古くはあったがかなり強そうだった。
そしてこれらを積み込んで、いざ出発。
水路の出口に船を着けると、同船していた若者が早速ボロカタを釣った。

丁度良いのでその場で解体し、餌にして放り込む。そしてルアーを打ち込みながら、ひたすらその時を待つ。
つもりだったのだが、いきなりのスコール。
急いで片付けて村に撤退するが、着いた瞬間に止みやがった(泣
時間も中途半端なので、ブヨブヨのボールでサッカーをして遊ぶ。

そして汗だくになったあと、みんなでラグーンにダイブして体を冷やす。
また明日、頑張ればいいや。そんな気持ちになった(笑
翌日。
クレトスが起きる前に餌を確保しようと釣りをしていたら、またカラフルなやつ。
が、体の側面に注目。

何かに攻撃された跡っぽい。
やはり、何かいるのか?
というわけでコイツをエサにしてやってみたが、反応はなかった。
お昼時、ジョン(クレトスの友人)がとある冊子を持ってきた。
ジョン「お前の釣りたいヤツはこいつだろ??」

おぉ!そうそう、コレコレ。
正確にはちょっと違うのだけど、だいたい話は分かっているみたいなので良かった。
ついでに、ムーンフィッシュ以外に大きな魚は居る?って聞いたら、絵を描いてくれた。

ま、右下をバラマンディーと言い張るジョンの絵だから、その程度に見てほしい(笑
だが、一目でわかるのはノコギリエイ。
これはもう、間違いようがない。
てか居たのね、アナタ。
ちなみにムーンフィッシュはこれ

そんな筆談をしていたら、今日のお昼ごはんができたようだった。

これ、何かわかりますか??
正解は...ワニ。
美味しいんだけど、硬いなあ...
食後にはこれを食べる。いや、噛む。


サトウキビ。
噛むと甘い汁がでるので、吸うだけ吸ってカスは捨てる。
素朴な甘さ。
夕方も釣りに出たが反応はなく、だが、翌日から今回の主戦場へと移ることが分かっていたので気持ちは穏やかだった。
帰る日程や詳細を打ち合わせして、荷物を片付けて寝る。
翌日。
アンゴラムにしばらくの別れを告げ、ボートは上流へ向かった。

Ⅲへ続く
- 2013年9月19日
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