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▼ 早いもんで
- ジャンル:日記/一般
皆様まいどさんです。
早いものであれからもう6年が経ちました
私の住む場所は大きな水門に守られ、漁業や水産業以外への被害はありませんでした
押し寄せた津波が水門にぶつかる、空気を切り裂くような大きな音は忘れない
自分が乗ったことのある大きな定置網漁船が、足元で真っ二つになっていた
市場の屋根も引き剥がされてむき出しの朱色の鉄骨が津波の凄さを教えてくれた
止まらない余震
鳴り止むことの無い地響き
真っ暗闇をロウソクの灯りひとつで過ごした日々
いつになっても帰ってこない親父
カップラーメンと
お婆が煮た水っけの多い米を食べた
夜が明けて
まだ産まれての2ヶ月の弟が、
笑ってくれた みんなが笑顔になった
親父が歩いて家に帰ってきた
親父は海のすぐ近くにある水産加工の工場で仕事をしていた
みんなが安心した
親父は帰ってすぐに飯を食って寝た
津波で国道か通れなくなって山道を通っている間にガソリンがなくなって車を乗り捨てて来たらしい
数日経って
ガソリンスタンドが指定量分だけガソリンを配るといって父方の婆の家から、母方の婆の家に向かい、
弟と2人っきりで何時間も待った
時々来る大きな余震に何度も玄関まで弟を抱えて走った
弟が泣いた
ミルクを作って飲ませたけど
泣きやまなかった
まるで俺の不安と恐怖に怯えているのが乗り移ったように
泣きやまなかった
俺もどうしていいかわからずに泣いた
泣き叫ぶ弟を抱えてボロボロ涙がこぼれた
電気がついた
地震から3日目のことだった
すぐに親も爺婆も帰ってきて、テレビをつけた
見たこともないものが写っていた
でも、すぐに何か分かった
それは
街
いや、街だったところ
何処に何があるのかわからない
まるでゴミの山のようなものが写っていた
テレビの至る所に死者と行方不明者の情報があった
チャンネルを変えると
そこは燃えていた
チャンネルを変えると
原発が大変だといって避難指示だとか勧告だとか
俺にはよく分からなかった
何処かは分からない
ただ、別の世界を見ているような気がした
時間が経つにつれて海が見れるようになった
親父は工場に行くと言った
俺はすこし興味が湧いてついて行くと言った
途中で海の近くを通った
国道の右側にはあったはずの松の防砂林がなかった
左側にあった街は…
もうそこは街ではなかった
親父の工場についた
工場には大きな木や漁船やトラックが隙間もないほどに刺さっていた
あとは自分の住む街に栃木県から消防が来たこと
砂浜に米軍のヘリが物資を投下したこと
沖には見たこともない数の自衛隊の大きな船が並んでいたこと
飛び回るヘリや偵察機
1日に何度も空を眺めた
そんなことから6年も経った
釣りをするようにもなった
海は楽しい場所だ
海は命をくれる場所だ
でも、海はときどき怖い場所になる
すごく怖い場所になる
忘れない
絶対に忘れない
みんなも忘れないでほしい
絶対に
SHOKIより
早いものであれからもう6年が経ちました
私の住む場所は大きな水門に守られ、漁業や水産業以外への被害はありませんでした
押し寄せた津波が水門にぶつかる、空気を切り裂くような大きな音は忘れない
自分が乗ったことのある大きな定置網漁船が、足元で真っ二つになっていた
市場の屋根も引き剥がされてむき出しの朱色の鉄骨が津波の凄さを教えてくれた
止まらない余震
鳴り止むことの無い地響き
真っ暗闇をロウソクの灯りひとつで過ごした日々
いつになっても帰ってこない親父
カップラーメンと
お婆が煮た水っけの多い米を食べた
夜が明けて
まだ産まれての2ヶ月の弟が、
笑ってくれた みんなが笑顔になった
親父が歩いて家に帰ってきた
親父は海のすぐ近くにある水産加工の工場で仕事をしていた
みんなが安心した
親父は帰ってすぐに飯を食って寝た
津波で国道か通れなくなって山道を通っている間にガソリンがなくなって車を乗り捨てて来たらしい
数日経って
ガソリンスタンドが指定量分だけガソリンを配るといって父方の婆の家から、母方の婆の家に向かい、
弟と2人っきりで何時間も待った
時々来る大きな余震に何度も玄関まで弟を抱えて走った
弟が泣いた
ミルクを作って飲ませたけど
泣きやまなかった
まるで俺の不安と恐怖に怯えているのが乗り移ったように
泣きやまなかった
俺もどうしていいかわからずに泣いた
泣き叫ぶ弟を抱えてボロボロ涙がこぼれた
電気がついた
地震から3日目のことだった
すぐに親も爺婆も帰ってきて、テレビをつけた
見たこともないものが写っていた
でも、すぐに何か分かった
それは
街
いや、街だったところ
何処に何があるのかわからない
まるでゴミの山のようなものが写っていた
テレビの至る所に死者と行方不明者の情報があった
チャンネルを変えると
そこは燃えていた
チャンネルを変えると
原発が大変だといって避難指示だとか勧告だとか
俺にはよく分からなかった
何処かは分からない
ただ、別の世界を見ているような気がした
時間が経つにつれて海が見れるようになった
親父は工場に行くと言った
俺はすこし興味が湧いてついて行くと言った
途中で海の近くを通った
国道の右側にはあったはずの松の防砂林がなかった
左側にあった街は…
もうそこは街ではなかった
親父の工場についた
工場には大きな木や漁船やトラックが隙間もないほどに刺さっていた
あとは自分の住む街に栃木県から消防が来たこと
砂浜に米軍のヘリが物資を投下したこと
沖には見たこともない数の自衛隊の大きな船が並んでいたこと
飛び回るヘリや偵察機
1日に何度も空を眺めた
そんなことから6年も経った
釣りをするようにもなった
海は楽しい場所だ
海は命をくれる場所だ
でも、海はときどき怖い場所になる
すごく怖い場所になる
忘れない
絶対に忘れない
みんなも忘れないでほしい
絶対に
SHOKIより
- 2017年3月11日
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