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世界遺産

  • ジャンル:日記/一般

24日の日曜日は今年初の南紀へと行ってまいりました。

本当なら、九頭竜川へサクラマスを狙いに行く予定だったのだが、何と史上最強クラスの寒波到来との事で、北陸の日本海側は大雪の予報・・・。

ただでさえ釣れないサクラマスに、この状況はキツ過ぎるだろうと、急遽、前日になって南紀への釣行へと変更した。


南紀の前日の予報では、北北西の風7m、波高3mの予報。
とは言え、毎回予報には裏切られるので、多少の波でも釣りが可能なエリアに的を絞った。




早朝6時より、釣友とサラシの広がる磯に立つ。




状況は北西の風4m、波高2mと言った所。

「やっぱりな・・・。」

それでも適度に広がるサラシ、沖の潮の流れ、波のセットの入り方、更に“ナミノハナ”らしきベイトも確認でき、状況としてはまずまず。


何とか釣友に一本釣ってもらおうと、しばし固唾を飲んで見守る。


しびれを切らしたTOMMYも、辺りの小場所をテンポ良く探って行ったが、ヒラスズキからの反応は無い。




そしてふと、釣友の方に目を向けると、TOMMYのバックからカメラを取り出し、ずっとこちらにレンズを向けている。


状況がいいだけに、写真なんか撮ってる場合じゃないぜ!と、歩み寄ると・・・

そこには、真っ二つになった“モアザンブランジーノ”が・・・。

実は、ポイントまで来る途中に足を滑らしてしまった釣友。
尻餅を着いた際、カツン!と渇いた音を響かせ、ロッドを磯に当ててしまっていた。

「根掛かりを外そうと、少し煽ったらこのザマだ・・・」と、肩を落とす釣友。


同時にTOMMYの心も折れました・・・(苦笑)。


あんなに綺麗な白と青の広がりを見せていたサラシも、濁りを伴った、“釣れないサラシ”へと変わっていた。


それから二ヶ所程ポイントを見て回るも、状況は良くならず、この日は3時間程竿を振って終了。

釣果は二の次。
揃って楽しく竿が振れなきゃ、来た意味がない。
竿を直して、また出直して来ればいいさ。



それでもせっかく南紀まで来たのだからと、男二人で、世界遺産『那智大社』へデートに行く事にした(笑)。





那智川を左手に眺めながら、那智山へと続く道をひたすら登って行く。

ここでTOMMYは、妙な違和感を覚えた。

那智川の川縁、至る所に重機の姿があり、森林は伐採され、集落のあちらこちらで更地が目立っている。

とても、『世界遺産』に向かう道には思えなかったのだ。


答えは、簡易信号が設けられた“えぐれた片側車線”を見た時に
思い出された。


2011年9月4日、台風12号襲来。

猛烈に氾濫した那智川、山の数箇所で起こった山津波・・・。
これにより、多くの犠牲者を出したのだった。


この震災は、目的だった“那智の滝”にも甚大な被害をもたらしていた。


滝下には、目を覆いたくなる様な大きな岩が幾つも転がっており、今も懸命な復興作業が行われていた。


轟々と音を立てる、落差日本一の滝と、重機を前に、TOMMYも釣友も言葉を失った。






それでも、滝を後にし、途中見付けた『那智黒ソフトクリーム』。
そいつを舐める頃には、沈んだ心も幾分か晴れていた。

最高にうまかった那智黒ソフトを売る、あの気さくなおばちゃんの笑顔を見た時、ここは今も紛れもない“世界遺産”なんだと。


建造物や、自然だけが世界遺産なんじゃない。

ここで懸命に生きている人達こそ、『世界遺産』なんじゃないのかなって。

そう思ったんだよ。



帰りの道中、車内では、穏やかな熊野灘を横目に“横道坊主”の『ハル』が流れていた。





色々な想いが交錯して、二人共に涙腺が緩んだ気がした。
たぶん、釣友は竿を偲(しの)んでだけど・・・(笑)。




何だか色々と折れっぱなしだった、今回の南紀釣行・・・。




でも、春は確実にやって来ていました。

自然はもちろん、人々にも。



またすぐに行くぜ!大好きな南紀に!

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