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番外編 村岡昌憲迷走

  • ジャンル:ニュース
前回、密着!凄腕24時の番外編

ソーダガツオでの入れ替えに失敗したが、想定外ながらもエソでプラン修正を行い、ワラサ狙いで逆転を狙うもノーフィッシュ。

これでゲームは終了の幕がおりる、いや、下りた物と思われたが・・・




「明日は忙しい」

本当はもう一日、釣りがしたいが出来ないのだと、この1日半の間に何度も聞いた。

この時間のやり繰りも一ヶ月という長期のスパンで戦われる凄腕の戦略的要素であり、苦しみであると同時に、隙間の無い高密度の時間を生み出し、充実を感じる人もいる。

村岡氏は正にこのタイプの人間で、トッププロが素人に負けたと言われかねない様なリスク、面子や体裁、などはその満たされた感動の前ではちっぽけな物でしかないのではと感じる事が出来た。


諦めきれない一本への思いを乗せ、我々は帰路に着いた。


ここで運命のベルが鳴る。


出所の不明な情報だが


ダツ→ウヨウヨいる

巨ボラ→なんぼでもいる

タチウオ→そろそろ釣れる

90UPシーバス→今出るかも?!


今になってこれらの貴重な情報を入手する。



残念ですねぇ、もう帰るところですし。

「・・・・・・。」


一昨日、知ってたら良かったんですけどねぇ。

「・・・・・・。」


・・・明日はやる事が沢山ありますよね?

「・・・・・・。」



「明日は10時までに出社すればいいので」

・・で?


「夜タチウオをちょっとやって、朝マヅメに・・・ダツを狙おう」



溺れる者はダツをも掴む

シーバス界のトッププロとして、ウェイインしてある71cm+22cmのBIGシーバスを狙うべきではないのかと思ったが

完全なナガモノ狙いですやんΣ(゚д゚lll)


もし情熱大陸に出すのならば、凄腕最終日にしてくださいTBSさん。


その不確かな情報を唯一の頼り、心の拠り所に比較的エントリーしやすい地磯に向かった。

勿論、今回はウェーダーとライジャケを借りておいた。


寄せてはかえす波
漆黒の星空は満天のプラネタリウム


焦がれるは夏の使者タチウオ。


だが、6月30日

その季節はまだ訪れなかった。



翌朝、前回の反省から皆藤愛子を見切った村岡氏の目覚ましは無事機能し、我々は今回釣行最後の場にて、清々しいまでの日の出を迎えた。

ベタ凪の水面は絶好のTOP日和。

村岡氏は逆転をもたらす65cm以上のダツを求めてTOPルアーを投げる。

日の出直後、風景全てが独特の朝マヅメカラーに染まる中、走り行く船とキャスト音のみが聞こえる。



「普段なら釣りをしなかった」

未確定な情報に踊らされた半日を後に、こう振り返った村岡氏。

追い詰められ、それでも諦め切れなかった凄腕の栄冠が、その日、その時、あの場所でロッドを振らせたのだろう。



30日 5時 ノーフィッシュでゲーム終了


村岡氏の凄腕GP第6戦BREADEN CUPは2位で終わった。


以前、こんな話を聞いた。

「凄腕を月末までやりきると、翌月は反動が出る」

今回の密着取材を通じ、その言葉の意味する所の一端は解ったつもりだ。

そして、その様な困苦を相互に理解している、凄腕プレーヤー同士に語り合う必要も無い

ある種の絆が生まれるのもなんとなく理解が出来るというものだ。




経験は残酷な教師だが
人を大きく成長させてくれる
 
C.S.ルイス



 

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