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▼ #5ストライプト・バスの未来 14年前のアメリカ
- ジャンル:日記/一般
- (辻説法)
14年前の海外の釣り雑誌の記事です。
題:『STRIPED BASS The Road Ahead』 by Rip Cunningham
翻訳:東 知憲
これは、JGFA(ジャパンゲームフィッシュ 協会)の1999年度 JGFAイヤーブックに掲載された記事です。
#4 代替魚種はあるのか?はこちらから。
-------------------------------------------
#5 レクレーションによる獲りすぎの可能性
ASMFCの、1995年版大西洋ストライプトバス漁獲統計Estimated Atlantic Striped Bass Harvest Figuresによると、漁業による捕獲は563,350匹であるのに対し、釣りによる捕獲は1,115,610尾にのぼる。
ストライプトバス管理策の修正条項5項には、1995~1996年の年間漁獲死亡係数をF=0.33にする、とある。
漁獲死亡係数(F)は、網や釣りによる捕獲、キャッチ&リリースによる死亡、また混獲による死亡の合計である。
自然死亡係数(N)は、共食い、捕食、病気などによる死亡に対応する。
そして、漁獲死亡係数(F)と自然死亡係数(N)の和が全死亡率(Z)となる。
1995年向けの暫定数値は、ASMFCで作業していた科学者によって策定され、その根拠は死亡係数を0.35にする事を目指す、そういったものだった。
その後で、修正条項が再び発表され、全死亡係数は0.40まで可であるとされたので、それ自体は大きな問題はないように思えるかも知れない。
しかし、釣り人はその数値を大きく上回る影響を持つ可能性もあるのだ。
資源管理者たちの努力で、全収穫量を押さえ、また最小体長制限と1尾のみのバッグリミットを策定することによって、資源に過大なる影響を与えないように努力している州もある。
メイン州の最小体長制限は36インチ(約90cm)、ニューハンプシャーは、32インチ(約80cm)、マサチューセッツは、34インチ(約86cm)である。
もし全ての大西洋岸の州が最小体長制限を28インチ(約70cm)に落とすなら、釣りによる漁獲死亡率係数は大きく上がってしまうだろう。
1995年の漁業による漁獲高は1,721.4トン(380万ポンド)だったが、体長制限が28インチならそれは18%増の2,038.5トン(450万ポンド)となっていただろう。
全州がこの高い収穫水準を採用すれば、新修正条項にある全死亡係数0.40に到達するか、それを上回ってしまうだろうと考えられている。
ASFMCの7月の会合で、ストライプトバス技術委員会は死亡係数に関する懸念を発表した。
そのうちの1つは、1996年の収穫水準を1997年も維持するというものだった。
もう一つはさらに規制を加え、死亡率を現状から3割削減する事を目指す。
管理委員会は、非常に政治的な問題に発展することを察知し、その時点では判断を保留し、さらに追って会合を開催するとした。
この遅延の間に、進行中であるストライプトバスの実際生息数分析(VPA)が完了し、より明確に生息数を把握できるようになるかも知れない。
しかし、VPAの結果は、割当量の策定の際に、釣り人に不利になるように使われる可能性もある。
問題は、その調査自体にあるのではなく、多くの資源管理者達が未だに持っている古い考え方にあるように思われる。
未だに管理方針が決定していないと言う事に加え、ストライプトバスには漁業関係者の利害も存在することにより、問題は複雑化している。
#6 集まる注目へつづく。
-------------------------------------------
中々、難しい内容で慣れない人には解りづらい話ですが、要はストライプトバスをどう保護する事が望ましいのかと言う事を提唱している記事です。
1997年のアメリカの釣り雑誌では、こういう事も掲載され釣り人に警鐘をならしつつも、ゲームフィッシュを保護しなければダメですよと言う事を訴えているのです。
この頃の日本では(未だにそういう地域もあるかもしれませんが)、釣った魚を逃がすなんてキ◯◯イのする事ぐらいに変人扱いされていました。
雑誌もリリースの“リ”の字でも書こうものなら・・・・・・・
って時代でしたね。
まぁ、未だにあまり状況は変わってない気はするのですが。
何はともあれ、漁業資源か枯渇していくと今のままでは最終的に、問答無用で漁業関係者が既得権益で最大限の力を行使するという図式になるでしょうね。
釣りは単なる遊びであり、道楽という地位のままなら・・・・・・・・
題:『STRIPED BASS The Road Ahead』 by Rip Cunningham
翻訳:東 知憲
- この記事は『SALTWATER SPORTSMAN』誌の承諾を得て同誌1997年1月号より転載させていただきました。(JGFA記)
これは、JGFA(ジャパンゲームフィッシュ 協会)の1999年度 JGFAイヤーブックに掲載された記事です。
#4 代替魚種はあるのか?はこちらから。
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#5 レクレーションによる獲りすぎの可能性
ASMFCの、1995年版大西洋ストライプトバス漁獲統計Estimated Atlantic Striped Bass Harvest Figuresによると、漁業による捕獲は563,350匹であるのに対し、釣りによる捕獲は1,115,610尾にのぼる。
ストライプトバス管理策の修正条項5項には、1995~1996年の年間漁獲死亡係数をF=0.33にする、とある。
漁獲死亡係数(F)は、網や釣りによる捕獲、キャッチ&リリースによる死亡、また混獲による死亡の合計である。
自然死亡係数(N)は、共食い、捕食、病気などによる死亡に対応する。
そして、漁獲死亡係数(F)と自然死亡係数(N)の和が全死亡率(Z)となる。
1995年向けの暫定数値は、ASMFCで作業していた科学者によって策定され、その根拠は死亡係数を0.35にする事を目指す、そういったものだった。
その後で、修正条項が再び発表され、全死亡係数は0.40まで可であるとされたので、それ自体は大きな問題はないように思えるかも知れない。
しかし、釣り人はその数値を大きく上回る影響を持つ可能性もあるのだ。
資源管理者たちの努力で、全収穫量を押さえ、また最小体長制限と1尾のみのバッグリミットを策定することによって、資源に過大なる影響を与えないように努力している州もある。
メイン州の最小体長制限は36インチ(約90cm)、ニューハンプシャーは、32インチ(約80cm)、マサチューセッツは、34インチ(約86cm)である。
もし全ての大西洋岸の州が最小体長制限を28インチ(約70cm)に落とすなら、釣りによる漁獲死亡率係数は大きく上がってしまうだろう。
1995年の漁業による漁獲高は1,721.4トン(380万ポンド)だったが、体長制限が28インチならそれは18%増の2,038.5トン(450万ポンド)となっていただろう。
全州がこの高い収穫水準を採用すれば、新修正条項にある全死亡係数0.40に到達するか、それを上回ってしまうだろうと考えられている。
ASFMCの7月の会合で、ストライプトバス技術委員会は死亡係数に関する懸念を発表した。
そのうちの1つは、1996年の収穫水準を1997年も維持するというものだった。
もう一つはさらに規制を加え、死亡率を現状から3割削減する事を目指す。
管理委員会は、非常に政治的な問題に発展することを察知し、その時点では判断を保留し、さらに追って会合を開催するとした。
この遅延の間に、進行中であるストライプトバスの実際生息数分析(VPA)が完了し、より明確に生息数を把握できるようになるかも知れない。
しかし、VPAの結果は、割当量の策定の際に、釣り人に不利になるように使われる可能性もある。
問題は、その調査自体にあるのではなく、多くの資源管理者達が未だに持っている古い考え方にあるように思われる。
未だに管理方針が決定していないと言う事に加え、ストライプトバスには漁業関係者の利害も存在することにより、問題は複雑化している。
#6 集まる注目へつづく。
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中々、難しい内容で慣れない人には解りづらい話ですが、要はストライプトバスをどう保護する事が望ましいのかと言う事を提唱している記事です。
1997年のアメリカの釣り雑誌では、こういう事も掲載され釣り人に警鐘をならしつつも、ゲームフィッシュを保護しなければダメですよと言う事を訴えているのです。
この頃の日本では(未だにそういう地域もあるかもしれませんが)、釣った魚を逃がすなんてキ◯◯イのする事ぐらいに変人扱いされていました。
雑誌もリリースの“リ”の字でも書こうものなら・・・・・・・
って時代でしたね。
まぁ、未だにあまり状況は変わってない気はするのですが。
何はともあれ、漁業資源か枯渇していくと今のままでは最終的に、問答無用で漁業関係者が既得権益で最大限の力を行使するという図式になるでしょうね。
釣りは単なる遊びであり、道楽という地位のままなら・・・・・・・・
- 2011年9月29日
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