12月21日、予報では波が1メートルまで下がる。

これは行くしかない。

冬をＨｏｔに彩るニクい奴。
そう、HTHT。

そろそろ奴らがやってくるころだ。
日本海の岩場や藻場は、冬になると
奴らのラブホテルと化す。

そう、ヤりまくりなのだ。

そんなお楽しみ中の奴らをかたっぱしから
食べてしまうお邪魔虫、それがシーバスだ。

そんなシーバスが釣れるHTHTパターン。

15日現在の○州屋の情報では、
「まだパターンは始まってない」とのこと。

ただ、12月ももう後半。
釣れてもおかしくない時期だ。

祭り最盛期に備えてプラクティスとしてルアーを投げに行くことにした。
完全玉砕を覚悟の上だ。


そう思って春に釣り場で話したローカルの
方から教えてもらったゴロタサーフへ向かう。

仕事が19時に終わり、ポイントへ急行。

ポイントに着くと先行者の車が既に
5、6台止まっている。

このスポットは広いので、先行がいても
入れないということはない。

急いで準備を済ませ、20:30実釣開始。

ロッド：G-craft MidReef MRS-962-BLS
リール：セルテート3012Ｈ
ライン：ドンぺぺ1.5号

立ち位置はサーフの一番右端。
本当は中央へ入りたかったが、
ここしか入れなかった。

波は1よりはある印象で、結構波足が長く、
2、30メートル沖までサラシで真っ白。

本来は明るい内に水深やブレイクなど
チェックしておくべきなのだが、
そんな面倒なことはしない←

様子見でアローヘッド140Fから始める。

ゴゴゴ…ボトムを叩く。

ガっ……根がかる。

ティップを上げてリトリーブ。

ルアーが波に揉まれる。

やっぱりティップを下げる。

手前のラインが横へ流され、岩にHit。

ルアーを変更。
ショアラインLH15へ。

ルアーの深度を下げて、
その分ティップを上げる。

レンジキープしつつ、
ラインを極力水面につけない作戦。

と、その時、20メートル程左にいた
アングラーがヘッドライトオン。
足下には60～70クラスのシーバスがジタバタ
している。

「なんだよ！いるじゃん！！」

俄然テンションが上がる塩田。
慣らし中のペンデュラムキャスト
にも自然と力が入る。

ビュっ！！

シューっ…

ドバドバっ！！！！

火を噴くドンぺぺ！！！
慌ててリールを見ると、
無惨にももっしゃもしゃになった
ドンぺぺの姿が…。

下の方のラインが出てくるパターンのトラブル。

残念だが、修復は厳しそうだ。

大幅にメインラインをカット。
20メートル程のドンぺぺ達が犠牲となった。

せっかく遠くまで来たし、システムを組み直す。

その時、隣の隣のアングラーがシーバスを上げる。

「いるじゃん！やっぱりいるんじゃん！！」

更に上がる塩田のテンション。

システムを組み終わり、
ルアーを175フライヤーにチェンジ。

フルキャストで波がブレイクする、
その先を狙う。

再開の1投目、
着水から5巻きくらいしたところで、


「ゴンっ！！！」





根掛かりだ！

強引に引っ張ると、
「ぷす～…」という感覚。

頼むっ！頼むからリーダーだけは残っていてくれ！！

だが、その思いも虚しく風にたなびく
力尽きたドンぺぺの姿がそこにあった。

だが！

だがまだ諦めるには早過ぎる！！

再度リーダーを組み直す。

最初に入りたかったサーフの中央が空いたので、移動。

さっきの場所がシャロー過ぎただけだったようで、ここは足下以外ではボトムを叩かない。

間違いない、ここだ！！！
いい感じだ。

リーリングとティップからの情報に集中する…。



ド～ン！！！！

バシャバシャ！！！！


大波で顔面に大量の海水を浴びる塩田。

だんだんと高くなってくる波。

撤収し始めるアングラー達。

ドンぺぺの間から下巻きが見え隠れするスプール。

気がつくと海水にまみれ、暗闇のサーフに一人たたずむ塩田。

なんだろう、この虚しさは…。

「帰ろう…」

そう呟き、塩田は海を後にした。


そして、方付けをしていると、


ぴんっ！


ん？


あっ！！


スプールのラインキーパーが飛んでった…。


今日は……あ、間違った、

今日も俺の日じゃなかったな…。




結局あのシーバスがHTHTパターンによるものだったのかは不明のまま。
捌いてみないことにはわからん。

みんなデカいミノー放ってたのは確か。

夜だからイワシはないとして、
コノシロって可能性はあるのかな？

でもまあとりあえず魚はいる。

来週26、27日あたりの大潮が臭いな。
さて、そろそろ祭りが始まるかな？


以上、

解散っ！！