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#1 ストライプト・バスの未来 14年前のアメリカ

14年前の海外の釣り雑誌の記事です。
題:『STRIPED BASS The Road Ahead』 by Rip Cunningham
翻訳:東知憲

  • この記事は『SALTWATER SPORTSMAN』誌の承諾を得て同誌1997年1月号より転載させていただきました。(JGFA記)
という、文章で始まる記事です。
これは、JGFA(ジャパンゲームフィッシュ 協会)の1999年度 JGFAイヤーブックに掲載された記事です。
日本と海外の釣り文化の違いを垣間見ることができます。
釣りという文化がレジャーとして定着し、アングラーという存在がきちんと確立されている国との違いです。
私は実際にアメリカを体験し見てきたわけではないので、なにがなんでもアメリカ万歳という気はさらさらないのですが、アメリカにおける釣り雑誌ではこういう記事を当たり前に載せてゲームフィッシュの資源保護とアングラーへの啓蒙を促しているということは、感心させられます。
大人ですよね。

その記事を転載させていただきますので、日本という国の釣りという文化の考え方の違いを知りたい方は、ご一読ください。
断っておきますが、これはJGFAが12年前に掲載した記事です。
これから9回に渡って記事を転載します。 長いですがお付き合いいただければ幸いです。

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#1
Prologue
アップルパイ、バーボンウィスキー、ピックアップトラック。 
ストライプトバスは、そんなアメリカ的なものたちと同列に置くことが出来る。 
いや、それ以上なのかもしれない。
清教徒のジョン・スミスが「濡れずに背中を渡って歩けるほどの数のバスがいる」と書いて以来、今日では、アラスカを除く48州全てに、サンティークーパー湖から移植されたストライプトバスが生息する淡水があり、その魚は神話的な尊敬を受け続けてきた。 
大型の成魚の、神出鬼没とも言えるつかみ所の無さ。また調理したときの味の良さなどで、ストライプトバスに注目する人は多くなりすぎてしまった。
 植民地時代には、ストライプトバスは信じられないほど豊富で、フィッシングプレッシャーはほとんど存在しなかった。 
かつてはニューイングランドにも何十万もの数が遡上しながら、今ではほとんど絶滅してしまったアトランティックサーモンも、それは同じ。 
当時、清教徒たちは、干潮時にプリマスやキングストンの浜を歩きながらロブスターを拾ったりすることもできた。 
海洋資源と生息環境に、私達は拭うことの出来ない指紋を付けてしまった様である。
 信じられない豊かさを誇った植民地時代から、ストライプトバスの数は自然と上下を繰り返してきた。 
しかし、フィッシングプレッシャーと環境の悪化で、その数字も引き下ろされてしまった。 
わずか10年前、多くの釣り人と科学者は、チェサピーク湾のバスが完全に絶滅するのは時間の問題だと考えていた。 
しかし今、厳しい管理規則と、良好な産卵行動を引き起こしてくれた大自然の恩寵(おんちょう)のおかげで、大西洋岸のバス資源はずっと健全になってきている。 
また、資源管理策に気乗りでなかった多くの州も、ストライプトバスの復活に対する人々の好意的な反応を見て、さらに積極性を見せ始めた。 トンネルの出口に明かりが見えたようであるが、それでも問題が残っている。 
そして、今こそ、現在の管理策を再検討する時なのだ。
 
ゲームフィッシュとしての位置
チェサピーク湾で、ストライプトバスの産卵個体数が完全に復活したとの宣言が下されると、多くの管理官や漁師たちから、ストライプトバスを「ゲームフィッシュ」として認定し、保護するだけの理由はない、との主張が聞こえ始めた。 
ゲームフィッシュとして定義された魚の売買は禁止され、漁業資源としての価値は存在しなくなるからだ。 
これに反論する者もいたが、その数は多くなかった。 
その時点で明らかだったのは、ストライプトバスという資源に最大の価値を生ませ、それを出来る限り多くの人間に分配するための、重要な経済的判断が求められていると言う事だった。 
しかし、ストライパー資源を真に商業的に利用しているのは、レクレーション産業であると言う事実は念頭に置いておかなければならない。

 ここで、議論の余地のない事実を確認しておこう。
 

1.ストライプトバスは、商業的に捕獲される場合よりもレクレーション的に捕獲される場合の方が経済的価値が高い。

2.大西洋沿岸近くで釣りをする人には、その他の魚が獲りすぎにより減少しているので、ストライプトバス以外の選択肢はあまりない。

3.食卓で消費される魚の絶対数は、漁師によるものよりも釣り人によるものの方が数倍多い。

4.ストライプトバス資源は、理論的には釣りだけでも獲りすぎに陥る危険性を持っており、そうなれば漁業の入り込む隙間はなくなってしまう。

以上の点を注目してゆけば、この資源をより深く理解でき、またその管理に際してのジレンマを解決する事が出来るかも知れない。
 
#2へ続く

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#1より、アメリカではストライプトバスという魚をなんで保護管理しなければならないのかを考えていますよね。

そして“ゲームフィッシュ”という認定をその魚種が受けると、漁師が獲ってはいけないという事になるのです。

しかし、ストライパーを資源管理するには、漁師を規制するより一番多くストライパーを捕獲している釣り人、レクレーションフィッシングでの漁獲高も合わせて考えて行かなければ上手く管理できないという見解がなされています。

そして、ゲームフィッシュとしてのストライパー資源を真に商業的に利用しているのは、レクレーション産業であると、レクレーション産業とは、日本で言う いわゆる釣り業界を中心とした産業のことです。

将来を考えるってこういう事何じゃないでしょうか?

あと8回 経済の事 アングラーの事 魚の事 管理の事 リリースの事を書いてますので、順にご紹介させて頂きます。

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