盛夏の埼玉シーバス

8/15日、台風の影響による短時間で纏まった雨の知らせから各所、水位計の数字に目を光らせていた。


埼玉という土地柄、湾奥から遅れること二時間弱の時差を伴って潮位が変動する。
当日の前中潮の潮周りが夕マズメ満潮間際(現地潮位)のタイミングと重なるのでちょうどよいと考えていた。


お盆休みとあって時間に余裕をもって行動できそうなので梅雨以来の埼玉河川を目指します。


編み目のように平野を流れる河川。 
都市型河川でありながらも、あまり護岸化されることなく自然河川の一面をのぞかせるフィールドである。


なかなか大きな魚には出会えないけれどストレスなく釣りが出来ることを釣果以上に望んでいるボクには居心地が良く、曲がり。くねり。蛇行。流速差やそこから生まれる地形、そんなところを探して周る。


決して綺麗とは言い難い環境ではあるもののボクらを楽しませてくれる魚達はひとの手によって棄てられた沈むタイヤや自転車すらも利用して、たくましく今を生きている。
そこに申し訳ないと思う気持ちこそあれど、川や魚に対して、蔑んだ言葉を用いる必要はないだろう。

今宵もそんな魚達に会いに行こう。


パクパク。
 
鯉がいる。


雨の影響から笹濁りを越えた濁り、水位はやや高く水押しは平水時並み、河口に蓋をするよう吹く風の影響。



梅雨時期には繁茂していた草木ですが、水際に接する一帯だけが刈り取られずに残っている河川敷。


葉先が水の中でユラユラなびくことで生まれる流れのヨレに8cmほどのベイトは付いていた。




葉先でヨレた流れがあたる瀬の脇を下流から通したものの、掛けバラし失敗に終わる。
ルアーはスウィングウォブラー85。


ほどなくカワイイ娘がお目見え。

30ぐらい、ルアーはガルバの87。

カーブ内側の下流側ヨレで水面やや下の曳き波。


川に沿って遡行すると流れ込みとストラクチャーの複合ポイントが見えてきます。






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 スウィングウォブラー85s



一度、反応させるがルアーに触れることなく未遂に終わる。

間をおき。

よりタイトに。

下流から近づくルアーがストラクチャーのヨレを抜けきる間近、二発目のバイトを捕えた。

川の国、埼玉らしい魚。



粘る状況ではないので場を移します。


水位40cm増しで河川敷は川の一部となりヒタヒタと冠水してはいるが水押し具合いは平水時と相違ない。長靴の水没は避けたいところ、危険な箇所を回避して足場の高い所へと落ち着く。



鱸って魚は臆病でいながらも敢然としている、行動次第で魚との距離が近づくとも言えるし、それは遠ざかるとも言える。

入れ替わり立ち代わり釣人が出入りするポイントとはまた違った難しさがあるのかもしれないと感じさせるフィールドは身近になかなか無い。






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ソラリア70


川のカーブ外側部分。

そこには堆積を重ね、瀬から丘へと成長を遂げた地形がある。

平水時にはひょっこりと水面からアタマを覗かせるのですが今は増水により水の中でひっそりとたたずむ。


『っパン。』

首を振り、音の出処に目を向ける。



流れがあたる、瀬(丘)やや下流側には1本の木がそびえる。

岸際の水面を覆うよう伸びた枝葉の下から聞こえた乾いた捕食音。

音の主はナマズやコイ、ライギョではないだろう。

リールを巻く手を休めつつカーブ内外の流速差から外側にふくらもうとする流れをルアー側面に当てながら枝葉の下を掠めるよう下流からゆっくり通す、あくまでイメージw


まずは89。つぎは9/14。
そして70に変え、その姿を捕えた?


おそらく反応したのは音の主ではなく、水没した丘のあたりに付いていた別の魚と思われる。

出ない。出ないか。ざんねん。



最後の移動。



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タピオス(S)



今日周った中で一番、雰囲気が良いと思えた。
吐口上部まで水に隠れた流れ込み。

流れと流れとが接し交わり馴染めず。

はみ出た流れに付いていた。

フックをひん曲げられたが捕獲に成功する。

まだ居そうな雰囲気なのですが厚い流れに阻まれ上手くルアーを通せず、その場をあとにした。


周った場所それぞれで反応があったので川の状況は悪くはなかったのだろうけど、要所に散らばる魚を足で稼き出した、と言えるのか。

どちらかと言えば、減水時期の方がポイントを絞り易いのですが最近は高水位時期でも安定して魚に会えている。

白地図に塗り絵を続けてきた成果なのかしら。

川の国、埼玉らしい魚にまた会いにいこう。

次は深まる秋のころにでも。


では!

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