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男の旅

自分は今、何故ここにいるのか・・・



流れるオレンジ色の光の中で、くゆらせた煙草の煙に目を細めながら男は思った。そしてまた1台、前を走る車を抜くのであった。

実際、予定が大幅にズレてしまっている事に、男は苛立っていた。
午前中で上げるはずだった仕事が、思いのほか長引いてしまったのだ。いつもの事と言えばそれまでなのだが、今日に限ってはそうも言っていられない。確信があるのかと問われれば、そんなものは無い。

ただ、今日しかない。ただそれだけの理由・・・



結局、目的地には程遠い場所で男は車を停めた。
両の端を限界ギリギリまで引かれたピアノ線のように、ピンと張りつめた、明らかに0°に近いと思わせる空気を風がなおいっそう凍らせている。

ただ、不快かと言えば、そうでもない。かえって自分の苛立ちを静かにおさえこんでくれる。男は、そう感じていた。

「さて、どうするかな・・・」

と、独り言を言いながら、しかし、もう自分が何をするのか、男が一番理解している。いわゆる独り言であり、ルーティーンみたいなものなのだ。そして暗闇の中、男は準備を整え、そしてまた煙草に火を着けた。月明かりを時折雲が遮り始めていた。



肌を突き刺すように走る風と、同調しない流れ。生命感の無い水面。
予想していた事とはいえ、この状況が変わってくれればと、男は微かな希望を抱きながらソレを暗闇に放った。

シューーーーー!

む、予想とは反した響きに、男は驚愕した!
男はその手に握りしめたソレを見つめた。





「ライン1周してる・・・」

1ピース目と2ピース目の継ぎ目が1回転しているためである。男には信じられなかった。こんな事があるのか・・・こんな事が。
まぁ、いい。と、男は自分に言い聞かせた。そう、もう済んだ事だ・・・



ここへ来てから何本煙草に火を着けたのだろう?そんな事を考えながら男はソレを放ち続けていた。水位は少しずつ上がり、流れの速さも僅かながら速度を増している。

そろそろか?

男は今までとは明らかに何かが違うと感じていた。そう、何かが。
男は自分の内なる集中力がそこまで研ぎ澄まされた瞬間を、今はっきりと感じていた。こんな感覚は滅多にあるもんじゃない。

さっきまであれだけ明るかった月明りが遮られ、暗闇の時間が長くなるなか、一瞬の輝きを感じるとでも言うべきか。



感じる!間違えなく感じ取れるのだ。

その瞬間、先ほどとは比べ物にならない程の輝きを男は感じた!



!?


















 

「雷だ」
 


 

(゜-゜)




「けーるか」



と、雷のせいにしてはいるが、もうかれこれいい時間、男はこうしている。
そう!いわゆる、ひとつの、ただのホゲホゲ。いつもの事だ。

そして男はあらためて自分に問いかけるのであった。


自分は今、何故ここにいるのか・・・(-。-)y-゜゜゜


男の初釣りの旅は終わらない。。。
 

(この物語は、すべてノンフィクションです)



※頭おかしくなったと思わないで下さい。出張先の宿で暇過ぎただけなんですから。。ホントだってば・・・

読んじゃった人・・・ゴメンナサイ<(_ _)>

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