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今、再びの千葉へ ー後編ー

  • ジャンル:釣行記
前回の続き…





ベビーロウディーが潜行を始めた。



爆風の時とは違い、
今回はティップにルアーが泳いでいる振動が明確に伝わってくる。



ガガッ!!!!



ヒラスズキがバイトしてくれば、その感覚が伝わってくるハズだ。


あの日の感覚は明確に覚えている。


このごちゃごちゃの波の中、しかも強風でラインスラッグが出ている条件下でも明確に伝わる「ガガッ!!!」。





いつそれが来ても大丈夫なように…

常に「次の瞬間それが来るぞ」と自分に言い聞かせながら……




ルアーが水を噛む限界のスローリトリーブ。ハンドルを1回転、2回転、3回転、4、5…





















…ドンっ!!!!!!!!!











っ!!?!?






何者かにリーリングが止められた!






根掛かり…








いや、このトレースラインで根掛かりはない!!!!!







そう思うが先か、
体はオートマチックにフッキングの動作に移る!!!





ゴンっ!



ゴンっ!!!




ロッドが絞り込まれる。




あの日の光景がフラッシュバックする…




同じミスはできない!





全身全霊の追い合わせを4発!!!!





S「うっ…くっ、食った!食ったっ!!!」





あまりの余裕の無さに言葉が出てこなかったが、なんとかR氏にヒットコール。







この大荒れの海のせいか、酷く重く感じる。





ドラグはキツめに締めてある。
この波でゆっくりやりとりをしてキャッチ出来る自信はない。
ロッドとライン、ノット、フックの強度を信じて強引にポンピングを選択。



が、魚の抵抗と強風、ここまでの疲労で腕力が負ける!
ポンピングが出来ない!!





膝の屈伸を使って全身でポンピング!!!





じりっ


じりっ



微かにドラグが滑るが、

テンションが抜けないように、且つ、走る隙を与えないように。









ガバッ!!!!!!






エラ洗い一発!!!!






ヒラスズキだ。




R「デカいぞ!!!70くらいあるっ!!!」





今回は外れない!
いや、外させない!!




手前が浅い。
距離がある内に浮かせたい。




ポンピングのピッチを上げ、一気に寄せる!




ガバッ!!!




足下まで寄せてきて、至近距離で更にエラ洗い!!

慌ててティップを下げる!








…バレ






ない!!!!




バラす訳にはいかない!!!



やはりマルとは違う。
足下まで来ても水面を割らない!!




しかもR氏の言う通り、グッドサイズだ。






それにしても足下で縦横無尽に泳ぎやがる!!!




そろそろ波を見てズリ上げのタイミングも考えてファイトしなくてはならないが…





…っ!!!!!




ここで最大のトラブル!!!






塩田が今立っている岩は常に波が洗っている…



ズリ上げ…




…する場所ねぇーっっっ!!!!!!







とりあえず自分の足場に寄せてリーダーを掴んでフィッシュグリップで…




しかしこの足場は横と後ろの2方向から波が入る。



ロッドは11ft。


横、縦…


波の勢いに乗って足下を泳ぎ回るヒラスズキ!!


リーダーが掴めない!!!!




そうこうしている内に足場から脱出したヒラスズキは強烈な引き波を利用して沖へ出ようとする!!!



ラインが出てない状態だからロッドの角度が無くなる!!!




この角度はやばいっ!!!



とっさにベールを開き、ラインを出す。

が、テンションを抜く訳にもいかない!

スプールに手を当てながら引き波が弱まるまでラインを出す。



そして次の寄せ波。





再度一気に寄せる!!




が、またもやヒラスズキは塩田の足下を無情にも通過!!!

塩田の立っている岩と、その手前のR氏が立っている岩の間の幅1メートル程のスリットへ。



そのスリットは後ろからの波が入り込み、沖に払い出している。



また沖へ走ろうとするヒラスズキ!





見かねたR氏、


R「俺がランディングする!」



そう言うとスリットの反対側から膝をつき、手を伸ばす!

R氏側の岩は塩田の立ち位置より高く、水面から20センチ程の高さがある。


それを見た塩田、沖へ走ろうとするヒラスズキを強引に止め、ラインをR氏へ近づける!!


もう少し…

もう少し……!



R氏が必死に手を伸ばす!!!






ドボンっ!!!!





バランスを崩したR氏、


スリットに落水!!!


と、同時にリーダーも掴んでいるっ!!!!!




R「穫った!!!あっ!うひょっ!うひょ~~っ!!!」



確かにリーダーを掴むことには成功したが、そこはそこそこの水深のあるスリット。


R氏ごと払い出される!!


S「離すなっ!リーダー離すな!!!」


ライジャケ+ウエットで浮いているR氏なら、このロッドで止められるっ!
スプールを手でロックしてフルベンド状態で溜める!




ググッ…



止まった!!!!




その瞬間、体勢を戻し岩を掴むR氏。
すぐに這い上がる!





R氏は無事だった。







その手に掴んだリーダーの先には…
















グッドサイズのヒラスズキ!!!!!!










S「うおぉぉぉおおおおぉぉぉっっっ!!!!!とったぁぁぁぁあああっ!!!!!!!」

R「ぅふぉおおぉぉぉっっ!!」


先ほど必死の攻防を繰り広げたスリットをヒョイと飛び越え、R氏に駆け寄る。
(実はそのくらいの大したことないスリットww)




R氏からヒラスズキを受け取る。



S「ありがとう!!やったわ!!すげえ嬉しいわ!!!」

R「おお!良かったねっか!」

S「しっかし…かっけぇ魚だな、本当に」

R「だな!」





感無量とはまさにこのこと。



この1年ずっと夢見てきた瞬間を今迎えている。





新潟から…

1ヶ月前から休みを決めて…

その日に条件が揃うとは限らない。

むしろ基本的に条件は揃わない。

しかも魚の居場所から何から全て手探り。

運良く魚がいる場所に、条件を満たして立てたとしても、

食わせられるとは限らない。

さらに食わせられたとしても、キャッチするのは容易ではない。


新潟県民がこの魚と出会うこと。
その障害となる要因は挙げればキリがない。

次はいつ出会えるかわからない。
下手をすれば出会えない可能性だってある。




そんな魚が今、手中に。




本当に感動だ。




そしてR氏、改めてありがとう。
ナイス“ストリームランディング”でした!
そして君がいなければ、この感動は味わえなかった。


そして祝福の連絡をくれた皆さん、本当にありがとうございます。





忘れられない一匹になりました。



f6fnee987hpc24mtctf9_462_449-35ad9e3d.jpg
ヒラスズキ69センチ。


本当は磯の上でカッコ良く撮りたかったけど…w









と、このままならハッピーエンドだったんですが…









波が落ちた翌日、



厳しい条件の中、読み通りヒット!!!!



S「よっしゃ!!!食ったっ!!!!」

R「マジか!?根掛かりじゃねぇの?」


しかし、前日のヒラスズキにも劣らぬ重量感!!!


フルフッキングを3発!!!


ポンピングの体勢に入る。


S「ふぉぉぉおおおぉぉっ!!腕いてぇえぇえぇええっ!!!」


全身でポンピング!!



ファイト中にセットの波が入る。


魚が強烈な引き波に引かれた、その瞬間!!!!



バツっ!!!!!




S「!!!!???!????」



まさかのラインブレイク……

しかも高切れ……



S「うううっそぉぉぉおおおおおぉぉぉんっ!!!!!」










塩田の叫びだけが、
12月の房総の空に響いた。







2日目はこの一発が2人通じて唯一のコンタクトだった…






また房総に忘れ物をしてきてしまいました。

初ゲットに少し満足しかけていたのに、

最後の最後、

「その程度では終わらせない」

そう房総の海に言われた気がします。







さて!!

忘れ物をとりに行きますか!!!!w




おい、R!!



次回の打ち合わせすんぞ!!!!!






rod:G-craft Moss「MonsterHira HOKUSEI Special」

reel:DAIWA Catalina4020PE─H

line:PE♯1.2

reader:フロロ30lb

lures:ロウディー130(ラインブレイク)
  ベビーロウディー(ヒラスズキ69㎝)






以上、




解散っ!!!


(日記では臨場感を出す為に大袈裟な表現をしております。実際は安全を第一に楽しんでおります。R氏の流れたスリットも浅場に繋がる「大丈夫な」「岩の隙間」です。ご了承ください。)

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