俺が小さい頃は、ヤクザみたいなオヤジと近所の天神川に釣りに行った。


最近になってはかなり勢いがなくなったが、昔はほんとに怖かった。



よく穴倉に引きずり込まれ閉じ込められたり、雪の中に頭を何度も突っ込まれたりしたのを覚えている。うちに遊びに来た相方もおやじのあの威圧感は脅威だったろうと思う。



釣り場に近づくにつれて、テンションが上がってしまうおれは、静かにしろとよく言われたものだ。



そういえばタイマンで釣りに連れて行ってくれたのはたぶんおれだけで、



おれには弟がいるが、弟がおやじとタイマンで天神川に釣りに行っていることはなかった気がする。


まぁ弟は代わりにおれが連れて行く的なとこがあった。


おやじと二人での釣りは、記憶では5回くらいしか一緒に行ってない感じがする。


なのにほんとに思い出として強く残っている。


そのくらい親父との釣りは緊張とかワクワクとか色んな感情が濃かったのかと思う。



なぜおやじは会話もあまりしないおれを釣りに連れて行こうと思ったのかわからないが、



色んな意味でありがたく思っている。



おれの釣りのルーツは間違いなくおやじにある。


何もわかっていない俺がおやじのあとについて釣りをした

あの田んぼに囲まれた天神川は。

今では弟や相方との思い出の場所となっている。


あとを継がないと言い張る俺をどう思っているのか。踏み行った話はしたくないが、



おれはこうやって今、特に何も言われず東京で働いている。


なんだか釣りのブログを書いているうちに俺の釣りのルーツからおやじを思い出していた。


俺の釣りのルーツ。


それは父から受け継ぐという王道スタイルにある。