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アカメ

  • ジャンル:釣行記
少し順番が前後しましたが、ここで去年の話を少し!!
去年の釣行なのですが、印象が強く残っている話なので書いていこうかと思っております。



実は、去年高知県にアカメを釣りに行ってまして、その時の事を報告したいと思います。






アカメ・・・日本固有の巨大魚。
一生かかっても釣れないかもしれないとされる伝説めいた魚。




そんな魚を狙うべく、はるばる高知県の浦戸湾に向かう。

前日から、期待に胸膨らませて、タックルの準備をするが、まったく想像がつかないので、悩んだ挙句、最終的に普段のシーバスタックルと同じもの。


ただ違うのは、ラインシステム。




普段はPEの1号を使用しているのですが、普通にメーターオーバーが存在してる魚だけに、1号じゃ心許ない・・・

なので倍のPE2号にリーダーを30ポンドで挑むことにした。

事前情報では、調子は良くないらしいが、相手はいまだに生態がはっきりとしてない未知の魚。何が起こるかはわからない。




そんな期待と不安に胸を躍らせながら、当日を迎えた。


朝9時に友人オレンジとともに大阪を出発。

片道5時間のロングドライブ。

休憩を挟みながら高知に着いたのは昼の3時を回っていた。


おっと言い送れましたが、今回はアカメ初挑戦の僕たちに心強い味方がついております。
遊漁船 龍馬の根木さん。



そう、今回はボートから狙うアカメ!

初挑戦の僕たちが一番アカメという魚に近いと思ったので、今回はボートから狙ってみることにしてみました。

出来れば釣りたい。でも今回は釣れなくてもいい。
ただ、アカメという魚を身近にそして肌で感じてみたいという思いで出船。

夢の魚へ

少しでも近づきたい

その夢がかなうかもしれない。






そんな期待で胸いっぱいの中、釣り開始。
はじめはヨレヨレからスタート。



アカメはいつも神出鬼没で、「こうだから釣れる、こうだから釣れない」という方程式が成り立たない魚。
多くのアカメを仕留めてきた地元のベテランアングラーでさえ、口を揃え「アカメはわからん」と言う。



そんな魚相手なので、信頼のおけるルアーで普段の釣りをしようと決めていた。

最初のポイントも、普段僕らが釣りをしてる大阪湾にもあるようなバースから。

違うのは、対象魚のみ。




ここにアカメが居るかもしれない。
もしかしたら、この1投で掛かるかもしれない。

そんな事を考えていると、手が震えていた。

キャストしてもバックラッシュ。
思うように投げれない。

そのくらい憧れが強かった。


釣り吉三平で見た、あの赤い目をしたでっかい魚。
それを見てから夢のまた夢。



憧れ続けた夢だから。





でも投げれないようじゃ話にならない。
普段どおり釣りしよう。いつもどおり。




落ち着こう。

すると、不思議と震えが止まった。



いつもどおり。






同行者のオレンジも同じような状態だったと思う。





誰でもそうなのかもしれない。
憧れの魚・・・アカメ


その魚に1歩ずつ近づいていってる。
そんな普段では思うことのない、感情だった。






そんなことを考えていると、最初のポイントは釣れずに終わってしまった。


気づけば小一時間釣りしていた。




いつもより相当早く感じた。空もすっかり暗くなっていた。




移動。






次は小規模河川の橋脚と明暗部の釣り。

流れは上流からゆっくりと流れていて、次第に流れが早くなり、干潮の潮止まりを迎える。


そこまでが勝負!!


自然と気合いも入る。


この場所は、普段釣りしてる場所と良く似たシュチュエーション。

ここでもヨレヨレからチェックしていく。



アップで明暗の外側に投げて川の流れに乗せて、暗い場所に入れる。

それに橋脚を絡めて、U字ターンをさせてゆっくり同じテンポで巻いてくる。

普段からやってる釣り。

落ち着け!

落ち着け!


そう自分に言い聞かせる。


そして、自分の釣りが出来てきた、、、その瞬間だった。

急に竿に生命感が伝わった。







緊張の瞬間。アカメか??
考えるまでもなく、体が反射的にあわせを入れていた。
自然とロッドを持つ手に力が入る。


大きく弧を描く白疾風。


魚が寄ってくるので、大きくはなさそう。


だが、高知に来て初めての魚なので、慎重に寄せてくる。


途中、何度かエラ洗いをしたが、何とか無事ネットイン。


過去に何度も釣りあげた、見慣れた魚だったが、緊張をほぐす嬉しい一匹だ!!

70センチ弱のシーバス!
ただ、何かが違う。そう!ここは高知。

日本有数のタイリクスズキが生息する場所!



人生初のタイリクスズキだ。

普段釣ってるのと同じ系統の魚だが種類が違うだけに嬉しい一匹だ!




この一匹で落ち着き、いつものペースで釣りが出来てきた。
ロッドで水の流れを感じ、いつものように流れに乗せて一定のペースで巻いてくる。



アップにキャストして、流れに乗せながらドリフトさせてU字を描いて角度を変えて、そこからは若干ドリフト気味にゆっくりと巻いてくる。



その時、オレンジのルアーに何かが食った!





激しいエラ荒い。

暴力的なファーストラン。

今までに見たことの無い、ファイト。

間違いない。アカメだ!!










が、その時は無常にも一瞬で終わった。

暴力的な下への突っ込みであえなく無念のフックアウト。。。

回収したルアーのフックは無残にも伸ばされていた。

至近距離でのファイトではラインでのクッションがとれないので、力勝負となれば成す術も無い。

頭では分かってはいるが、実際に目の当たりにしてみると、それは半端無い。




が、一瞬でもそのファイトを目の当たりにして興奮しないアングラーは居ないだろう。

もしかしたら次のキャストでそんなスーパーモンスターが僕のルアーにかかるかもしれない。
そんな甘い幻想にかられる。





そして、長い沈黙。。。








バコンッッ!!!!


そんな沈黙を破ったのも、またオレンジだった!!

大きな音を残し、ひたすらラインを引っ張り出して行く怪物。

またあいつだ!!

再び船内にピンと張り詰めた緊張感が流れる・・・







・・・・・・・・・







が、それも一瞬で流れ去った。






今度は、沈んでいるストラクチャーに巻かれたらしい。


痛恨のラインブレイク、、、



本日2度目のアカメの反応。






自然と、ロッドを持つ手に力が入る。





が、そんな僕らをあざ笑うかのように、それ以降ぴったりとアカメの反応は無くなった。





時間は午前0時過ぎ。。。
もうすぐ干潮の潮止まり。


残り時間も少ない。。。


反応もなくなってきたので、場所を少し移動してみる。



ロケーションは先ほどとほぼ同じ。


同じようにヨレヨレからスタートする。


実は、ヨレヨレ以外にも様々なルアーを使ったのだが、何をやっても反応は無かったので、自分の信用するヨレヨレで押し通してみる事にした。


同じように橋脚を舐めるように、若干ドリフトさせながら、スローに巻いてくる。


どれだけの時間が過ぎただろう・・・


もうすぐ、潮止まり。

そんな時だった!!


三度、沈黙を破ったのは、またもオレンジだった。


名竿、スラップショットが弧を描く。



あの暴力的なファイト。

紛れも無く奴だろう。


見てるこっちにも自然と力が入る。






相変わらず、暴力的な引きでラインを引きずり出していく。。。



それに追従させて、ラインを出そうとするが追いつかない。。。


クラッチを切る余裕を与えてくれない。


ロッドすら立てられない。


竿を持って行こうとでも言わんばかりの激しい走り。


竿を立てようとしたその瞬間、無情にも終了のゴングが鳴らされた。。。




またもラインブレイク。





ここで、一つ誤解の無いようにお願いしたい。


この、オレンジという男だが、決して釣りが下手なわけではない。

むしろ、難攻不落のアカメを3回HITさせてるのだから、上手い部類に入ると思う。

過去にシーバスも80UPをとっているし、バスも60UPを釣っているツワモノだ。

そのツワモノが、成す術も無くラインを切られていく。

この意味を分かっていただきたい。

誤解しないで頂きたい。


このアカメという魚がとんでもないと言うこと。









その後も黙々とキャストを続ける2人

はたから見ると、ただの馬鹿に写るだろう。いや馬鹿ではあるが。。。

そんな2人を突き動かしていたものは



『アカメへの情熱』





ただそれだけ。











その後はまったく反応を得られないまま、無情にも潮止まりを迎えた。







終わりか・・・・





そう、思っていた。






すると、肩を落とす2人を見かねたのか船長が、






『今日はアカメ釣って貰うまで帰らさんき!』



『ゆっくり休憩でもして、時合いをまっちょれ』




独特の高知弁が2人の前を明るくさせた。







再スタート



そこからしばしの休憩を挟み、同じようにヨレヨレでスタート。



時間は午前3時。

釣りを始めて、およそ10時間。

睡眠もろくにとってない僕らにとっては苦痛の時間。

ただ闇雲にキャストだけを繰り返す。

そう。闇雲に。もくもくと・・・


そんな中、長い沈黙が破られた。

そうまたもオレンジ!


大きく絞られるロッド。


緊張の瞬間。


ジリジリと出される25ポンドのライン。


ストラクチャーの際で激しいエラ荒い。


4度目の登場。

奴だろう。




アカメ!!




オレンジ対アカメ。




その勝者は、またもアカメだった。。。



25ポンドのラインを簡単にブチ切っていく。怪物。




4度目の対峙も勝者はまたもアカメだった。


本日4度目の対峙。


その勝負をマジマジと端から見物した僕の選択はスピニングタックルだった。


ベイトタックルのドラグでは太刀打ちが出来ないだろうと感じた。


あのファイトをまざまざ見せ付けられて、もし僕がアカメを掛けてもクラッチが切れないだろうと。。。


ヨレヨレをフリーノットで結び、橋脚の際にキャスト。


水深およそ3メートルのボトムまで沈め、リアクション気味に誘っていく。







眠たく、だるかった体の疲れは、いつの間にか吹き飛んでいた。


途切れていた集中力も戻っていた。



今まで、まったく反応の無い僕にも釣れる気がしていた。


釣れるなら今だろう。



その思いがタックルを変えさせた。



掛けれる。掛けたら捕る。



そう強く感じた。








時刻は午前4時!!


残り時間もそれほど無い。







ヒュ!っと手首だけでロッドテップを少し煽り、ラインスラックをとりそのままカーブフォール。



コレの繰り返し。




ただ、黙々と。




ポイントを外れたと思ったら、即座に回収して、同じポイントに投げなおす。



その間およそ30分。




無言でアクションさせ続けた。





その時はいきなり訪れた。






















ロッドテップをヒュン!!と煽った瞬間に、ロッドテップが少しお辞儀した。



イメージはそんな感じ。





今まで釣りをしていて、こんなのは無かった。




違和感。










それだけだった。









そう思う間もなく反射的に、体が動いていた。






いきなり、弧を描くロッド。






乗った!そう思ったときには、乾いたドラグ音が響いていた。




その瞬間、止められない程のスピードで橋脚目指して走る。



まるでラインのの切り方が分かっているかのように。。。



まだ分からないが、奴だろう。




『アカメじゃ!!!』



そういってボートのアンカーを手馴れた手つきで放す船長。





そして、アンカーを放すと、アカメの動きに追従して走り出す。




『ラインをフリーに』



船長が声に出す。






『早ょうしよらんき』




行ってる意味が分からなかったが、思わずフリーにした。





フリーにして分かった。




コレで橋脚を避わして切られないようにするんだと・・・





船がアカメに追いつくと再びリールを巻き、そのままアカメをオープンな場所に引きずり出した。



そして、再びストラクチャーに巻こうと抵抗するアカメ!




そこはオープンなエリアであることを有利にとり強引にロッドをたて止める。



が、止まらない。


20メートルくらいラインを出されたところでようやく止まった。


その瞬間遠くで大きくエラ荒い。



どんな動きをするか予想不能。



一瞬の油断も出来ない。




そして、ゆっくりと船際まで寄せてくる。



すると、また別の場所に向け走り出す。



予想不能。



その言葉に尽きる。





長い時間を掛け、船際まで寄せようやく姿が見えた。




『アカメじゃ!!』

『デカイッ!!!』



チラッと水中で赤い目が光った。





が、そんな余韻に浸るまもなく、またも水中に走っていく。



どれだけ余力があるのだろう。



ロッドを水中に突っ込み、ラインを切られないように慎重に慎重に巻き、左舷から右舷に移動し体制を立て直す。





その後観念したのか、じわりと浮上し、ゆっくりと船際に寄ってきた。





ネットを入れようとするが、大きくて入らない。




激しく暴れ、またも水中に!!


『まだ油断するな!!』



アカメにそう言われた気がした。





再び、船際まで寄せてきて、ボガランディング!



ボガが口の中に入った。


そのまま、船中に引きずりあげ、長い長い勝負に幕が下りた。



『終わった、勝った』





そう思った。
純粋にそう思った。








感動とか、そんなレベルじゃなかった。






声にも出来ない喜び。




感無量。











その言葉しかなかった。







ただ、単純に嬉しかった。






しばらくの間放心状態だった。





何もいらない。至福の時間だった。







その後、オレンジも小さいながらアカメをゲット。








記念撮影を終え、タグを背びれに付けさして貰って、ウロコを一枚もらってリリースした。





一期一会



その言葉が良く似合うと思う。





また、どこかで。。。




いや、絶対に会いにくる。




そんな出会い。






また、楽しまして欲しい。






そして、長い長い今回の釣行が終了した。


およそ、14時間。



アカメという魚に遊ばしていただいた。




夢である魚との出会い。



だが、夢じゃない。



そう強く感じた。





『また、絶対に会いにくる。また遊んでくれな』






その言葉を胸に大阪への帰路に付いた。







最後になりましたが、今回同行して頂いた、オレンジとお世話になった、根木さんに心から感謝いたします。


オレンジと根木さんのの協力がないと取れない魚だったし、ストラクチャーに巻かれなかったのは、ただ運が良かっただけだと思ってますので。


ありがとうございました。




そして、今回遊んでもらったアカメにも感謝したいと思います。



ありがとう。

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