プロフィール

木曽三川シーバス増井

三重県

プロフィール詳細

カレンダー

<< 2024/4 >>

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30

検索

:

アクセスカウンター

  • 今日のアクセス:79
  • 昨日のアクセス:57
  • 総アクセス数:839190
木曽川、揖斐川、長良川からなる木曽三川でシーバスを1年中ウェーディングで狙っています。 木曽三川は広いので新規ポイント開拓に苦労しますが、新規ポイントで釣れた時は最高です!! 毎回80アップ(ランカー)狙って釣行しています。 いつかはメーターシーバス釣ります。

まさかの時のために・・・(救命措置編)


27p68245h23b2opbgmp9_480_480-72a2a680.jpg


今までも「普通救命」は持っていましたが

f7ia6xhctbntoxodka8y_480_480-1d147752.jpg


今回は先日「上級救命講習」を受講して来ましたのでお話しさせて頂きたいと思います。

zr3c65cpmcf8emh4zbv8_480_480-b1105303.jpg


この上級救命講習は9時から17時までの講習で全部書かせて頂くと凄い量になるので、今回は「釣り」「外遊び」に関する事で必要な事を、私がピックアップして書かせて頂きます。

ixkvyr5ymxu4zac45vus_480_480-80f54fd8.jpg


後、講習では専門用語が出てくるのですが、皆さんには出来るだけわかりやすい言葉に換えて書かせて頂きます。

9ik2nihr9fjmi32y3aih_480_480-5f5e42be.jpg



まず、釣りに行って釣友、現場にいた方が、けが、溺れた、熱中症になった、心筋梗塞、脳卒中など・・・これらの事態に遭遇したら・・・

もちろん最優先にするのは「命」ですね。

という事で、最初に「救命措置」

「命」をつなぐという事から書かせて頂きます。


命を救い、更に社会復帰に導くために必要となる一連の行いを「救命の連鎖」といいます。

「救命の連鎖」は、「心停止の予防」「心停止の早期認識と通報」「一次救命処置」「二次救命処置と心拍再開後の集中治療」の四つの輪で成り立っており、この四つの輪が途切れることなくすばやくつながることで
救命効果が高まります。

最後の「二次救命処置と心拍再開後の集中治療」これに関しては、救急隊員、医師の仕事になるのですが、最初の3つ、「心停止の予防」「心停止の早期認識と通報」「一次救命処置」は現場に居合わせた私たちが行った方が、生存率や社会復帰率を高くすることがわかっています。

では実際に救急車が到着するまで、どのくらいの時間が掛かるのでしょうか?

これは平成25年の四日市のデータになるのですが平均5分52秒です。

あくまで平均です。

大体の場合、消防署から自宅、様々な施設、道路などでしょう。

しかし私が釣りをするのは当然、海、川、湖そういうところです。

更に到着時間が掛かるでしょう。

脳は、心臓が止まると15 秒以内に意識がなくなり、3~4分以上そのままの状態が続くと回復することが困難となります。


応急手当と救命曲線
資料提供:消防庁


更に具体的な数値ですと、心臓と呼吸が止まってから4分間、救急車が来るまで何もしなかった場合の生存率は約20%、しかし居合わせた人が救命処置をした場合は約40%まで生存率は上がります。
そして倍の8分間何もしないと、生存率は約10%、救命措置をした場合は約20%になります。

約2倍も変わってきます。


では実際にどうしたらいいのかを書かせて頂きます。




倒れている人、急に具合が悪くなった人がいたら、耳もとで「大丈夫ですか」と大声で呼びかけながら、肩をたたき、反応があるかないかをみます。




 反応がなければ、大きな声で誰かに助けを求めます。



 運よく協力者がいたら、

「マズメの赤いライフジャケットのあなたは119 番へ通報してください」

「アピアの黒いライフジャケットのあなたはAED を持ってきてください」

「ダイワの黒いライフジャケットのあなたは出来るだけ多くの人を集めて下さい」

と目を見て具体的に依頼します。

この時にポイントがあります。

1つ目は「誰か」というのではなく「マズメの赤いライフジャケットのあなた」等、具体的に指示を出すという事です。

「誰か」と言うと、皆さん消極的なので動きません。

そこで具体的に指名する必要があります。

次に「119番」と言う事です。

これは実際に目の前で人が倒れてたりすると、多くの人はパニックになります。

そんな時に「救急車呼んでください!!」と言われても、救急車が何番だったか思い出せない場合があります。

ですので「119番」と具体的に言ってあげて下さい。

もし自分一人の場合は、まず自分で119番通報をしてください。

119 番通報すると、向こうの方が次の手順を指導してくれるのでパニックにならなくて済みます。

最後の人に多くの人を集めてもらったら、集まってもらった人たちに向こうを向いてもらって人垣を作ってもらいます。

これはプライバシーに関わる事で、人命には関係ないので、人が少ない場合には、人命優先なので省略して頂いて結構です。

ちなみにAEDの場所は、介護・福祉施設、公共交通機関、学校・保育施設、体育・スポーツ施設、公園、宿泊施設、商業施設などがあります。



次に「普段どおりの呼吸」をしているかどうかを確認します。

そばに座り10 秒以内で胸や腹部の上がり下がりを見て、普段どおりの呼吸をしているか判断します。

次のいずれかの場合には、「普段どおりの呼吸ではない」と判断します。

 胸や腹部の動きがない場合

 約10 秒間確認しても呼吸の状態がよくわからない場合

 しゃくりあげるような、途切れ途切れに起きる呼吸がみられる場合

心停止が起こった直後には、呼吸に伴う胸や腹部の動きが普段どおりでない場合や、しゃくりあげるような途切れ途切れに起きる呼吸がみられることがあります。この場合も普段通りの呼吸ではないと判断します。

ここでのポイントは呼吸の確認というと、胸を見てしまいそうになりますが、主に見るのはお腹がいいと思います。

実際にお友達の方や、ご家族に仰向けになってもらうとよくわかりますが、よく動くのは胸よりお腹です。



普段どおりの呼吸がないと判断したら、ただちに心臓マッサージを開始し、全身に血液を送ります。

胸の真ん中に、片方の手の付け根を置きます。

 他方の手をその手の上に重ねます。両手の指を互いに組むと、より力が集中します。

そして、胸の真ん中を、重ねた両手で「強く、速く、絶え間なく」30回行います。

ポイントは、ひじをまっすぐに伸ばして手の付け根の部分に体重をかけ、胸が少なくとも5cm沈むほど強く押します。

 1分間に少なくとも100 回の速いテンポで30 回連続して絶え間なく押します。


 圧迫と圧迫の間(圧迫を緩めるとき)は、胸がしっかり戻るまで十分に力を抜きます。

小児に関しては、体に合わせて両手もしくは片手で、胸の厚さの約3分の1が沈むように心臓マッサージを行います。

乳児に関しては、使いやすい指2本で、胸の厚さの約3分の1が沈むように心臓マッサージを行います。




次に人工呼吸を2回行います。

ここでのポイントは気道確保で喉の奥を広げて空気を肺に通しやすくします。

 片手を額に当て、もう一方の手の人差し指と中指の2本をあご先(骨のある硬い部分)に当てて、頭を後ろにのけぞらせ、あご先を上げます。

人工呼吸
気道を確保したまま、額に当てた手の親指と人差し指で鼻をつまみます。

 口を大きく開けて相手の口を覆い、空気が漏れないようにして、息を約1秒かけて吹き込みます。

胸が持ち上がるのを確認します。

 いったん口を離し、同じ要領でもう1回吹き込みます。

人口呼吸のポイントは2回の吹き込みで、いずれも胸が上がるのが理想ですが、もし、胸が上がらない場合でも、吹き込みは2 回まで
で、すぐに心臓マッサージに戻ります。

人工呼吸をしている間は心臓マッサージを中断しますが、その中断時間はできるだけ短くなるようにしてください。

相手の顔面や口から出血している場合や、相手が嘔吐している時、口と口を直接接触させて口対口人工呼吸を行うことが、ためらわれる場合には、人工呼吸を省略し、心臓マッサージのみを続けて頂いて結構です。

特に出血している場合は、感染症の危険性がありますので、お気を付け下さい。

ほとんどの方が人工呼吸には抵抗があると思いますので、優先するのは心臓マッサージだと覚えて頂ければいいと思います。

乳児の場合は口だけを覆う事は難しいですので、鼻と口の両方を口で覆います。


 
人工呼吸が終われば、また心臓マッサージ30回に戻ります。



上記の心臓マッサージ、人工呼吸を絶え間なく続けてください。




心肺蘇生を行っている途中でAEDが届いたらすぐにAED を使う準備を始めます。

AED にはいくつかの種類がありますが、どの機種も同じ手順で使えるように設計されています。

AEDは電源が入ると音声メッセージと点滅するランプで、実施すべきことを指示してくれますので、落ち着いてそれに従ってください。

 可能であれば、AED の準備中も心肺蘇生を続けてください。


 

かなり前ですが平成16年7月から一般の人でもAEDを使用することができるようになりました。

AEDの操作手順は、すべて機械が音声メッセージを出してガイドしますので、音声メッセージのとおりに行えば一般の人でも簡単に操作ができます。


1、電源を入れる。

2、パッドを貼る。

パッドを貼る場所は、パッドに図で表示されているので、それにしたがって患者に貼り付けて下さい。

皮膚が濡れていると、電気が分散して心臓まで上手く伝達しないので、何でもいいから水分をふき取ってから電極パッドを貼ります。


胸に貼り薬があり、電極パッドを貼る際に邪魔になる場合は、それをはがして、肌に残った薬剤をふき取ってから電極パッドを貼って下さい。(薬剤が大やけどの原因になります。)

ネックレス、女性用下着に金属が含まれている場合も大やけどの原因になりますので、外してあげて下さい。

この時に上で書かせて頂いた人垣が役に立ちます。

心臓ペースメーカー等が胸に植込まれている場合は、胸の皮膚が盛り上がっており、下に固いものが触れるのでわかります。

電極パッドを貼る位置に心臓ペースメーカー等の出っ張りがあるときは、そこを避けて電極パッドを貼って下さい。



3、コネクターを指定された場所に差し込む。

機械が心電図を解析し、電気ショックが必要な場合は、自動的に充電します。



4、放電ボタンを押す。

充電が完了すると、「放電してください。」などの音声メッセージが流れるので、それにしたがって、放電ボタンを押して下さい。

この時、感電する恐れがありますので、必ず自分と周りの人も離れ、相手にに触れないようにしましょう。

写真提供:消防庁


放電が行われた後、またAEDが「心臓マッサージ開始して下さい」等、その状況に応じた支持を出してくれるので、その指示に従って下さい。

この流れを救急隊が到着するまで、諦めずに絶え間なく続けます。

そして救急隊の方が到着したら、速やかに引き継ぎます。


小児、乳児の場合には専用のパッドがありますので、そちらを使用して下さい。

大人用しか無い場合は、大人用のパッドを使用して頂いてもかまいません。

しかし逆に大人に、子供用のパッドでは効果が得られないので、その場合は使用せずに、心臓マッサージと人工呼吸を絶え間なく行って下さい。




試験では約2分間心臓マッサージと人工呼吸をおこないましたが、たった2分でも結構えらいです。

それを救急隊が到着する6分の間、1人で行う事は大変ですし、疲れていては十分な心臓マッサージは行えません。

心臓マッサージに関しては順番で行う方が効果的な時もあります。



そして心肺蘇生を続けているうちに目を開けたり、普段どおりの呼吸をし始めた場合は回復体位にします。

wbsuavxbkb98xr2ebays-33e8166c.jpg

消防庁より引用


上の図が「回復体位」です。

この他にも、腹部の緊張と痛みを和らげる「膝屈曲位」、貧血や出血性ショック症状に適した「ショック体位」等々、7つ勉強して来ましたが、一般的にはこの「回復体位」を頭に入れておいて頂ければ十分だと思います。

この時、1つ気を付けて頂きたいのが、図ではわかりにくいのですが、あごは上げて、顔は少し下向きにしておいて下さい。

理由は気道の確保と、万が一嘔吐した時に喉に嘔吐物を詰まらせないためです。


「改訂4版 応急手当講習テキスト 救急車がくるまでに」より引用


ここまでが一番大切な命を救う「救命措置」です。



次のブログでは、釣り場で起こる可能性のある事故に関する対処法をご紹介させて頂きます。


本来なら、わかりやすいようにテキスト中の大きなイラストを引用したかったのですが、一般財団法人 救急振興財団様に確認した所、著作権法の関係で文章に関しては引用しないと書けないのでいいですが、イラストに関しては止めて下さいと支持を受けましたので、ご了承下さい。

そこで本文中のイラストに関しては「政府広報オンライン」「消防庁」から転載させて頂いております。



このブログの内容は、平成25年10月現在の医学的判断基準をもとに作成されています。

今後、内容は変更される可能性があります。


今回のブログは四日市市消防本部様の許可、指導のもと作成させて頂きました。

コメントを見る

木曽三川シーバス増井さんのあわせて読みたい関連釣りログ