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魔法技術者@珍士

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トップガイド交換補修をしてみた

こんにちわ!珍士です(゚∀゚)ノ

今回は例の事件で様々な方にして頂いた協力と励ましに対するご恩に報いる感謝をこめた記事とさせて頂きます。

珍士こと私が出来ることと言えば・・・釣りに関連するもので技術的な内容ですのでそちらを書いていこうと思います!

まず手始めに今回は・・・・
「トップガイド交換補修」について書いていきます。

●経緯
お借りしているロッドなんですが、ロッドのバット部に装着したフックキーパーにルアーを掛け移動するのですが、移動した先でラインが切れておりルアーが無かったんですよ∑(゚Д゚)
当初はメインラインのPEが擦れていて切れたのか・・・と思いラインシステムを組みなおして釣りを再開。そして移動→同じくルアーが無い!っていう∑(・∀・; )

「はっ?」っておもいますよね。

大抵こう言うときはトップガイドが怪しいのですよ。
長めで先端がやわらかいロッドはキャスティング時に誤ってテトラ等にぶつけてしまうことが原因でしょう。

とりあえず、釣場は夜間で暗くまったく状況が分からないので自宅に持ち帰りチェックを行います。
CAUTION
ここから実際の補修の内容になりますが、珍士流も含まれており正規?な方法でないことも含まれています。
嘘は書きませんが、全部鵜呑みにしないこと、補修は自己責任で行っていただきたいこと。これは最初に書いておきますね。
あと、フジガイドさんのHP等も参考にするといいですよ。ここ



では行きます。
工程1
確認方法と原因調査

カッター等先端鋭利なものでガイドをなぞります。
引っ掛かり=バリ、キズがあります。無い場合はカッターの歯がスルスルします。案の定Sicリングの下部分が欠けていました。
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工程2
スレッドと破損トップガイドの除去

①スレッドの除去
私はスレッド(糸)側からカッターでスレッドのみをブランクに沿って進むカンナのイメージ=「削ぐ」感じで除去していきます。
理由はスレッドは装飾以外にトップガイドのすっぽ抜けを防止する為にガイド端部にスレッドがオーバーラップ(乗っかっている)のでこのままだとトップガイドが抜きにくいので先に除去しています。
オーバーラップしているガイドの端面から刃を入れていくと下に金属(ガイドの足=パイプ)があるので安心です。

※ここでカッターの刃を立たせる(例20°等)とブランクに傷が付くのでスレッドのみを『削ぐ』(2~3°)イメージを忘れずに!
あと力を入れすぎるとティップが折れるので、切れ味悪いカッターは使ったらダメです。少しずつ除去を進行していく作業になります。

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ある程度カッターでスレッドを削いだら、爪でカリカリしてすべてのスレッドを取り除きます。
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②トップガイド取り外し
ライター(ターボはやめたほうが良い)で図のほうに炎から少し放し、サッサッっと左右方向にライターを行き来させ内部の接着剤を溶かし、ラジオペンチで挟み(熱い)トップガイドを外します。

※この時炙りすぎは良くないので、5回往復させて取れない→次回は8回往復させてみる等、炎の接触時間を少しづつ伸ばし温度を上げるイメージがいいと思います。いきなり直火はアカンのです。
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はい、取れました。
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工程3
トップガイド測定と、購入

ガイドにはサイズがありますので、「どの方のどのサイズ」なのかをフジガイドさんのHPから探し、交換品を探します。
フジガイドさんのココですよ。
P21参照ですよ。
この時トップガイドに注意なのが、ティップの外径の大きさも必要なのでノギスで計測しておきます。
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φ1.1mmといったところですね。
ここから・・・
PLGST4.5-1.2というものが適合したわけです。
※ちなみに純正はF型だったのでどうせ変えるならでLGガイドにしました。
ある意味プチチューンです。
あとフジガイドさんのコードも見慣れると簡単でT-がチタン。Pからはじまるのがステンガイドです。あとステンはメッキ色によっても型式が変わりますがまぁ・・・普段使わないのでその時カタログ見るくらいでいいのですよw
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あとそうそう、いきなりネットで買うとフィッティング(試着)が出来ないので、本来はそういうガイド等を売ってるお店にロッドを持ち込みフィッティングしてもらうと間違いは無くできますよ。
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滋賀は長浜にある某お店がそういうの強いです。
※というか珍士は近所なんで助かってます(*゚∀゚*)
工程4
トップガイド接着

フジガイドさん製品の「ホットグルー」という専用の接着剤があるのでそちらを用意します。
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これも工程2②トップガイド取り外し同様にライターでさっさっと炙ったあと、ここ重要:すぐさまティップにグルー付けてトップガイドを挿入します。
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挿入すると余ったグルーが出てくるのできれいに除去します。
除去したあと、他のガイドと直線になっていなかったら、ライターで軽く炙りペンチで摘んで回してセンターを出します。
ココまではさほど難しい作業じゃないです。ココまで私も30分も掛かってないと思います。
少し難易度が上がる。
工程5
スレッド巻き


ちょっと文章じゃ書きにくいのと、素人が撮影した写真では分かりにくいので、フジガイドさんのHPを見ながらがいいと思います。

ざっくり書くと
装飾スレッドがある場合そちらからブランクに交差させて、3回程度巻く。

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次にメインスレッドを装飾スレッドを入れ込む感じで一緒に数回巻き、装飾のスレッドのみを切除する。
(なんていいうかな乗り換え電車みたいに途中でラインを入れ替えるみたいな)
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その後、トップガイドの端面にメインスレッドが着たらナイロン1号程度の太さをチワワにしたものを入れ、スレッドを共に3週くらいまたは、2~3mm程度乗せたら、スレッドを切除しチワワにスレッドを入れ、後方に引き抜く。
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ピンボケ激しいw
引き抜いた後、カッターで余分なスレットを切除する。
・・・・といった流れになるんですよ(^ω^; )まぁ伝えにくいって言うw。
あと頭で理解してもらっても、実際に最初は上手くできないので失敗して綺麗にしていくしかないですw
工程6
スレッドコーティング

珍士は、2液性のエポキシ系コーティング剤を使用してます。
ココが珍士流で責任取れない部分になるのですが、原液のままでは濃度が濃すぎ、スレッドに液が浸透しません。
そこで、アルコールランプ(理由ライターと違ってススがでないから)を用いてやわらかくする方法が一般的なのですが、私は塗装屋?なのでシンナーを使って希釈し、コーティング1回目はシャバシャバで塗っています。
これはラッカーシンナーかな。
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2液エポキシ系コーティング剤のコツとして
まず湯銭40~50℃で暖めてやわらかくしておき、主剤に対し硬化剤の比率を少し少なくするのがコツです。硬化剤が多いとベトベトのまま固まらない不具合が発生する可能性があります。
私は主剤1.1cc:硬化剤0.9cc程度の比率。
その後同量の2cc程度のシンナーをいれ希釈してます。
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シンナーは揮発性有機溶剤。つまり蒸発してしまえば何も残らないのです。だから2液に混ぜても問題が無い。
ただし、シンナーなのでロッドを塗装してある場合、塗装面を犯す懸念があるので注意が必要。っと言うことになります。
(まぁ、ロッド塗料は2液ウレタン系だからラッカーじゃ溶けないと思いますけどね)←鵜呑みにしたらアカン部分ですw

コーティング1回目は浸透させるのが目的。
ほぼ水みたいな濃度で塗っていきます。
2~3回目も若干希釈し、その日の温度にあった自分のやりやすい濃度でコーティングしていきます。
(めんどくさくて書かないのではなく、一概になんとも言えないのでこう書きますw)
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このあと、専用道具である。ホットドライヤーを用いて豚の丸焼き風に回転させながら乾燥させていきます。

基本的に6~12時間回転させて、ちょっとモーター冷やしてまた作業となります。
ちなみ↓のモーター関東と関西で50と60Hzと周波数が異なるので、モーター回転数(rpm)が変わりますよw
関西のほうがやっぱり早いな~っと感じております。
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はい。
そして完成☆(ゝω・)v
おつかれさまでした!

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ぱっとみ分からないように仕上げることを目標としてます(*゚∀゚*)
現状これは9割完成といったところ。まだエポキシが完全硬化してないので1週間程度触らないで置いておく必要があります。

どうでしょう、一連の補修のフロー(流れ)は伝わりましたでしょうか?
ただ、お気づきの方もいるでしょう。
「珍士!ロッドドライヤーなんて無いぞ!」
・・・でしょうね!っとなる訳です(´Д`)
ちなみに買うと安いのは6千円くらい。珍士やつは1.8万くらいする模様です。
そんなん買うならメーカー修理だすわ(# ^ω^)
っとお思いでしょうw正解だと思います。
おそらくトップガイド交換なら、材料費込みで2~3000円くらいで修理可能だと思います(適当ですよ)

じゃぁなんで珍士この記事書いた!?の真意ですが。
①補修方法はこう言う風にしているんだよ。

②実は自分で補修するにも、専用道具が要るんで1回じゃ元取れないよ。

③言い方悪いですが、安価な竿、古い竿で自分で補修してみたい。どうすればいい?といった方の参考になればいいかな~っと。

このような意味合いで書きました(*゚∀゚*)

いかがだったでしょうか。
こんな感じでたまに技術関係も書きますので、これからもまた遊びにいらしてくだされ!

ではでは!

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