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▼ 小笠原遠征2016 母島編
父島編からの続きです。
父島沖磯でGTと呼ぶには小さいながらも、ロウニンアジを無事キャッチできていた私は、ほのかな達成感に包まれていました。
そんな私が母島で、こてんぱんにやられることになります。
----------------
父島で4泊を過ごし、小笠原5日目に母島へ移動。
移動はははじま丸で2時間ほど。
父島ではあれほどあふれていた観光客だが、驚くほど母島へ渡る人は少ない。

小さめのフェリーに揺られ母島着。
宿へチェックインする。
この母島での滞在や、今回の小笠原ツアーでの大物タックルについていろいろとお教えいただき、大変お世話になったのが網走さんである。
網走さんが、なんと母島での足として、スクーターを貸してくれた。
そして滞在中、とてもお世話になった。そして、モンスターとの出会いを演出いただくことになる。本当に感謝してもしきれないくらいお世話になった。
母島滞在2日目。
この日は母島でのメインイベント。沖磯釣行である。
全て網走さんにお膳立てしていただいた。
朝の集合で網走さんと初対面となる。
はきはきしてとても気さくな良いお方で安心する。
そして、網走さんの現地釣りお仲間も集合し、合計5名で沖磯へ渡る。

この沖磯での出来事は、網走さんが、大変面白おかしく書かれているので、是非ご参照を。
内容はダブるので夕方までの出来事はおおむね省略(笑)
私のダイジェストとしては、アサイチでジグに何かヒットし(多分バラハタであろう)ラインブレイクさせた後、それ以降は投げども投げども魚からの反応がないまま夕方を迎えようとしていた。
15時を過ぎたころ。
その時点で、5名合計での釣果は、唯一網走さんの1mくらいのイソマグロと、現地お仲間のひとりKさんのバラハタ。
当然1mくらいのイソマグロでもむちゃくちゃ凄いのだが、私以外の皆様の反応が、それほどすげ~って感じでなかったので(笑)、これでも渋いのね、と思っていた。
私はいろんな全国の釣り場を見てきたが、1日中まったく反応がないのは慣れっこで(笑)、イソマグロ1本出ただけで、すげーじゃん、って思っていた。
そして、多分このまま今日は終わるんだろうな~、と思っていた。
磯は独立の小島で全周360度、どこからでも釣りは出来るが、潮が一番良く流れているのは西面であった。
ただ、昼過ぎまでは潮は東側から当たっており、良さそうな西面は潮が離れていく方向で、それが渋い原因であったのかも知れない。
(青物は潮が当たる側が良いと個人的には思っている)
それが、昼過ぎから潮の向きが変わり、西面に次第に潮が当たるようになったため状況が好転したのではと思う。
15時過ぎ。
同礁者のOさんが、西面の角でヒットさせた!
直前でバレてしまったが、掛けたのは推定1mくらいのイソマグロ。
そして、その直後にまたOさんが連発!
これは無事キャッチ。83cmのカスミアジ。
この連発で明らかに、そして文字通り潮目が変わったと感じられた。
午後5時の回収時間がせまりつつあったが、ようやくチャンス到来だ。
西面のもう一方の角にいたKさんのトップのルアーに、ドデカい波紋のチェイス!
Kさんが叫んだため、私も見えたが、波紋の大きさがハンパない!
そして、その直ぐ後。またKさんが叫ぶ!
ヒットした瞬間が見えた。
ドデカい波紋と、ピンと伸びた背びれ。
そう。そのピンと伸びたヒレは、間違いなくキハダマグロの背びれだ。
波紋も背びれも見えていたので、ハンパない大きさだと私は分かった。
だがKさんは、それほど苦労することなく寄せてきた。(今思うと信じられないスピード)
そしてファイトタイム2~3分で上がったのがキハダ。推定27~8キロ。
1.4mくらいだろうか。

デカい!
ハンパない!
こんなやつが本当に磯で釣れるんだ。
衝撃だった。
これが見れただけで十分だと思った。
皆で喜びを分かち合い、写真を撮りあう。
もう16時は過ぎていたと思う。
何か、自分の中ですっかり満足していた。
だが、他のメンバーは違った。
一斉に、我もその巨大マグロを仕留めるぜ、という気迫で釣り始める。
それに釣られて、私も釣りを再開した。
そのころには潮位があがり、磯の先端は波が洗うようになっていた。
なので私はかなり後ろの立ち位置で投げ始めた。
皆につられて釣りはじめたが、釣れなくても良かった。
あんな凄いものが見れたのだから。
そう思いながらローデッド180Fを投げていたダイビングアクションの後ろにとんでもない波紋が。。。
ガボン! 乗らない。
もう一回、ガボン! また乗らない。
さらにガボン! 乗らなかった。
三回目のガボンのときに、ルアーの近くを例の背びれがすうぅっと動くのが見えた。
明らかにキハダだった。
ひょっとしたら、マグロヒットしちゃうかも。
釣り人の夢、マグロが直ぐ目の前で、明らかに高活性でルアーを追い回している。
でも本当に釣れたらどうしよう。
マグロを釣るなんて小笠原に何年も通わないとムリだと思っていた。
それが本当に釣れてしまうかも知れない。
何か夢の中にいるようでふわふわしていた。
投げ続けていたローデッドに、また巨大な波紋が出た。 乗らない。
もう一回、ガボン! また乗らない。
さらにガボン! 乗った。。。。
強烈な引きの感触が伝わってくる。
皆が叫ぶ。 頑張れ!と。
マグロに引かれる様に、磯の前に移動する。
ただ、波が洗うため、先端に出るのを躊躇した。
そして、悪いことに、立ち位置が奥だったから、ルアーの飛距離がもともと足りていなかったうえに、追ってきたルアーになかなかフッキングしなかったせいで、ヒットした場所が比較的磯際となっていたせいもあるだろう。
ファイトタイムは10~20秒ほどだろうか。
マグロはそんなに下に潜るタイプではないのだが、そこそこ根が張り出していたせいか、根ずれであっさりとラインブレイクした。
皆が残念そうに叫んでくれたが、不思議と悔しくなかった。
逆にちょっとホッとした。
これで釣れてしまって、目標がなくなるのがいやだったのかも知れない。
まぁ、磯でマグロなんて、初めての小笠原でそう簡単に獲れるものではないということだ。
あの引きの感触が手に残っていた。
自分のルアーにヒットしてくれてありがとう、と本当に思った。
な~んて余韻に浸っているヒマはなかった。
今度は網走さんがヒットさせた模様。
そして無事獲れたのがこちら。
イソマグロ。推定30キロちょい、1.5m。

網走さんの華麗な竿さばき、磯際でのやりとり。
本当にさすがの一言である。
ちなみに、この日初めてギャフで魚を扱ったのだが、網走さんのイソマグロには流血させずにギャフ打ちをすることができた。
もしかしたら、リリース後、ちゃんと蘇生できて元気に泳いでいるかも知れない。
この日私が成し得た唯一の仕事である(笑)
その後、未だマグロのヒットのなかった最後の方もヒットさせ、5人全員マグロヒットという、とんでもない結果となった。
ちなみに、最後の方も私と同じく、結構手前でのヒットだったため根ずれで残念ながらラインブレイク。
そしてタイムアップ。
マグロのヒット6、キャッチ3、バラシ1、ブレイク2。
その他、カスミアジ1、バラハタ1、私の謎の根魚ラインブレイク1。
この磯がC級だそうだから信じられない。
そうして衝撃の、母島釣行の初日が終わった。
ちなみにマグロキャッチ3のうちの2、そして最大サイズを網走さんが獲られている。
本当に凄いの一言。
あんなぶっといリーダーが完全にスプールまで巻き込まれているロングリーダーシステムで、圧倒的な飛距離をたたき出している。
ルアーのアクションも安定し、バリエーションもつけている。
見ていて予想していた通り、一番釣果をあげられた。
釣果は実力に比例する。
----------------
さてマグロフィーバーで興奮冷めやらぬ沖磯翌日。
朝、網走さんのお仕事前に、地磯へご案内いただいた。
1箇所目は残念ながら危険なうねりが打ち寄せ断念。
そして2箇所目。
砂浜からちょっと磯伝いに回り込んだ小場所。
水深は無さそうだが、ちょっと沖に潮が走っている。
こんな場所で釣れるの? といった場所。
良い立ち位置は本当にありがたいことに、私に譲っていただいた。
潮目に向かって実釣開始。
前日にローデッドはマグロに持っていかれてしまったため、オシアペンシル185F。
ロングリーダーシステムも多少慣れてきて、まあまあ飛距離も出るようになってきた。
そして開始して、ものの5分後だろうか。。。
ペンシルのダイビングアクションに、
ドバーン!
そして強烈な引き!
ドラグが ギャンギャンギャン! と出て行く。
とても立っていられない。
足場はごつごつした磯だが、思わず後ろ足を下げ、立て膝にして姿勢を下げる。
そうでもしないと体が持っていかれてしまう。
強烈な引きが断続的に続き、後ろ足の弁慶の泣き所が磯に食い込み痛い。
またドラグが ギャンギャン!
そしてその直後。 フッ。。。
フックアウトであった。
かかりが浅かったようだ。
ヒット直後にあまりにも引きが強く、きちんとアワセを入れられていなかったせいかもしれない。
昨日のマグロの引きとは明らかに引きの質が違った。
まったくの推定だがGTだったのではないか。
父島で80cmのは獲っているが、それとは比べ物にならない引きであった。
そしてタイムアップ。
日中は島内をうろうろして、小ぶりなバラハタを1匹釣っただけで終了となった。

ちなみにこの40cmくらいのバラハタ。
16cmのマグナムミノーでショートバイト。
20cmのマグナムミノーにサイズアップさせたらヒットした(笑)
やはり小笠原、特に母島は大きいルアーが良いようだ。
その日の夜はKさんが沖磯で釣ったキハダパーティーに呼んでいただいた。
私のような訳分からないおっさんを仲間に入れていただいて、大変感謝である。
美味しいマグロとお酒で、母島での最後の夜を楽しく過ごすことが出来た。
----------------
いよいよ小笠原最終日。
午前の便で母島を離れ、父島で乗り継いで帰る日である。
釣りは朝食前の短時間しかない。いよいよ最後だ。
未だ大物を獲れていない私に、朝の出勤前、またまた網走さんにご案内いただくことになった。
そして沖磯メンバーのうちの2人も同行いただき、4人で楽しい最後の釣行となる。
母島では、沖磯でマグロに切られ、推定GTにのされ、まったく母島のポテンシャルに対応できていない。
前にも書いたが、今回の小笠原釣行。
大物は釣れなくても良い、今後何年かかけて大物を獲るための足がかりの意味合いの釣行であった。
だが実際は、網走さんのおかげで、もうちょっとで大物を手にできるところまできていた。
少しだけ、欲が出てきていた。
最後の最後に、できればマグロでもなんでも、大物を獲りたい、と。
最終日の場所は本当に目と鼻の先の堤防。
行き帰りは磯伝いを歩くが、一旦堤防に乗ってしまえば、沈みテトラは多少あるものの、足場も良いし獲れる可能性が高い。
磯伝いを歩く途中、足をかけた小石がもげ、海にドボン!と沈するハプニングがあったが、無事堤防へ到着。(ライジャケはやはりいつでも必須ですね)
磯と違いサラシもないし、というか、かなりのベタ凪でシーんとした静かな海。
おそらく我々の足音や声など、海に伝わっているだろう。
魚も多少警戒モードとなることは予想された。
本当にこんな場所で大物が釣れるのか。。。
実釣開始。
4人でダイビングペンシルを投げる。
Oさんに早々にチェイスがあったらしい。
やはり何か居る!
私が最終日ということで、堤防角の一番良い場所を譲っていただく。
本当に皆やさしくてありがたい。
30分ほど何もない時間が過ぎたころ。
隣の網走さんのローデッドにもあっと波紋。何かがチェイスしたもよう。
その次の私の1投。
ルアーは以前紹介したRudeという、個人の方が作られているウッド製ペンシルの20cm。
丁寧にダイビングさせていると突然。。。
ドッパ~~ン!
そして腕に衝撃が伝わってきた。
ヒット~~!
そしてくわえたルアーを振り払おうとするためか、その場で
バシャバシャバシャッ!
と暴れている。
とてつもなく大きな尾びれが見えた。
間違いなくイソマグロ。
その直後、沖に向かって猛烈に走り出す。
ドラグがキュンキュンと出て行く。
スプールに手を添え、ハンドドラグでしのぐ。
まあまあ走られたが止まった!
ファーストランをしのいだ!
少しだけラインを巻き取るが重くて殆ど巻けない。
左手が疲れて、時々右手に持ち替える。
その後、多少走られるが、ほぼ相手の動きは止まった。
ここは堤防だ。走った方角もよい。
ポンピングしながら、ゆっくりと巻き始める。
じっくりやれば獲れる。
最後の最後にやったかも知れない。
と、思った瞬間。
プン! 。。。
メインラインの途中でのラインブレイクであった。
皆の残念そうな叫び声が聞こえる。
小笠原釣行がこれで終わった。
----------------
荷物をまとめ、母島を離れる。
皆が見送りに来てくれた。
本当にあたたかい皆様であり、感謝である。
ガラにもなくウルっときそうだったので、わざと船の上の階のデッキから皆に手を振った。

父島に着き、直ぐにおがさわら丸に乗り継ぐ。
恒例のお見送り行事。
出航したおがさわら丸に沢山の船が並走し、若者が順番に海に飛び込んでいく。

普通はじ~ん、となるところだが、私は既に母島の出航時に、じ~~ん となっていたので、もう感慨はない。
それよりも母島での数々の出来事を思い出していた。
すっかり父島のロウニンアジは過去のものとなっていた。
母島沖磯でのマグロのブレイクは不思議と悔しくなかった。
こんな経験が得られただけで十分だと思った。
翌日の推定GTは、あまりにもトルクが強すぎて、ちょっと歯が立たない感じだった。
そして最終日のイソマグロ。
ブレイクした瞬間、まあ今回の遠征はそんな運命だったんだなと思った。
もともと今回は調査目的。今後何年かかけて大物にたどりつくための最初の年。
今回獲れてしまったら、多分来年の次回以降のモチベーションに繋がらない。
だから、今年は釣れなくても良かったはず。
そう思っていたはずが、最終日のイソマグロが心に引っかかっていた。
あとちょっとで獲れたかも知れない。
大物の三度目の正直だったし。
なぜ、メインラインでブレイクしたのか???
根ずれはなさそうだった。
ラインは数年前の屋久島釣行で巻いたままだった。
その時に傷でもついていたか?
そういえば、2日前の沖磯でブレイクさせた同じラインだった。
ブレイクした部分より手前にも傷がついていたのか?
いろんな思いがめぐる。
やっぱり最後のヤツは悔しかった。
ただ、悔しいと同時になんだかすがすがしい。
私に明確な目標ができたからだ。
来年2017年のゴールデンウィーク。
5月1、2日の2日を休めば9連休だ。
最終日にロストしたルアーは、千葉に帰ってきて直ぐ、3つ購入した。
もう来年の遠征は私の中で始まっている。
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父島沖磯でGTと呼ぶには小さいながらも、ロウニンアジを無事キャッチできていた私は、ほのかな達成感に包まれていました。
そんな私が母島で、こてんぱんにやられることになります。
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父島で4泊を過ごし、小笠原5日目に母島へ移動。
移動はははじま丸で2時間ほど。
父島ではあれほどあふれていた観光客だが、驚くほど母島へ渡る人は少ない。

小さめのフェリーに揺られ母島着。
宿へチェックインする。
この母島での滞在や、今回の小笠原ツアーでの大物タックルについていろいろとお教えいただき、大変お世話になったのが網走さんである。
網走さんが、なんと母島での足として、スクーターを貸してくれた。
そして滞在中、とてもお世話になった。そして、モンスターとの出会いを演出いただくことになる。本当に感謝してもしきれないくらいお世話になった。
母島滞在2日目。
この日は母島でのメインイベント。沖磯釣行である。
全て網走さんにお膳立てしていただいた。
朝の集合で網走さんと初対面となる。
はきはきしてとても気さくな良いお方で安心する。
そして、網走さんの現地釣りお仲間も集合し、合計5名で沖磯へ渡る。

この沖磯での出来事は、網走さんが、大変面白おかしく書かれているので、是非ご参照を。
内容はダブるので夕方までの出来事はおおむね省略(笑)
私のダイジェストとしては、アサイチでジグに何かヒットし(多分バラハタであろう)ラインブレイクさせた後、それ以降は投げども投げども魚からの反応がないまま夕方を迎えようとしていた。
15時を過ぎたころ。
その時点で、5名合計での釣果は、唯一網走さんの1mくらいのイソマグロと、現地お仲間のひとりKさんのバラハタ。
当然1mくらいのイソマグロでもむちゃくちゃ凄いのだが、私以外の皆様の反応が、それほどすげ~って感じでなかったので(笑)、これでも渋いのね、と思っていた。
私はいろんな全国の釣り場を見てきたが、1日中まったく反応がないのは慣れっこで(笑)、イソマグロ1本出ただけで、すげーじゃん、って思っていた。
そして、多分このまま今日は終わるんだろうな~、と思っていた。
磯は独立の小島で全周360度、どこからでも釣りは出来るが、潮が一番良く流れているのは西面であった。
ただ、昼過ぎまでは潮は東側から当たっており、良さそうな西面は潮が離れていく方向で、それが渋い原因であったのかも知れない。
(青物は潮が当たる側が良いと個人的には思っている)
それが、昼過ぎから潮の向きが変わり、西面に次第に潮が当たるようになったため状況が好転したのではと思う。
15時過ぎ。
同礁者のOさんが、西面の角でヒットさせた!
直前でバレてしまったが、掛けたのは推定1mくらいのイソマグロ。
そして、その直後にまたOさんが連発!
これは無事キャッチ。83cmのカスミアジ。
この連発で明らかに、そして文字通り潮目が変わったと感じられた。
午後5時の回収時間がせまりつつあったが、ようやくチャンス到来だ。
西面のもう一方の角にいたKさんのトップのルアーに、ドデカい波紋のチェイス!
Kさんが叫んだため、私も見えたが、波紋の大きさがハンパない!
そして、その直ぐ後。またKさんが叫ぶ!
ヒットした瞬間が見えた。
ドデカい波紋と、ピンと伸びた背びれ。
そう。そのピンと伸びたヒレは、間違いなくキハダマグロの背びれだ。
波紋も背びれも見えていたので、ハンパない大きさだと私は分かった。
だがKさんは、それほど苦労することなく寄せてきた。(今思うと信じられないスピード)
そしてファイトタイム2~3分で上がったのがキハダ。推定27~8キロ。
1.4mくらいだろうか。

デカい!
ハンパない!
こんなやつが本当に磯で釣れるんだ。
衝撃だった。
これが見れただけで十分だと思った。
皆で喜びを分かち合い、写真を撮りあう。
もう16時は過ぎていたと思う。
何か、自分の中ですっかり満足していた。
だが、他のメンバーは違った。
一斉に、我もその巨大マグロを仕留めるぜ、という気迫で釣り始める。
それに釣られて、私も釣りを再開した。
そのころには潮位があがり、磯の先端は波が洗うようになっていた。
なので私はかなり後ろの立ち位置で投げ始めた。
皆につられて釣りはじめたが、釣れなくても良かった。
あんな凄いものが見れたのだから。
そう思いながらローデッド180Fを投げていたダイビングアクションの後ろにとんでもない波紋が。。。
ガボン! 乗らない。
もう一回、ガボン! また乗らない。
さらにガボン! 乗らなかった。
三回目のガボンのときに、ルアーの近くを例の背びれがすうぅっと動くのが見えた。
明らかにキハダだった。
ひょっとしたら、マグロヒットしちゃうかも。
釣り人の夢、マグロが直ぐ目の前で、明らかに高活性でルアーを追い回している。
でも本当に釣れたらどうしよう。
マグロを釣るなんて小笠原に何年も通わないとムリだと思っていた。
それが本当に釣れてしまうかも知れない。
何か夢の中にいるようでふわふわしていた。
投げ続けていたローデッドに、また巨大な波紋が出た。 乗らない。
もう一回、ガボン! また乗らない。
さらにガボン! 乗った。。。。
強烈な引きの感触が伝わってくる。
皆が叫ぶ。 頑張れ!と。
マグロに引かれる様に、磯の前に移動する。
ただ、波が洗うため、先端に出るのを躊躇した。
そして、悪いことに、立ち位置が奥だったから、ルアーの飛距離がもともと足りていなかったうえに、追ってきたルアーになかなかフッキングしなかったせいで、ヒットした場所が比較的磯際となっていたせいもあるだろう。
ファイトタイムは10~20秒ほどだろうか。
マグロはそんなに下に潜るタイプではないのだが、そこそこ根が張り出していたせいか、根ずれであっさりとラインブレイクした。
皆が残念そうに叫んでくれたが、不思議と悔しくなかった。
逆にちょっとホッとした。
これで釣れてしまって、目標がなくなるのがいやだったのかも知れない。
まぁ、磯でマグロなんて、初めての小笠原でそう簡単に獲れるものではないということだ。
あの引きの感触が手に残っていた。
自分のルアーにヒットしてくれてありがとう、と本当に思った。
な~んて余韻に浸っているヒマはなかった。
今度は網走さんがヒットさせた模様。
そして無事獲れたのがこちら。
イソマグロ。推定30キロちょい、1.5m。

網走さんの華麗な竿さばき、磯際でのやりとり。
本当にさすがの一言である。
ちなみに、この日初めてギャフで魚を扱ったのだが、網走さんのイソマグロには流血させずにギャフ打ちをすることができた。
もしかしたら、リリース後、ちゃんと蘇生できて元気に泳いでいるかも知れない。
この日私が成し得た唯一の仕事である(笑)
その後、未だマグロのヒットのなかった最後の方もヒットさせ、5人全員マグロヒットという、とんでもない結果となった。
ちなみに、最後の方も私と同じく、結構手前でのヒットだったため根ずれで残念ながらラインブレイク。
そしてタイムアップ。
マグロのヒット6、キャッチ3、バラシ1、ブレイク2。
その他、カスミアジ1、バラハタ1、私の謎の根魚ラインブレイク1。
この磯がC級だそうだから信じられない。
そうして衝撃の、母島釣行の初日が終わった。
ちなみにマグロキャッチ3のうちの2、そして最大サイズを網走さんが獲られている。
本当に凄いの一言。
あんなぶっといリーダーが完全にスプールまで巻き込まれているロングリーダーシステムで、圧倒的な飛距離をたたき出している。
ルアーのアクションも安定し、バリエーションもつけている。
見ていて予想していた通り、一番釣果をあげられた。
釣果は実力に比例する。
----------------
さてマグロフィーバーで興奮冷めやらぬ沖磯翌日。
朝、網走さんのお仕事前に、地磯へご案内いただいた。
1箇所目は残念ながら危険なうねりが打ち寄せ断念。
そして2箇所目。
砂浜からちょっと磯伝いに回り込んだ小場所。
水深は無さそうだが、ちょっと沖に潮が走っている。
こんな場所で釣れるの? といった場所。
良い立ち位置は本当にありがたいことに、私に譲っていただいた。
潮目に向かって実釣開始。
前日にローデッドはマグロに持っていかれてしまったため、オシアペンシル185F。
ロングリーダーシステムも多少慣れてきて、まあまあ飛距離も出るようになってきた。
そして開始して、ものの5分後だろうか。。。
ペンシルのダイビングアクションに、
ドバーン!
そして強烈な引き!
ドラグが ギャンギャンギャン! と出て行く。
とても立っていられない。
足場はごつごつした磯だが、思わず後ろ足を下げ、立て膝にして姿勢を下げる。
そうでもしないと体が持っていかれてしまう。
強烈な引きが断続的に続き、後ろ足の弁慶の泣き所が磯に食い込み痛い。
またドラグが ギャンギャン!
そしてその直後。 フッ。。。
フックアウトであった。
かかりが浅かったようだ。
ヒット直後にあまりにも引きが強く、きちんとアワセを入れられていなかったせいかもしれない。
昨日のマグロの引きとは明らかに引きの質が違った。
まったくの推定だがGTだったのではないか。
父島で80cmのは獲っているが、それとは比べ物にならない引きであった。
そしてタイムアップ。
日中は島内をうろうろして、小ぶりなバラハタを1匹釣っただけで終了となった。

ちなみにこの40cmくらいのバラハタ。
16cmのマグナムミノーでショートバイト。
20cmのマグナムミノーにサイズアップさせたらヒットした(笑)
やはり小笠原、特に母島は大きいルアーが良いようだ。
その日の夜はKさんが沖磯で釣ったキハダパーティーに呼んでいただいた。
私のような訳分からないおっさんを仲間に入れていただいて、大変感謝である。
美味しいマグロとお酒で、母島での最後の夜を楽しく過ごすことが出来た。
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いよいよ小笠原最終日。
午前の便で母島を離れ、父島で乗り継いで帰る日である。
釣りは朝食前の短時間しかない。いよいよ最後だ。
未だ大物を獲れていない私に、朝の出勤前、またまた網走さんにご案内いただくことになった。
そして沖磯メンバーのうちの2人も同行いただき、4人で楽しい最後の釣行となる。
母島では、沖磯でマグロに切られ、推定GTにのされ、まったく母島のポテンシャルに対応できていない。
前にも書いたが、今回の小笠原釣行。
大物は釣れなくても良い、今後何年かかけて大物を獲るための足がかりの意味合いの釣行であった。
だが実際は、網走さんのおかげで、もうちょっとで大物を手にできるところまできていた。
少しだけ、欲が出てきていた。
最後の最後に、できればマグロでもなんでも、大物を獲りたい、と。
最終日の場所は本当に目と鼻の先の堤防。
行き帰りは磯伝いを歩くが、一旦堤防に乗ってしまえば、沈みテトラは多少あるものの、足場も良いし獲れる可能性が高い。
磯伝いを歩く途中、足をかけた小石がもげ、海にドボン!と沈するハプニングがあったが、無事堤防へ到着。(ライジャケはやはりいつでも必須ですね)
磯と違いサラシもないし、というか、かなりのベタ凪でシーんとした静かな海。
おそらく我々の足音や声など、海に伝わっているだろう。
魚も多少警戒モードとなることは予想された。
本当にこんな場所で大物が釣れるのか。。。
実釣開始。
4人でダイビングペンシルを投げる。
Oさんに早々にチェイスがあったらしい。
やはり何か居る!
私が最終日ということで、堤防角の一番良い場所を譲っていただく。
本当に皆やさしくてありがたい。
30分ほど何もない時間が過ぎたころ。
隣の網走さんのローデッドにもあっと波紋。何かがチェイスしたもよう。
その次の私の1投。
ルアーは以前紹介したRudeという、個人の方が作られているウッド製ペンシルの20cm。
丁寧にダイビングさせていると突然。。。
ドッパ~~ン!
そして腕に衝撃が伝わってきた。
ヒット~~!
そしてくわえたルアーを振り払おうとするためか、その場で
バシャバシャバシャッ!
と暴れている。
とてつもなく大きな尾びれが見えた。
間違いなくイソマグロ。
その直後、沖に向かって猛烈に走り出す。
ドラグがキュンキュンと出て行く。
スプールに手を添え、ハンドドラグでしのぐ。
まあまあ走られたが止まった!
ファーストランをしのいだ!
少しだけラインを巻き取るが重くて殆ど巻けない。
左手が疲れて、時々右手に持ち替える。
その後、多少走られるが、ほぼ相手の動きは止まった。
ここは堤防だ。走った方角もよい。
ポンピングしながら、ゆっくりと巻き始める。
じっくりやれば獲れる。
最後の最後にやったかも知れない。
と、思った瞬間。
プン! 。。。
メインラインの途中でのラインブレイクであった。
皆の残念そうな叫び声が聞こえる。
小笠原釣行がこれで終わった。
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荷物をまとめ、母島を離れる。
皆が見送りに来てくれた。
本当にあたたかい皆様であり、感謝である。
ガラにもなくウルっときそうだったので、わざと船の上の階のデッキから皆に手を振った。

父島に着き、直ぐにおがさわら丸に乗り継ぐ。
恒例のお見送り行事。
出航したおがさわら丸に沢山の船が並走し、若者が順番に海に飛び込んでいく。

普通はじ~ん、となるところだが、私は既に母島の出航時に、じ~~ん となっていたので、もう感慨はない。
それよりも母島での数々の出来事を思い出していた。
すっかり父島のロウニンアジは過去のものとなっていた。
母島沖磯でのマグロのブレイクは不思議と悔しくなかった。
こんな経験が得られただけで十分だと思った。
翌日の推定GTは、あまりにもトルクが強すぎて、ちょっと歯が立たない感じだった。
そして最終日のイソマグロ。
ブレイクした瞬間、まあ今回の遠征はそんな運命だったんだなと思った。
もともと今回は調査目的。今後何年かかけて大物にたどりつくための最初の年。
今回獲れてしまったら、多分来年の次回以降のモチベーションに繋がらない。
だから、今年は釣れなくても良かったはず。
そう思っていたはずが、最終日のイソマグロが心に引っかかっていた。
あとちょっとで獲れたかも知れない。
大物の三度目の正直だったし。
なぜ、メインラインでブレイクしたのか???
根ずれはなさそうだった。
ラインは数年前の屋久島釣行で巻いたままだった。
その時に傷でもついていたか?
そういえば、2日前の沖磯でブレイクさせた同じラインだった。
ブレイクした部分より手前にも傷がついていたのか?
いろんな思いがめぐる。
やっぱり最後のヤツは悔しかった。
ただ、悔しいと同時になんだかすがすがしい。
私に明確な目標ができたからだ。
来年2017年のゴールデンウィーク。
5月1、2日の2日を休めば9連休だ。
最終日にロストしたルアーは、千葉に帰ってきて直ぐ、3つ購入した。
もう来年の遠征は私の中で始まっている。
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- 2016年5月19日
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