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ランカーサイズへの近道 食べるも.. 逃がすも.. 

さてさて、魚を逃がす話を書くと“なんだよ此奴偉そうに”と思われ、古い人には柔軟性のない過激派的アングラーに思われがちなんですが・・・・・・

ここは、まぁご一読下さい。 お付き合いください。 損はしませんから。

私自身のスタイルは『無駄に殺さない』というスタイルです。

これは、食べたい魚は自分もしくは家族が食べる分だけ持って帰るというスタイルにしてます。

それ以外は、不必要には殺さずリリースしてます。

ご近所にも配りません。 明確に欲しいと前もって言われてれば持ち帰ることはありますが、言われてない場合は数には入れません。

生涯目標としてたサイズや対象魚を釣ってそれを記念に残したいと言う事でメモリアルフィッシュを剥製にすると言う行為もそれはそれで有りだと思います

それと、リリースは“魚が可哀想”という観点でする人も居ると聞きますが、それはナンセンスな話だと思ってます。

魚が可哀想だと思ったら自分は釣りをしません。

但し、メーターオーバーになる様なシイラの幼魚?稚魚?で12cm位のを釣った時は、さすがに可哀想と思いましたが・・・・・・・

生の餌となるベイトではなくプラスチックやウッドで出来た疑似餌に魂を入れて対象魚を騙せるかという駆け引きのあるゲームをやって居る部分を楽しんでいるわけで、敬意は払っても釣る事が可哀想とは思って釣りはしてないんです。

ただ単に、“可哀想と思わない=掛けただけ殺す”ではないんですよ。 決して。

なのでリリースする人が偉いとか。  大量に持ち帰る奴は悪だとか。

そんな低次元の言い争いをするつもりで書いている訳じゃないのでご理解のほどお願いします。

何でリリースを推奨するのか?という事をデーターも含め、て自分の考えを書きますね。

シーバス。 スズキ。 鱸。

この魚は、街中でほぼ日本全国身近な所で釣れる、ゲーム性がありメーター近くになる魚です。

海でも河川でも釣れます。

河川でもびっくりするくらい上流へ遡上します。

さて、河川で釣れるシーバス。

自分が理事をしているNPO法人のジャパンゲームフィッシュ協会という団体があります。

そこの会員になると行えるTAG&RELEASE PROGRAM(タグ&リリース プログラム)という釣った魚に標識を付けて再放流して、再度捕獲された際に“移動距離”“成長”等が解る様にデーターを採ってます。

シーバスを釣る。→背中にタグを打つ。(叉長・釣った場所・日付等のデータ)→リリースする。

それをJ.G.F.A.へ報告しデータに残します。

その後、漁師・釣り人が何処かで標識が付いた魚を釣った場合、何時何処で大きさは?を報告してくれれば、その魚の事が解る様になっていると言う事です。

これで、魚の成長スピードや行動範囲が解るというプログラムです。

さて、どんなデーターが有るのか。

大分県の大野川では、51cmで標識放流したスズキが5年6ヵ月で全長81cmになって再捕獲されてます。 同場所です。

私も80.5cmで標識放流したスズキが、3年後に83cmで再捕獲されました。
これも同じ場所です。

大野川の中流域でリリースしたシーバスが104日ほどで北九州方面の漁師の網に捕獲されてます。 これくらいの移動は数例あります。

大野川の高速道路下でリリースしたシーバスが、12時間後ほどで別府湾の対岸の定置網に入ってました。

そんなデータが沢山あります。 17~8年ほど掛けて仲間達が集めたデーターです。


さて、リリースしたらほとんど死ぬんじゃないかと言われる方が居ます

それは、大きな間違いです。

ランディングの仕方。 リリースするまでの扱い方によってその魚の生存率は大きく変わると思いますが、釣った魚が全て死んでたら秋なんか河口は偉いこっちゃですよね。

確かに、リリースを失敗して弱って死ぬ場合があります。

元気に泳いでいったと思ってても死んでる場合があります。

それはほんの一部です。

生存率が下がるの扱い方は・・・・・

① 掛けてからランディングするまで長時間かかった場合。

    10分、いや5分以上もやり取りをするとシーバスは弱ります。
    この場合は、写真も撮らず暫くエラに水を通して人口呼吸的な処置をして
    元気になるまで待ってあげてから自力で泳ぎ出すまで見届けるのが大事です。
    なのでランディングは早ければ早いほど良いです。
    特に80UPの個体はこの辺が顕著に表れます。

② ランディング後に乾いたコンクリートや地面に魚体を横たえる。
    気温の高いとき。 湿度がない乾燥した時期は顕著に弱ります。
    写真を撮ろうとする場合は、出来れば十分に濡らして温度も水温並に下がった
    所で横たえてやると良いです。
    そうできない場合は、手に持ったまま写真を撮るのが一番良いです。

③ ストリンガーに長時間掛ける。
    後で釣果写真を撮ろうと釣れただけストリンガーに掛けておくと、陸にあげている
    よりはマシなのですが、大きい個体ほど弱ってきます。
    もし、リリースしたいのなら一本一本のシーバスに敬意を表しその時々で記録にとって
    リリースする事が大事だと思います。

要は、掛けたら出来るだけ早く取り込み、出来るだけ早くリリースする事が大事だと思います。
それが、適正なリリースであり命を大事にする事だと思うのです。

あとは、掛かりどころ。

フックが目に刺さった。

エラが切れた。


等々ありますが、こんな事例もあります。

自分も何度か片眼のシーバスを釣ったことはあります。  

同じ日に時間を空けて別々の2人のアングラーが同じ個体の片眼のシーバスを釣ったデータもあります。

エラが2本切れていたシーバスを釣ったことがあります。

肛門の部分の下が切れて無いシーバスを釣った釣友も居ます。


皆、元気に捕食し生きてました。

シーバスを釣ってエラを切って血が出たら、なるべく早く水へ戻してやって下さい。

その方が血が止まります。 人間じゃないのでね。

目にフックが引っかかった場合でも、死ぬことは無いです。

でも、食べたいのなら持って帰れば良いのですが、傷つけて可哀想だから食べたくもないのに

殺す必要はありません。 そのくらいでシーバスは死にはしませんから。

ただ、フックはバーブレスにしてた方が、目に刺さった場合のダメージは小さいです。

すぐに抜けますから。

バーブ付きだと、目が取れる場合が有ります。 これはさすがに心が痛みます。

出来ればグローブ(手袋)をして魚を持って下さい。

それも濡らした手で魚を持つ事を心がけると良いです。

昔よく話があった“火傷”の話ですが、素手でしかも乾いた手で魚を持ったため魚表面のヌメリ

が取れて、それが跡になることが有るそうです。

しかし、そう言う魚が釣られて、釣ったアングラーが見たのでそう言う話が広まったの

ですが要はそのシーバスは、その時点まで死んで無いって事だよね。


だけど魚にとって良い事ではないので、出来るだけ物持ち写真を撮る場合は、手を濡らして

魚を持つように。

グローブを付けてると、持つ前に水に濡らせば体温も伝わりにくいので魚には優しいと思います。

さて、それでもシーバスがリリースの時にお腹を上にしてしまう場合。

下あごを持って水中で口を開けエラに水を通して蘇生してみて下さい。

自力で泳ぐようになるまで根気よく蘇生することになります。

それでもお腹を上に向ける場合、目と目の間を軽くデコピンの要領で弾いてやって下さい。

びっくりして起きることがあります。

それでもダメな場合は、エラの色を見てください。

白っぽいピンクになってたら・・・・・・・(生きの良いのはほぼ真っ赤です。)

責任をもって食べてください。  ちなみにここまでしてダメだった場合に食べると言う行為を自分の中では“供養する”という風に思ってます。

釣ったら食べなきゃいけないという事を“供養”という方が居ますが、それは違うんじゃないかなと思うんですよね。

それが自分だったら『食べたいから片っ端から食べるのよ。美味しいから。好きだから。』と公言します。

さてさて、リリースするってこんな感じ。 大変でしょ。

でも慣れてくると。  取り込んで → 計測して → 写真撮って → 逃がす。 までの行為が、30秒~1分で出来ちゃいます。

もし、とてつもない大物が掛かった場合は、細いロープの付いたストリンガー(掛ける金具は1個だけにしてる物)に掛けて泳がせておきます。

その間に色んな事を準備してから、少し休んで元気になったランカーシーバスの写真を撮るといった具合です。

さて、ここまで書くと『じゃ何のためにリリースするんだよ それって人間のエゴだけじゃねぇのか?』って思われて、指さして突っ込みたくなった人。

ですよねぇ~ 食いもしない魚を釣って逃がして遊んで喜ぶなんて人間のエゴだよねぇ。

でもそうじゃないのよ。

自分の中ではリリースは目的じゃなく、より大きなシーバスを釣るための手段だと思ってるんです。

最初に書いた51cmが5年6ヵ月で81cmに育ってたと言うデータ

Aさんがリリースしたシーバスが、Bさんというアングラーがランカーサイズを手にすることが

出来たと言う事ですよね。

そうやって行く事。 そう、無駄に殺さない釣りをする事で、色んなアングラーに大物を釣るというチャンスを増やしている事になると思うんですよ。

良いですか。 ここが大事。

     『無駄に殺さない。 必要以上持ち帰らない。』
                                 
って部分。

でさ。 50cmから80cmになるまでに5年半という歳月が掛かっているという事実。

皆さんルアー歴何年ですか?

J.G.F.A.のデータでは、生まれてから80UPになるまでには9年~10年ぐらい掛かるとされてます。

皆さんのルアー歴何年ですか?

そう言う事なんです。

釣って乱獲しすぎてスズキが絶滅することは無いでしょうが、少なくともランカーサイズは釣れ無くなっちゃうんです。(釣り難く・・・かな)

しかも90cmや100cmなんてサイズは、ご長寿スズキですわぁ。

めったに釣れるモンでは無いって事。

そして中々そこまで成長するのは難しいって事。

自分の80.5cmで放流したシーバスは、3年後で83cm たった3cm。 3年で

先ほど80UPで10年近いと書きましたよね。

90とか100は?

どう考えても15年以上は生きていると・・・・・・・


で、皆さんのルアー歴何年ですか?

さてさて、一番楽なランカーサイズの釣り方ですが。

80UPはバンバンリリースするんです。

50cmや60cmなんて逃がしてても、自分が釣りをやってるうちに中々90や100にはなんねぇでしょ?

だから、なるべくデカイのを弱らせないようにリリースしてれば良いって事。

50や60がどうでも良いって話じゃないよ。 それはそれで大事なんよ。

サイズのピラミッドになった上の方を優先的に残して行かないと、早いうちに巡り会えないって事なんよ。

リリースする意味ってそこにあるの。 近道なのよ。

それとそこまで育つD.N.A.を持ったシーバスが沢山いるということは、良い子孫が残ると言う事なのです。

自分達アングラーは漁師じゃないんです。

よく『漁師は一網打尽に何百ものスズキを捕るから。』とか

『密漁で大量に捕ってる奴も居るんだから。』とかで話をすり替えちゃダメ。

『俺なんか可愛い方だよ。あっちの方が大量虐殺だよ。こまけぇ事言うなよ。』

それは違うんじゃ無いかな?

その漁師でさえ、昨今は山に木を植え、禁漁期間を設け、網の目の大きさを決めたりと、やはり不漁に対してアクションを起こしている。

だから釣り人に、アングラーに出来る事は、

         『無駄に殺さない。 必要以上持ち帰らない。』

                                            なんじゃないかな?

シーバスのルアーフィッシングが釣り人にやり始められて30年?40年?でも本格的にメジャーな釣りになってきて、20年前後。

シーバス人口も今やピーク何じゃないだろうか?

そろそろ、アングラーの考え方も5年後10年後のフィールドを見据えて“何時までも良い釣りが出来る環境”を考えて行かなければならないのでは無いだろうか?

とかく釣れ盛っている時や良い時期には考えもしないだろうが、大きく成長する魚は無限じゃないと言う事。

難しい事は言わない。

大きなスズキは逃がしてくれ。

俺が釣りたいから。(^^ゞ


ここに書いたデーターや体験談は事実です。 より大きなスズキを釣りたいが為に語ってる部分は、自分の提案です。

これに書いた内容は、20年近くリリースをやってきて人とぶつかったり自問自答したときに言われた事や、思った事を書いてます。

なので、特定の人の行為や言動を指しているわけでは有りませんので悪しからずご理解ください。

追記: 魚を釣って美味しく食べるという、当たり前で普通の文化は大変大事です。

それは釣りと言う行為の文化の基本中の基本だと思ってます。

その為に持ち帰る行為は否定される物ではなくリリーススタイルの人が安易に“大量虐殺”などと比喩してはいけません。

ただ、昔の道具と違い釣りたい魚を釣りやすくなっているのも事実です。 今まで攻めきれなかった距離、棚、場所の魚も捕れるタックルがあり、リアルタイムな情報で比較的簡単に釣れる様になっているのも実際です。

だから釣って持って帰るスタイルの人は釣りすぎず。

リリーススタイルの人は、キチンとしたリリースを身につける事が大事だと言う事を解って頂けたらと願ってます。

“魚がいねぇ~と、魚は釣れねぇ~のである。” by丸橋英三氏談

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