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湘南エリアで魚が釣れない原因の話

  • ジャンル:釣行記
上げ潮ゲーム。先日、どうにか一匹絞りだした奴です。ヒットルアーはロリベ48。リフト&フォールからリアクションで取りました。ハクパターンでしたが、この一匹取るのに本当に苦労しました。


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ロリベのリフト&フォールなんですが、とにかく外道が釣れやすいのが玉に瑕。良く釣れるんですけどね・・・・。


それと、この時期のハクパターンですけど、上げ潮のがよく釣れます。大野ゆうきプロなんかも、ブログ読む限り上げ潮でハクパターンやってますけど、ハクパターンは上げが強いです。下げでもやれますけどね。


しかし、こっちの湘南河川に通い初めて思うんですが、川に蛇行部があるとホントに釣りやすい。蛇行部で釣りやってて思うんですけど、やっぱ魚影が濃いです。相模川は蛇行部がないですからねぇ・・・・。


今日は強風で釣りがロクにできない状況なんで、「湘南エリアで魚が釣れない理由」の話なんてのを書いてるンですけど、昔の相模川って、



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これはwikipediaから拝借してきた画像ですけど、こんな感じで蛇行しまくってたんですよね。こんな感じの川だったら、もうシーバスのポイントだらけです。よだれがでる位、素晴らしい地形です。相模川がこの地形のままだったら、相模川はシーバスフィッシングの聖地になってたと思います。


今の日本には、こういう一級河川は残ってません。



今の相模川ですが、


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これですからね。これじゃシーバスがつく流れの変化が極端に生まれにくい。今の相模川は排水路です。


もちろん、このおかげで相模川は洪水がなくなった訳で、時代の流れとしてはしょうがないのかもしれませんけど、魚が住みにくい川になっちゃたんですよね。



この手の話なんですけど、僕が語るより


伝説のイトウ釣り師が語る 「尻別川の過去、現在そして未来」



河川工事が進むにつれて、北海道の尻別川のイトウが釣れなくなっていった話がネットで読めますので、そっちでどーぞ。


一級河川の多くでは、「コンクリート護岸・蛇行の直線化・砂防ダム建設・川砂利のしゅんせつ」が行われてきたんですが、これ全部、川の魚、海の魚が少なくなる原因になります。特に蛇行の直線化とダム。


相模川の場合、上流にダムが二個あって、山からの栄養素と砂がそこでせき止められてしまってますし、蛇行部はなくなってます。その上、取水しまくって川の水量はホントに減ってます。


ちと専門的な話になりますが、川や海の植物プランクトンが光合成するには鉄分が必要なんですが、この鉄分を供給してくれるのが森と山なんです。ところが上流にダム作ってしまうと、そこで鉄分がせき止められてしまうので川や海に鉄分が流れていかなくなります。そうなると、植物プランクトンが光合成できなくなって減ります。植物プランクトンが減れば動物プランクトンが減り、動物プランクトンが減ればそれを食べる小魚が減り、小魚が減ればフィッシュイーターが減ります。


ダム作って河畔林伐採してコンクリートで護岸して取水しまくり、流れを一直線にして魚が住む蛇行部なくせば、そりゃ川から魚はいなくなるって話です。


あれだけ広大な相模川ですが、魚が少ない原因は、こんな所にある訳です。これは相模川だけでなく、一級河川の多くに当てはまる話です。


相模川は今でも鮎なんかは魚影が濃いです。ただ、それは漁協やら厚木市なんかが頑張って資源管理してるからです。鮎の産卵場を作り、稚魚を放流し、鮎釣りの最盛期にはガンガン成魚放流し、禁漁期設定して産卵群を守ってます。


相模川のシーバスは誰も資源管理してませんし、産卵の為の栄養を取る為に川に入ってきたメスのシーバスを釣りまくってますし、禁漁期なんて設定されてません。


相模川でシーバス釣ってる人間が言うのはアレですけど、これ、典型的な悪い魚の取り方です。タラとか鯨、クロマグロが減った構図と一緒。産卵群潰したら終わりです。魚が少なくなってるのに産卵群にダメージ与えてしまうと回復不能な状態まで資源を減らしてしまうんです。



普通、魚が少なくなったら、禁漁期設定して産卵群を守り、産卵場整備して、稚魚放流して魚増やす努力しないと漁獲量は戻りません。


でも、今の相模川シーバスって、その逆なんです。抱卵してる秋と冬にシーバス釣っちゃってるし、稚魚の放流も産卵場の整備もせずに、さらにどんどん進化する道具で少ない魚を釣ろうとしてる状況です。


産卵にやってきたクロマグロを巻き網で一網打尽にして、クロマグロの数を減らしている巻き網漁船の釣りバージョンなんですよ、今の湘南エリアのシーバス釣りって。(ウナギなんかもそうですがね・・・・)


湘南シーバスについては今後も減り続けます。増える訳がない。



東京湾みたいに異常にシーバスの魚影が濃い場所であれば、好きなだけ釣ってもらって構わないんですけど、湘南エリアの場合、そうもいってられないんです。これは西湘のマゴチなんかにも言える事ですけどね。


知ってる方はおられるでしょうが、湘南エリアでは、ちょっと前にヒラメが激減してしまい、全く採れなくなった事がありました。それに危機感を覚えた平塚漁協がヒラメの稚魚の放流をやってくれてるおかげで、湘南エリアのヒラメはある程度まで個体数が回復してます。



相模湾ってのは、昔は豊かな海だったそうです。小田原なんて、かつては日本でも有数のブリの漁場で「ブリ御殿」なんてのがたつレベルでした。昔は大磯あたりでもブリが沢山取れたんです。でも今は全く取れません。


相模湾のブリなんですが、これ、相模川の上流に城山ダムが完成した昭和41年以降で激減します。



ブリはどこへいった?(人の自然との関わり)



こちらのページで見れますけど、昭和41年以降、ブリはほとんど取れなくなりました。とくに大磯はブリの漁場としては死にました。


フィッシュイーターであるブリが取れなくなった訳ですから、他のフィッシュイーターも湘南エリアで激減したのは当然です。


これについては、日本の一級河川の多くで起こった事で、「コンクリート護岸・蛇行の直線化・砂防ダム建設・川砂利のしゅんせつ」といった河川工事が引き起こした事です。勿論、そのおかげで洪水が無くなった訳ですけど、川や海で魚が取れなくなる原因にもなりました。ついでにいえば、砂が川から供給されなくなった為、海岸浸食という問題も引き起こしています。


一方で、東京湾は魚影が濃いんですけど、あそこは別の理由があって、利根川水系や相模川水系の水が取水されて行き着く先が東京湾だったりします。なので非常に栄養豊かな海になってるんです。もっとも、そのせいで東京湾の富栄養化なんて問題が引きおこされてますけどね。アスワンダム作ったらナセル湖で富栄養化が進み、ナイルパーチ大増殖って話がありますが、それの日本版が東京湾のシーバスみたいな感じです。


湘南エリアで魚が取れなくなった原因ってのは、こんな感じだと思います。河川工事は治水のため、取水に関しては東京や横浜の人達に十分な水を供給するために必要な事なのでしょうがない事です。


ただ、少なくなった魚に対して、何の資源管理も行わないと、太平洋のクロマグロとかニューファンドランドのタラみたいな事になります。


相模湾で魚を釣ってる身としては、資源管理が必要な時期に来てるんじゃないかな、そう思う事が多いです。


こういう状況では資源管理をしたほうが最終的にはアングラーの為になるんです。相模川の鮎が良い例ですが、きちんと資源管理をしてるので、毎年鮎は沢山釣れます。


一方で、誰も資源管理してないマゴチとかシーバスなんて酷いモンですよね。ヒラメは平塚漁協が稚魚放流やってなかったら湘南地域じゃほとんど釣れない魚になってたでしょう。


これは僕個人としての意見ですが、せめて湘南のアングラーで釣った分の魚は、稚魚放流なんかをして栽培漁業的にしたほうがよいとは思ってます。このままだと減る一方で、釣れなくなるだけです。自分達のクビをしめてるだけです。その為に遊漁料取られても全然構いません。


少ない魚を捕るために高級釣り具に金突っ込むより、稚魚放流に金使った方が効果的だと思う訳です。



最後にくり返しますけど、東京湾みたいにシーバスの魚影が非常に濃い場所では、好きに釣ってもらって構いません。今回の話は、あくまで湘南エリアみたいに魚の資源量が減ってしまっている場所でのお話です。




一人のアングラーとしてはスケールのでかすぎる話になってきたし、こんな話しときながらセイゴ釣るとか矛盾も甚だしいので、この辺でやめときます。
 

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