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渋過ぎる状況を打破したプロとルアーのチカラ


「2週間以上釣れていない」





灼熱。
日中は「暑さ」という魔の手が容赦なく忍び寄る。しかも夜になれば、殆どのアングラーが釣る事を諦めている暗闇が待つ。

雨が降らない日が続く中、DUO橋本氏のロケに帯同した。





ルアーのプロモーション動画や釣り番組と言えば、観ている側は良い状況を思い浮かべる事も多い。


「呼ばれて…お膳立ても整ってるんでしょ?」



当然、そうばかりではない。


ロケの日程は寒い頃から組まれ、しかも相手は自然。
そして、気候の変化と共に「例年通り」なんて言葉は全く聞かれなくなって行く。



特に難易度が高くなるのはタイドエリア。


タイドエリア…潮の干満差で潮位が変わると同時に状況も刻々と変わり、海水温上昇の影響かパターンも安定しない。




ロケが行われたのは7月も後半に差し掛かろうという頃。


冒頭でも書いた通り、大半のアングラーが魚に出会えていない時期。



ロケは1dayな上に、メーカーサイドからはルアーの指定まであった。



魚が釣れない状況下、7〜9cmのプラグだけではなくワームまで投げて1匹に出会える事が少ない中、白羽の矢が立っていたルアーは2つ。





DUOホームページより引用




ビッグプラグ。


高い精度の釣りを要求される事は想像に難く無い。

そんな釣りをタックル面で手助けするのがG-クラフトの強靭な筋肉を纏ったビッグベイト専用のロッド。





カメラの位置を気にしながら、時には利き手と逆の左手からもビッグプラグを遠くまで届けるそのブランクス。

「G-クラフトのブランクスはビッグベイトゲームでその真価を発揮させるのではないか?」

…と、思わず頭を過ぎってしまう程だ。






橋本氏の、精度の高い釣りを見て期待を抱き始める。

ロケ当日の潮周りは最悪。

日中に潮が動く時期、デイゲームで勝負を決められなければ、より難易度が高くなるナイトゲームに以降するしかない…不安が募る。

ロケ隊を含めて他に数人の帯同者。番組スタッフが不安になるのは当然。そして、その他の人間はどうだったかは分からない。しかし自分の中では「魚を掴める」という未来が見え始めた。






エンディングに向けての時間は、待ってはくれない。

ロケ隊の体力、そして自らのコンディション調整。

橋本氏の下した結論は長時間の休憩。




平然とソレを言ってのける精神力に驚く。


自分の身になって考えていただきたい。

夏の夜に、ビッグプラグ2つだけで魚を引き出さなければならない。


ロケのタイムアップ、潮の動き…魚にアプローチ出来るのは実質3時間のみ。




ここから先の魚は忖度などしてはくれない。






問われるのは橋本氏の状況を見極める能力。そして「使うルアーに魚を惹き寄せる特別な力が宿っているか?」という事。




刻々と迫るタイムアップ。しかし側から見ていても分かる程に僅かな変化を見極め、魚に近付いて行く橋本氏。


全国各地を飛び回る若きプロアングラーは、その経験から得た状況判断能力で、最も魚に近付ける場所を選択する。











「喰ったよ!」



100m以上離れた自分達にも聞こえる確かな声。


番組のディレクターさんをして「この感動は中々、味わえない」と言わしめたそのルアーは…MAKIFLAT155F。





物語の結末は8月19日の朝7時、Fishing-Lover東海(テレビ愛知)にて。


静岡県民の俺は観れね〜けど!笑


まぁソコは愛知の方々から感想を聞きましょう。





さて、ここからはロケに帯同した正直な感想。

先ずはプロアングラー、とてつもなく精神と肉体が鍛え上げられていないと務められないな…と。

メーカー直の動画であればまた違った苦しみもあるかもしれない。が、テレビ番組ともなれば「待った」なんて出来ない。

そんな中で橋本氏は制作側に対する自己プロモーションなのか、それとも開き直りなのか、はたまたプレッシャーを楽しめるヘムタイなのか、弱気な面を全く見せない。


実は橋本氏と会うのは2度目。
最初は…そうだ、正にドラマティックな結末を演出した最後の河川。

確か3月だったか、自分は1人でボイル撃ちをしていた。ソコに他のアングラーが土手から降りて来た。

ボイルしているのを見られたくないのでスピニングタックルを目一杯振り、風切り音でボイルを押さえ込む。ただ、どうやら一緒に居た人間が自分の事を知っていたらしく、「有頂天さんですか?」と声を掛けられた。

「違います」

爆笑。
場所バレしたくない自分は平然と嘘を付く。笑

しかし話し込んでみると、すこぶる人の良い2人組。
嘘を付いたのが苦になって「実は有頂天です」と打ち明けた。笑

2時間ほど話し込んで、自分は帰宅した。
だが忘れもしない…橋本氏はそこでストリームデーモンで鱸をキャッチ。当時、エバーグリーンのテスターをやりながらシーバスマガジンに寄稿していた橋本氏は「先行者が居ましたが釣れました♪」と。


「俺、釣ろうとしてないからね?」
爆笑


記憶を掘り起こすと10年くらい前らしい。

久しぶりに会い、むしろ長く言葉を交わしたのは初めてくらいか…釣りの話をしていても「アレ、分かってるよね?」と細かな説明の必要は全く無し。

状況判断能力に長け、更には展開する釣りの精度も高い。1投見れば分かる釣力の高さ。

そんな濃い釣りの話が出来て、しかもまだ若いってんだから…正直、今回のログでも書いて良いのか悩む所が1箇所あった。「メーカーサイドからルアーを指定されている」って感じの所。

ここ、勘違いする人も居るでしょ?「ソレしか投げないならソレでしか釣れないじゃん」みたいな。

ただ、状況は先述した通り非常に厳しかった。どんなトッププロであろうとも「状況はどうなの?」と聞かれたら…自分が正直に思い浮かぶ言葉は「釣りをする人の釣力とそのルアーに魚を惹き寄せるパワーが無ければ無理」と答えたでしょう。

そして、MAKIFLAT155Fにはそのパワーが在り、橋本氏にはドラマティックな結末を演出できるだけの能力があった…と。


若い子に刺激を受ける事はあっても「こりゃヤバい」と思わされたのは初めてだったな。とにかく状況判断から得た情報という「点」を他の情報に結び付けて「線」にするのが圧倒的に早かった。

こりゃあ素直に兜を脱いで…と油断させる作戦しか無いかな。爆



ではでは。






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