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つぶら君の冒険(4)

  • ジャンル:日記/一般

<<ノンフィクション小説>>
つぶら君の冒険(4)



前回までのあらすじ。

釣りが大好きな少年
つぶら君は、
残雪の春の川に
釣りに出た。

そして、
川幅が狭くなった上流で
異様な音を耳にする。


それは
心配した
クマではなかった。

ホッとしたつぶら君は、
上流に向かって、
歩きはじめた。。


そして
今まで見たことのない、
信じられない光景を
見ることになった。






つづき



「うあっ!」






眼に飛び込んで来たのは、
高さ十数メートルほどの
大きな滝!!

白い水煙が
周辺に漂っている。


つぶら君は
絶句したまま、
身動きもできずに
それを見ていた。



「絵本で見たやつと同じだ」


滝は、
ほぼ円形で、

家が1軒が入るほどの
大きさだ。

滝つぼの周りの水深は
極端に浅くなっている。


美しく輝く、
緑色の水面を見て
つぶら君は確信した。


「ぜったい大ものがいる」

身をかがめ、
魚に気づかれないように
静かに慎重に
滝に近づいていく。


大ものが釣れる予感で、
竿を持つ手が震える。

それをおさえて、
滝の中心をめがけて、

ピシッとばかり、
仕掛けを投げ込んだ。

仕掛けは普通の針に
黒い川虫を付けただけの
錘もない単純なものだ。


滝の中心を狙ったが、
ずいぶん手前に着水した。

「しまった!」

「失敗だ!」


そう思って、
投げ直そうとしたとき、



水面に浮いたエサに
黒い影が勢いよく
向かってきた。。



「おわっ!」


「で、でかい!」



とっさに身がまえる!!


しかし、

その黒い影は、
エサのすぐそばで、

クルッとUターンして
戻っていった。


つぶら君の心臓は、
周りでも聞こえるくらい
大きな音を立てている。


「やっぱりおる!」
「今まで釣ったことない
超でかいヤツだ!」



流れに乗って、
近付いてくる仕掛けを
手に取る。

そしてもう一度、

滝に向かって投げ込んだ。

つづく



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