【花釣風月】「何か」があるルアー

ルアー釣りにおいてルアーのボリューム感、例えば長さであったり太さを落とすと食いが良くなる事は古くから知られる既知の理論である。
しかし偶然のバランスか、稀にそんな理屈では説明できない食い方をしてくるルアーが存在する。

11/1 夜。
繁忙期の中にあったがたまたま出るハズのデータが出てこず、仕事が進まなかったので定時で上がれた日だった。

とはいっても起きている子供と過ごす貴重な時間。
寝付くまで子供と遊び、21時を過ぎた頃に大橋川へと出掛けた。
外に出ると非常に寒く、綿入りのウェアを持って出なかったことを後悔した。
時間が時間なのでポイントはどうしても限られる。
有名ポイントの外れにエントリーし、キャストを始めた。

先発はソラリア100F。
しかし反応はない。
そこからバーティス97F、ガルバ87S、ソルトバイブ72S等をローテーションするが、全く反応が得られなかった。

一通りローテーションし、再びリセットしようとバーティス120Fをキャストする。
デッドスローリトリーブにコツンとバイトが出た。
それまで散々ダウンサイジングの97Fを通していたのだが、120Fだけ反応が出る。
その後、何回も他のルアーをローテーションしたのだが、何故か120Fだけにバイトが出るのだ。(一回だけソルトバイブにバイトが出たが)

このバイトの出方を見て、ラブラの125Fを思い出した。

110Fは何故かデカイやつが出るのだが、それは普通のミノーよりレンジが深く、動きが緩やかだから。
でも、125Fはなぜかルアーサイズ前後の魚がバイトしてくるのだ。
これは偶然のバランスでなにか肉食魚のリアクションスイッチを入れる動きをしているからに他ならないと思う。

確かにガルバやグルービンなど、入れたら絶対にバイトが出るようなルアーはあるのだが、それはサイズ感であったりシンペンライクな動きによるものであり、「何か」では無いのだ。

そんな偶然のバランスの上に成り立つ「何か」がバーティス120Fには有るような気がしている。

粘ってなんとか、レギュラーサイズをフッキングに持ち込んだ。
一般にルアーの世界では小は大を兼ねるのだが、それだけでは語れない面白さがルアーフィッシングには有ると思う。

タックルデータ
ロッド：モアザンブランジーノ AGS94ML・J マッチザバイトカスタム(グローブライド)
リール：イグジスト3012(グローブライド)
ライン：PE1号＋フロロ20lb
ルアー：ショアラインシャイナーZバーティス120F