【そんだもんなろう】巻いているけどデッドスロー

干満差の小さな日本海側で、小さな潮まわりの河川の奥。

夕方に干潮を迎えた後は、
流れが止まるわけではなく、上げたり下げたりを繰り返すのかと思えば、
ダラダラと下げ続けたり、止まったままで水位だけが上がったり。

「流れが全く読めなくなる」という表現が近いのかもしれません。

そんな環境で最優先されるのは、やはり「ベイト」。
ただし、この梅雨時期以降は、どちらかといえば過多になりがち。

「ポイント（＝地形変化）」を優先するアングラーも多いですね。
どのような状況でも実績ポイントからおさえる。

アングラーの飽和した都市型河川に渦巻く様々な思惑の中で、
どのように魚に近づいていくのか。

例えば、この時期は、バイブレーションを高速で巻くパターンがセオリーですが、
同じパターンの繰り返しになっても、自分は好きです。

そこへ至るまでの状況判断が、釣果を決めていると思っています。

また成魚と違ってハクが扁平な体型をしていることを知っていれば、
小粒のバイブを選ぶのは、落ち鮎にビッグベイトを合わせるのと同じです。

速巻き＝ファストリトリーブ、ミディアム、デッドスローという表現も、
最近、あやふやなものだと考えるようになりました。

同じハンドルの回転速度でも、
流れの強弱でルアーの動くスピードは全然違うものになりますし、
地元河川のような止水域での速巻きは、実は大して速く動いていない。

そんな感覚を地元アングラーは良く知っていて、
誰もが「速巻き」と呼んでいるだけで、それぞれが見事なほど状況にアジャストしています。

そんな背景もあってか、撃っても撃っても、
なかなかスレていない反応は見つけられない(￣_￣ i)

40㎝～50㎝ほどの魚はイージーにバイトしてきますが、欲を言えば、もう少し。

ストラクチャーのヨレでできた深みへ、なるべくスローに、
角度を変えながらにロリベを通していくと、根がかりのように小さく重いバイト。

かかりも浅くて、なんとかネットに押し込んだ。

フッキングの瞬間、ストラクチャーに巻きに走るので、もうガチンコ対決です。
あたりはどんどん暗くなっていて、タイムアップも直前。

しかし、リトリーブスピードを掴んだのか、ここから同じピンでバイトが続き、
シャルダス、グラバーで2本かけるも、どちらもエラ洗いバラシで終了。

アングラーだらけのハイプレッシャーの中、
なんとか1本だけ、自分の魚が残っていた。そんな日でした。

■タックルデータ
ロッド：APIA Foojin'XX OCEAN BLAZE
リール：モアザンブランジーノ3000
ライン：G-soul X4 アップグレード 1.2号
リーダー：DMVナイロンショックリーダー 20Lb
主なヒットルアー：ニセロリベ