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AR-Cシステムにバネが入ったワケ 38/365

  • ジャンル:日記/一般
タケさん、遅くなりました!



今日は、タケさんから頂いた、こちらのネタ♪



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について、材料がまとまりましたので、



記事を公開させて頂きます♪




題して、AR-C重心移動システムにバネが入るまで~!!
パチパチ






まず、話を始める前に、



AR-C重心移動システムとは何なのか?



を簡単にご紹介いたします♪





AR-C重心移動システムとは、



ワイヤーで保持された重心移動ウエイトの後ろに


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スプリングをレイアウトする事で、


uziv8njvfu2fsystmaxh-d4c552da.jpg

キャスティングによるルアー放出の瞬間は



ウエイトを後方に移動し、遠心力を稼いで初速を高める。




また、飛行中の加速Gがだんだん低下して、



ルアーの飛行速度と釣り合った地点で



スプリングが働いて、ウエイトが泳ぎ位置(前方)へ移動。


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着水時には既にウエイトは泳ぎ位置に



自動で戻っているので、



ウエイトを戻す距離のロスも少なく、



飛ばした距離分、しっかり泳がせられる、



そんな制御をこの



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スプリング、



「バネのちから」


で行っている機構になります。






さて、ここからが本題♪



どうしてバネをルアーに入れようと考えたのか?です。




話は2009年秋ごろに遡ります。



ちょうどサイレントアサシン140mmを開発し始めた当時です。



その頃のエクスセンスルアーは



鉄球の重心移動をマグネットの磁着固定構造で

vugvya5c5t8w2pbnwt5d-11934eb3.jpg

設計していました。




マグネット+鉄球の重心移動はメリットも多いのですが、



飛行中にウエイトが転がってマグネットに磁着してしまい、



飛行姿勢が不安定
になったり、



飛距離を出す為にウエイトを乗せていくと、



ウエイトが戻りにくく、なかなか立ち上がらない、




といったジレンマがありました。





当時、橋脚の明暗撃ちにハマっていた



私(ルアー担当)にとって、飛距離が釣果を左右する



と信じて疑わなかったので、




じゃあ、新しい重心移動を作ろう!!



とAR-C重心移動システムを



開発するチームが編成されたのです。






当時は本っ当~に色々なサンプルを作りました。



そのほとんどはキャスティングテスト等で



破損してしまっていますが、



ひとつだけ奇跡的に、



まだ魚も釣れる状態で残っている



奇跡のプロトサンプルが残っています





それがこちら!!


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これ、私の机の中に保管してあって、



開発が行き詰ったときとか、方向性に迷った時に



見返して初心を思い出す大切なお守り(?)なんですが、



最終的に完成したアサシン140mmは

pi7n35pe765mgvudd4pb-89b1effa.jpg

こんな形状ですので、



形状が違っていて、試行錯誤の過程が見て取れますね。





ウエイトの後方にはまだスプリングが入っておらず、



ウエイトの制御方法は・・・



すいません!!




これは特許絡みで



お話しできなかったです。。



でもこれもまた、新しい重心移動の方法を試していました。






しかし、そのどれもが、



ボール式の重心移動同じ、



移動したら移動しっぱなし。



リップ等の姿勢補正や、



ロッドアクションでウエイトを戻さないと、



ウエイトが戻らない構造。



それでは、良く飛んでも、無駄が多い。。





そこで、飛び出したのが、




得意の輪ゴム(笑



ゴムでウエイトを引っ張る案(^^;;



でも、あまりなかなか良いゴムが見つからず、



次に使ったのは、ワームのテール(爆


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当時のシマノのメバルワームは、



非常に良く伸びる素材を使用していたので、



このテールを使って、試作品を作成!!(^^;;




今考えると、良くあんなことしてたな~と笑えてしまいますが、




すべて実話です(爆



しかし、これが意外に良かったので、



もっと機械的に、品質も安定する構造が無いか?



という事で、着目したのが

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ノック式ボールペン♪



そろそろ「風の中のす~ばる~♪」が流れてくる頃ですが、



「その時、私(ルアー担当は)思った。



このスプリングが使えるのではないか?!と。」





このボールペンを分解して、



その構造を見ながら、圧縮ばねを使ってみたら?




と、試作したのが、AR-C重心移動システムの



最初のプロトモデルでした。






懐かしいなあ。。もうあれから7年。。




未だに、私(ルアー担当)のチームは、



当時と変わらず、ドームでルアーを投げながら



ああでもない、こうでもない、と



試行錯誤を繰り返し続けています。(笑





(完)




 

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