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バランスと比重。

  • ジャンル:日記/一般
どうもRATAです。

梅雨だけに、雨が多い日が続きますね。

増水や濁りを考えるのは釣り人のサガでしょうか。w

”線状降水帯”って言葉が普通に感じるほど

温暖化が進んだのか、時代に合った言葉が出てきたのかは、専門家でもないので、わかりませんけど、

一昔前までは聞き慣れない言葉だったのは間違いないかと思います。
 

今回は、釣り人のバランス感のお話。

※お時間ある方はお付き合い下さい。

 

◼️ROUTEGARMENT。

私、RATAは現在”ルートガーメント”と言うブランドで、恐れ多くもディレクターをやらせて頂いてます。
2022年にスタートしたアパレルブランドであり、「ミリタリー」「アメリカン」「ガレージ」「釣り」をキーワードに、ものづくりをする新進気鋭のアパレルメーカーと言った所です。
なぜ自分なんかに白羽の矢が立ったのかは、おそらく多面的に”釣り”を見つつ発信していた経緯があったからではないかと分析してみたりしました。
と言うのも、釣りに対する姿勢や考え方が、おそらく人とは少し違った、”変なこだわり”があるからだという様に自分でも感じています。
今回は、その内容(思うこと)を少し書いておこうかと思います。

※この度ROUTEGARMENTもfimoを始めたので、良いタイミングかなと思ったりもしましたので。


◼️日本人と釣り。
『釣りに対する姿勢』なんて偉そうな言い方しましたが、そんなかしこまった話ではなく。釣り行くときも、帰る時も、ソレなりにお洒落な方が、楽しいですよね?って話ですね。
自分が釣りに真剣に向き合い始めた8年ほど前は、釣り人はどこか野暮ったくて、アウトドアと言うジャンルで言っても、キャンプ文化もまだまだ今ほどスタイリッシュなイメージではありませんでした。
ルアー釣りといえば、自分の場合は少年期に見た”ブラックバス”のイメージが強烈で。お洒落でかっこいい印象です。ですがこれは、あくまでも当時のアメリカでの、"ルアー釣りシーン"での話です。想像出来る方も多いと思います。
海外の釣りの文化はライフスタイルへの浸透が非常に強く、釣りを中心に生きる。と言うよりは、ライフスタイルの一部に"釣り"があると言う印象です。
海外の金髪ビキニの女性がバス持ちしている写真なんかは、まさにそれの現れの様なイメージで自分には写って見えていますw

ビール、スケボー、車、釣り。の様に、まさに人生の一部分に、ただ”釣り”があるだけ。という感じです。

今でこそ、時代も変わってきて少しづつ日本のアウトドア(釣りも含む)に対するイメージも変わりつつあります。ですが日本人はやはり、生真面目というか、なんというか。

”釣り”を中心にすると、すぐになんだか堅苦しい印象です。

自分は90年代の日本の文化が結構モロに思春期で、ほぼほぼそこを見て生きてきました。バラエティも、音楽も、ファッションもそうです。日本が世界に誇れる文化は90年代に沢山生まれたものがあると思っています。ファッションで言っても、勉強熱心な日本人が生み出した功績はかなりデカいと思いますし、むしろそんな日本に生きていながら、それを取り込まないのはなぜだろう?と思い続けながら釣りをしていました。


日本人と言う人種は、何をさせても猿真似が上手く、どんな事でもある程度あらかた上手にお洒落にまとめる事が得意な人種だと思っています。反面、勉強熱心で猪突猛進。1つの事への執着が強く職人気質な部分も持ち合わせているイメージです。


スケートボードは、アメリカ発祥のカルチャーであり、その"かっこよさ"や"オシャレ"は随一。
オリンピック競技にもなり、金メダルを獲得したのは日本人でしたよね。
WBC・ワールドベースボールクラシックでも同じ事が言えるのではないでしょうか?

ことルアー釣りに関しても、発祥は海外です。一般的な釣りは競争ではありませんし、観客を動員する様なスポーツでもありません。ですが感覚的な部分で言うと、かなり近いモノはあると思っていて、特にリールなんかの技術面で言えば、世界最高峰の小型リールは間違いなくMADE IN JAPANでしょう。にもかかわらず、やはり突き詰めて"釣り"を見つめると、ソコにあるのは敷居の高さと、歴史を重んじる文化が見えてきます。

もちろん、それらは大切な文化ですし、何も全てに対して、ユーモアやウィットに富んだ回答を求めている訳でもありません。


ただもう少し、肩の力を抜いて、ラフに愉しむ方向性もあってもイイのでは?という提案の1つとして、ルートガーメントをディレクションさせて頂いている次第です。

 

⬛︎失敗から学んだ事。
実の所、私RATAはアパレルで何かをやってみようと思ったのは2011年の事でした。"mutant"という名前で始まったブランドは、Tシャツを筆頭に、さまざまなアイテムを展開し、幾つかの取扱店さんの協力の元、数年間稼働していました。

その背景には、DJとして自身が全国各地を回っていた事もあり、"楽しさ"や"面白さ"に重点を置いていた様に今は感じています。その後、2016年にその後続となる"factor"を作りました。釣りを中心に、新しい"ナニカ"を作り出そうという、いかにもヤル気を形にした様な意気込みでした。笑。


この2つのブランドから学んだ事が、とても沢山あります。


mutantは、中身が無さすぎたという事です。笑。

今思えば。と言う方が聞こえはイイですが、実の所は、やっている時から、薄々気付いていましたけど。笑。

と言うのも、当時ブランドのテーマは、Tシャツのデザインが主となっていて、そのTシャツを見た人同士がコミュニケーションを取れる事をテーマとしてやっていました。

スターウォーズや、AKIRAの様な映画だったり、スケートボードに関係する事柄だったりと、しかしソレは逆を返せば、中身は空っぽだったという事です。要は軸が無かったんです。

なので、時間をかけてでも軸となるモノが無ければならないと考えながら過ごす時間の中で、たまたま釣りをしていた事から、あぁ!釣りをテーマにすれば良かったんだ!っとなってメッセージ性の強さを伝えるべく、factorを作りました。

ですが、そこでブチアタル壁がまたしても出てきます。

ソレは、"オリジナリティの無さ"でした。デザインや主となる軸は決まったものの、経験値や財力の関係もあったりとで、オリジナルボディに踏み込めなかった事が、大きな壁になりました。

factorの時から1番に作りたかったのが、オリジナルのレインウェアでした。ですが、"アリボディ"(無地ボディ)にプリントを載せるという、この時代、誰もがすぐに出来る要領で立ち上げた程度のブランドには、形からオリジナルで作り上げるという、到底無謀なその壁は、レインウェア風の物に、オリジナルのデザインを載せるのが関の山という所だったのです。

 

"釣り"を中心に置いて考えた時、何が自分が欲するものか?それは、登山用でも、釣具メーカーのロゴが入ったモノでも無い、山にも川にも海にも合う、そして機能性が充実したレインウエア。

釣り人が考える、釣りに特化した作りにはなっているものの、都会的な要素も含まれているモノじゃないと自分の中で成り立たないと思えた訳です。

ソレにはやはり、90年代のカルチャーが根強く刺さっていると思います。笑。

 

 

⬛︎お金と服のバランス。

釣り人は、道具にお金をかけますが、その他はないがしろになりがちです。コレはコアなサーファーと非常に似ていて、ボードやウェットスーツにはお金をかけるのですが、その他は、まぁまぁまぁ、、、。という部分と非常に被っている様に自分には見えています。

子供の頃から自分の周りにはサーファーが非常に多く、そんな文化に囲まれて生きてきたからこそ、わかる事が1つあります。

サーファーは、ソレでもカッコイイと言う事。

もちろん、バリッとした車に乗って、ボードもスーツも、私服もキマッテいる人もカッコイイんですが、少しボブマーリーの様なラフなスタンスであっても、そのカッコよさは衰えないんです。

その理由は、とっても簡単で、人間性がカッコイイから。というのもその要因なのですが、それ相応のファッションがあるから。という事も重要だと自分は実感しています。

カルチャーとしての育みが長い時間をかけて築かれた事はもちろんあると思いますが、その代表格として考えられるのがstussyです。

ショーン・ステューシーが起こしたそのカルチャーのブームは、まさに的を得たスタイルの1つとして、今なお続いています。

ファッションを通して、様々なカルチャーと繋がり、音楽、ライフスタイルを表現しつつ、ハイブランドとは一線を画す1つの文化を作り上げたとも思えます。

日本で言う所の、裏原文化がそれにあたるのかとも思えます。
90年代に起きたそのファッションバブルは、APEやNeighborhood、UNDERCOVERなど今も世に残るものを生み出しつつ、ソレらに似通ったいくつものドメスティックブランドを作っては壊し、まさにビルドアンドデストロイを繰り返した短い時代だったのではないでしょうか。その時代に青春期を過ごした自分としては、やはり日本のファッションは世界に通づる部分がある事を、理解はしているつもりだったりもします。

要は、STUSSYが丁度いい価格帯でサーファー文化に合った様に、釣りの文化にも丁度良いファッションがあっても良いのではないだろうか?むしろ、そこから始まるファッションも一つのカルチャーとして存在する意味があるという風に考えています。


◼️バランス大事。
先にも書いた通り、釣り人は道具にお金をかけがちです。それはイチ釣り人である自分としても良くわかります。なので洋服や持ち物にまで、その思考を持ちこむとなると、どれだけお金があっても足りません。そんな事を言い始めたら、高級車に乗って、高級な靴を履いて釣り場に向かう様なハメになる訳ですからw
しかし竿やリールは最高級な物なのに、便所スリッパでウロウロする様な事をするのは少し違う気がします。
釣り人は、本来道具のチョイスからルアーのカラー配色を選んでいる時点で、かなりセンスが良いはずなんです。ただあまりにも魚の方を向き過ぎていて、鏡を見るのを忘れがちだと自分は思ったりもしています。
機能面から言っても、リールを選ぶ事と同様に、材質やサイズ感などを重視した物選びは大切なメソッドな訳です。
リールに合ったラインのポンド数や長さを選ぶ様に、釣り場に向かう際の釣り人のライフスタイルの一部として、ルートガーメントは寄り添っていけたらなと考えてみたりしています。
何事においても、トータルバランスは大事だと思います。


◼️この時代だから出来た事。
最後に、ルートガーメントの話をさせてください。
自分はRATAとしてこのブランドのデイレクションに携わっている訳ですが、ディレクターと言うのは要は、監督みたいな事です。
なので、私が主催するブランドと言う事ではありません。
沢山の方々がチームになりこのブランドを動かしている訳です。
そのアイテム全てに私が関わっていると言うわけでもありません。※ディレクターなので一応把握はしているつもりです。
そんな中でも、先にも書いた通り、レインジャケットにはかなり思い入れがあります。正直言って、この価格帯でこのクオリティのアイテムを作るのはかなり凄い事だと。いまだに思っています。
これは、今の時代だから成せる技としか言いようがありません。

工場と直接取引をしている事。
↑これは中間マージンがかかっていないと言う事です。
そして卸先がなく、直販だからこそできる価格帯の実現。

この2つが実現できる今だからこそ、作り上げる事の出来たレインジャケットだったんです。ある程度大人な方々であれば、この意味は良くわかっていただけると思います。
この2つの工程が乗っかってくるだけで、商品の値段はかなり上がると言う事です。その面をクリア出来たからこそ、作り込めた機能面であったり、素材選びであったり。
釣り人が釣り場での大雨にも耐えうる機能を備え持ちつつ、シルエットにも拘る事で生活にも馴染む様にデザインしました。

かなり長くなりましたが、ルートガーメントの話を今まで書いた事が無かったので、ここに書き残しました。
※本当はもっと書くことあるんですけど、もう長いのでまたの機会に書くとします。笑


ROUTEGARMENT

お付き合いいただき、ありがとうございました。




 

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