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▼ 北海道最終日、信頼と自信。
- ジャンル:釣行記
アニさん行きますよ〜。
さくパパさんの声が聞こえる。
自分も疲れてるはずなのに。
着替え終わってから私を起こしてくれる。
ギリギリまで私を寝かせる為に。
彼の優しさが伝わる。
前から彼と話していた。
最終日にイトウ狙いましょう。
ベイトも居ない。
今まで散々叩いた場所。
雨は今朝も降っていた。
最悪状況からイトウを狙う。
お互いに最初から決めていた決断。
でも。
なんだか心踊っていた。
さくパパさんとの2人っきりの釣り。
今まで積み上げてきた信頼と自信。
絶対釣ってやる。
最後のチャレンジが始まった。
場所は何時ものポジション。
ブッシュ際を丁重にココが私の最も得意としてる場所だ。
朝から反応は無い。
ベイトも見えない。
状況は昨日と似て居る。
奥か?
一瞬頭によぎる不安。
さくパパさんは動かない。
ここは彼に付き会おう。
人はそれを甘えと例えるだろう。
だがこれが私の信頼と自信。
心に決めてキャストを続ける。
雨が上がり一気に晴れて来た。
願いを込めて丁重に。
何度も何度も同じコースへ。
釣れないのか?
諦めかけたその時。
ゴン。
今回初めてイトウと分かる当たりが来た。
下から突き上げるバイト。
来ました。
さくパパさんに伝える。
が。
状況は最悪な展開を迎える。
イトウの引きが強くドラグが出る。
ブッシュに体を突っ込んだイトウ。
ヤバい。
ヤナギの木がブッシュの正体。
その奥にイトウが逃げた。
ドラグを一気に閉めイトウを止める。
ラインの行方を見て。
ロッドの方向をイトウと反対に曲げる。
ビームス7.6Lのバットパワーを信じて。
限界近くまで。
ゴンゴン。
暴れるイトウ。
ヌルヌルとイトウ引きずり出す感触が手に伝わる。
イケるか?
リールのハンドを半回転づつ回す。
無理しないでゆっくりと。
一瞬軽くなる感触と共に。
イトウが出て来た。
一気に勝負。
すでにさくパパさんがネット持ってスタンバイして居た。
イトウをさくパパさんの方へ誘導する。
もう何回も同じ事をやって来た。
当然の様にランディングするさくパパさん。
獲ったぞ2匹目のイトウ。
ブッシュから釣れたイトウに傷が無いか調べる。
ヤナギなので無傷でした。
ホット一息。
さくパパさんとガッチリ握手。
おめでとうございます。
ありがとうございます。
何時もの挨拶。
嬉しさが込み上げる。
最終日。
この最悪な状況からイトウは釣れた。
次はさくパパさんの番だ。
その後当たりが無く。
奥に行く事に。
私は通称オカタクポイントに入る。
彼が昨日イトウを釣った場所の名称だ。
奥はさくパパさんに任せる。
当然彼が集中出来る様に。
釣れる様にと願いをかけて見守る。
結果は直ぐに出た。
ブレイクラインから水柱。
ヒットシーンをこの目で見た。
私が駆け寄るより早く。
さくパパさんは。
トラウトスティンガーで一気にランディング。
上手い。
彼は私の様にヘマはしない。
余裕がある。
さくパパさんも釣った。
当然の結果だけど。
本当に凄いアングラーだと思う。
私のイトウ釣りの手本は全てさくパパさん。
今回イトウを傷を付けない様にバーブレスにした。
勿論釣り人のエゴと優しさで。
イトウ釣るのも殺すのも私達の勝手です。
少しでも傷つけ無いように。
コレもさくパパさんのモノマネです。
それでも。
バラしは無かった。
バラしてもまた釣りに来れば良いだけだ。
私は今回。
9本目のイトウを手にした。
次釣れたらメモリアル。
10本目のイトウだ。
時間はまだある。
さくパパさんも当然本気次を狙う。
前のポイントに戻って直ぐに。
ヒット。
良いサイズの綺麗なアメマスでした。
その後沈黙。
もう少ししたら朝飯に行きますか?
そんな話しをして居たら。
大きな魚影が2匹見えた。
さくパパさんにその事を伝えると。
コイじゃ無いんですか?
コイかな?
そう思いながら進行方向にルアーをキャスト。
バイト無し。
2回目。
ゴゴン。
ヒット。
凄い力でロッドは曲がる。
コレは今までで1番凄い引きだ。
最高記録なイトウか?
さくパパさんがタックル手放し駆け寄る。
大きいですか?
凄い引きです。
これはデカイですよ。
グングン走る回る。
上がれ。
ロッドでリフト。
姿が見えた。
金色?
デカイ。
さくパパさんが。
アニさんのネットで掬います。
ネットイン。
デケ〜。
ルアーをしっかり食ってる。
コイ。
この場所で初めて魚釣って大笑い。
緊張も解けて朝飯にしましょう。
セイコマートで朝食に。
まだ時間はある。
イトウにするか?
札幌に戻ってレインボーか?
だがどう見てもさくパパさんは疲れている。
当然だ。
手がかかる私の他に。
今回4人のアングラーに全力で魚釣らせていたんだ。
無理しないで近くの川で魚狙いましょう。
北の川は透き通り冷たい。
疲れを癒す様にゆっくりと釣り歩く。
思い出が染み込むように。
ゆっくりゆっくりと。
今回初めて晴天。
ああ〜ココは本当に綺麗な場所だ。
こんな所で釣り出来てたんだ。
我に帰る。
それが現実に戻るって事でもある。
別れの時間は近い。
自作ロッドでアメマスが釣れた。
さくパパさんもニューロッドに入魂。
3匹ほど釣った。
数カ所回って最後にさくパパさんがイワナを釣って。
もう十分ですね。
帰りましょう。
さくパパさんを自宅に送る。
別れの挨拶は何時もの言葉。
また来年来ます。
待ってます。
気をつけて。
車の中で考えていた。
1人で寂しさが込み上げる。
来年もきっとあの湖で釣りしてるんだろうな。
イトウチャレンジはまだまだ続きそうです。
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- 2017年6月8日
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