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原付の男
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▼ 釣りを始めて30年経った
- ジャンル:日記/一般
あの時の興奮が忘れられなくて今も釣りをしている。
あまり覚えていないけれどブラックバスを初めて釣った日も同じ思いだったのだろう。
いつか、初めて釣ったシーバスを超える衝激を味わえるだろうか。
今まで釣ったランカーは記憶に残っていないけれど初めて釣った60cmのシーバスは今でも鮮明に思い出す。
そこから内観するにサイズが自己満足に繋がらないことが分かってきた。
自発的にやりたくて目的を達成することで得られる自己満足が最も心地よい。
しかし、それも同じやり方を繰り返すたびに色あせてしまう。
飽きて誰かにやらされているような感覚に陥り苦痛に思える。
脳科学では、飽きずに最初の興奮を繰り返していたら疲れて死んでしまうから自己防衛の為に必要なことで、それが正常と言える。
私がガイドした数人の友人も初めて釣ったシーバスが50cmだろうが80cmだろうがサイズに関係なく喜んでいた所を見ると彼らも釣果による悦楽を得たもののサイズには執着がないように思える。
推察するとサイズに執着が生まれたのはその後で、コレより大きいやつを釣ってやろうと言った頃であろう。
しかしながら、自己満足を得る為に繰り返した所で飽きてしまい報酬は無い。
いろいろな視点から釣りを見ることで新鮮な感覚で楽しめる。
例えば、自分でルアーを作るとか書籍で自然科学を勉強するとか。
視点を変えればいくらでも自分を満足させることができる。
つまるところ、釣りに飽きたと言ってるのは同じやり方を繰り返していると言うことで尻尾を追いかける犬のように同じ場所をくるくると回っているだけで狭く薄い。
興味がなくなったならやめるしかないけれど、飽きたのなら視点を変えればいい。
しばらくして同じ場所に戻っても釣りに広がりと奥行きが出るから新鮮な刺激を味わえる。
視点を変えることで新しい刺激を受け30年釣りを続けたと言うよりは、やめられなかったと言った方が近いように思える。
- 2016年8月1日
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