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僕の中の少年

今から遡ること三十余年、自転車に乗って雷魚を追いかけていた少年に強烈なインパクトを与えた、釣り雑誌に載っていたシーバスの写真。その口にぶら下がっていたのが、おもちゃのような紅白カラーのルアー、コットンコーデルのレッドフィンC09。
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シーバスが雷魚と同じように自転車で気軽に行ける水域に潜むビッグターゲットであることを知り、少年は胸をときめかせてポイントに通いました。
そこから初めて小さなセイゴを釣るまでに何年も費やすことになったわけですが、少年にとってはその夢が手に届きそうなところにあるという事実だけで充分でした。

今は道具と技術と情報の進化のおかげでシーバスは比較的容易に釣れるようになりました。
しかし大きさの割に軽くて全く飛ばず浮力が高すぎて泳がせるとすぐにバランスを崩して動きが破綻するレッドフィンは時代に取り残され、レッドヘッドカラーのレッドフィンに強い憧れを抱いていた自分でしたがこのルアーでシーバスを釣ることは叶いませんでした。

ボディにウエイトがないという非常識かつ唯一無二の個性が故に一部のコアなアングラーには重用されているという噂は聞いていたものの、その扱い難さから使用を躊躇っていましたが、去年のOTDでレッドフィンを投げ倒してみて、これなら使い方次第でシーバスは釣れる、否、水面に魚を誘い出す自分のスタイルにジャストフィットするウェイクベイトであるという感触は掴めていました。

そして昨夜、ゆっくりと水面をのたうち回るレッドフィンに突然ボシュッ!と水柱が立ってシーバスがヒット。
「自信が確信に変わった瞬間」といえばカッコイイですがどちらかというと「え?マジ!?」という感じでしたが、この魚は絶対に獲る!獲らなきゃいけない!と心の中で何度も呟きながら慎重にファイト。
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メジャーでは測れない嬉しさがそこにありました。

魚のご機嫌を伺いながらルアーを選ぶ軟派な釣りではなく、己の釣りたいルアーで魚を強引に誘う硬派な釣りで得た釣果。
レッドフィンでシーバスをキャッチするという少年が抱いた夢をようやく叶えることができたということは勿論のこと、それを三十余年かけて築いた自分の釣りの集大成として夢を実現できたことが何よりも嬉しかったです。

シーバスを釣ることすら夢であった少年時代からルアー釣りは劇的に進化し、シイラ、GT、マグロなど、情熱とお金と時間次第では夢以上のものにも手に届くようになりました。
しかし当時の少年が憧れたのは、外洋の巨大な青物ではなく、手に届くところに潜むシーバスでした。
少年時代とは比べ物にならない道具と知識と経験を得ても未だにシーバスを追いかけている下手糞な自分の釣りは、きっと今でも少年時代に見た夢の続きなのだと思っています。

一つの夢は叶いましたが、少年の夢は終わりません。今宵もまたロッドを担いで夢を叶えに行きたいと思います。

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