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岡林 弘樹(オカバ)

大阪府

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パプアニューギニア遠征⑥~ありのままの日々を。~

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朝のバイトラッシュが過ぎ去り、船は落ち着いた雰囲気になっていた。
揺れる船上と水面。
日差しだけは僕たちを殺人的に照り付ける。

しかしキャストを続けていると日差しはあまり気にならない。

気になるのは、時折起こるボイルと森の奥の動物の気配だけだ。




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下流部はボートポジションをどう着けようとも両岸を撃っていくことは出来ない。
実際、下流になればなるほどインサイド側はシャローになるので撃つ必要が無くなる。
故に片側を二人で撃ち続けたほうが効率が良い。








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不意に訪れた休憩タイム・・・かと思いきや、屋根をリペアする葉材の収集だった。
見てるだけってのもツマラナイので収集を手伝ってる、の図。
この葉っぱ、強くて分厚い。
写真を撮ってないのが残念だ。








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いつ撮られてたのか分からない写真・・・。
なのにカメ目線という気持ち悪い写真だ。
葉材収集後の休憩タイム。
こんな感じで、木の下に船を着けて10分ほど休むのを一日に何度か繰り返した。















休憩が終われば再び川下りだ。





休憩後のキャストでは、すぐに反応が出た。



川に平行に倒れた大木のそばにルアーをキャストし、巻き始めた直後だった



「ドンッ!」



大木の下から現れた魚がSマグに襲い掛かる。
バイトシーン丸見えのナイスファイトだ。
フックアップの後、すぐにフルベンドで障害物から引き剥がしす。




そのままゴリゴリと魚を寄せて、キャッチ成功!






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先ほどよりサイズは落ちたものの、5lbほどのパプアンバスだ。
どの魚も最後まで良いファイトを見せてくれる。













その後は、違う支流の上流へ上り、流しながらチェックしていく。







ルアーは連日、Sマグしか投げていない。
リップの長いルアーに比べて障害物回避能力は劣るが、立ち上がりと安定性は抜群だ。
多少の早巻きではバランスを崩さない。
加えて頑丈。
世界のラパラだ。












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その後、更に小型のパプアンがバイト。
この子は釣りあげた瞬間に、大量のウ●コを巻き散らかしてしまった。




飛び散ったウンコは主にマコのカバンに付いていた。


















知らない間に、船は随分と下流に来た。
もうすぐ、今日の釣行も終わる。



目に映る景色の全てが新鮮で、楽しかった。



ボーっとした意識の中、衝撃がロッドに伝わった。



無意識にフッキングしたその魚は
今まで通りにキャッチ出来た。



そして、綺麗な野生の眼を見た。
「終わった。ありがとう。」
自然とそんなことを口走った。











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これにて。
この旅の、最後の釣行が終了した。














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村に帰った後、潮と泥にまみれた道具と人間を洗い流した。
村を回りながら初対面の村人達に挨拶をしているうちに、すっかり夜になり、小屋に帰ってみると釣ったパプアンバスはいつもの調理が施されて晩餐として食卓に並んでいた。







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芋類が普段の倍はある。
有り難いのだが、ちょっと量が多すぎる。


そして今回は野菜があるのだ。
とってもハッピーだ。

しかし正体は、船で帰ってくる途中に水辺に浮いていた「」。
名前が分からない。
味は塩味だ。
塩味が強すぎて良くわからない。



でも塩味ってかなり感動する。
人類の進化を味覚から体感することが出来る。





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この村での最後の晩餐。
あと水色のマコ。
芋の入れ物に擬態しようとしているようだ。





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やはりパプアンバスは旨い。
この魚を塩焼きにして食べてみたかった。
欲を言うなら、ちゃんこ鍋とかにしてみたかった。

ちなみに、この黄色い芋はめっちゃスイートだ。
唯一の甘味。
そして唯一の癒しは早い者勝ちなのだ。









食後は村人と写真を撮ったり、お互いの国の事を喋りあったり、音楽を聴いたりした。






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小屋の前には、少しの焚火と、人の笑い声があった。
それ以外は、カエルの鳴き声が遠くへ響く、澄んだ静かな夜だった。








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少し離れた街には大学があり、村人の若者には大学に通う人も多くいた。
過去に一度だけ、日本人が交換留学に来たことがあるらしく、日本語や童話、童謡を教えてもらったことがあるらしい。
村人から「はとぽっぽ」の言葉が出てきたのには驚いた。


更に、第二次世界大戦時に最悪の激戦区となってしまったのは、この村も例外ではないらしい。
故に、「HIROSHIMA」の名前はほぼ全ての村人が知っていた。
その当時、助けた日本兵から教わった言葉や文化もあるそうだ。

当時の敵国であった「日本」は好きか嫌いか?と聞くと「LOVE JAPAN」と答えてくれた。
社交辞令か本音か。
どちらにしろ、歴史的遺恨を差し置いて笑顔で答えてくれたのはとても嬉しかった。



もっと歴史を勉強してから再来したい。
















焚火の前の人達は、時間が経つにつれ、一人、二人と少なくなった。
夜が更けていく。
頃合い。
名残惜しいが今夜もお終い。


明日は朝から帰る準備だ。


























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朝になった。


一番最初に目に入ったのは、高さ20mほどの木の上で枝を切り落とす少年の姿だった。








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今日は最寄りの街へ帰る日だ。
村人と犬に案内されるままに市場の方へ向かう。







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朝の市場は活気があった。
色々な方面から果実や魚が集まってきている。






前を通ると笑顔でみんなが手を振ってくれた。





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獲れた魚を、砂浜へ乗り入れたトラックに積み込んで出荷する。
そのトラックへ、僕たちも乗せてもらった。





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「またこいよ!」と言われた。
みんなが笑顔だった。
僕も釣られて笑顔になる。



そしてなぜが、別れ際に芋を貰った。
しかも乾燥した芋だ。
有り難いのだが、持ち合わせの水が無い。

捨てるのは悪いので窒息寸前で食べていたら、マコ神が村で汲み置きしていた水を分けてくれた。

九死に一生。
乾いた体内に乾いた芋って、想像を絶する感じだった。

















トラックは走り出した。
惜しむように、目に焼き付けた水平線。
僕が生きているうちに、二度と見ることはあるのだろうか。














本当にありがとう。
















街のゲストハウスへ帰ってきた。




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いい写真だな。
Photo by MAKOTO






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相変わらずの子供たちがいた。
子供は万国共通で可愛いね。



街に来てすぐにこないだ泊まったゲストハウスに来た。
なかなかの腹ペコで街に下りてきた我々。
空腹、そして脱水し過ぎて、歩いている感覚がない。
おなかすいた・・・。




もう、下品に言わせてもらうとね。
肉が喰いたい。
コーラしか摂取したくない。
この一言に尽きる。

いますぐに「は?何?ポテトは野菜だろ?HAHAHA~」って言いたい。



ちなみに「ポテトは野菜」ってのと「カレーは飲み物」ってのをドヤ顔でぶっ込むのってもう時代遅れだと思う。だから間違っても飲み会とかでは言わないようにしてる。



肉!肉!と取り乱した日本人をやさしくエスコートしてくれたのは宿のオーナー。















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奇跡!!

ミシュラン呼んで来い!!!(鬼気迫)







めっちゃ旨いですねコレ。(混乱)

オーナー有能。
思った以上にシッカリとした店で、思った以上に旨い料理とコーラが頂けた。



昇天。















宿に戻る時に、氷を大量に買い込んでくれた宿のオーナー。
クーラーボックスに氷をぶち込んで、冷蔵庫システムの完成というわけだ。
これで、冷たい飲み物が何時でも飲める。
粋な計らいだ。







なんか最終日にして快適度上がってない!?






あ、でも水道壊れて断水状態なんだけどね。













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マコと昼間からビール。
至福の瞬間・・・・。









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こんな空間で、マコと宿の住人みんなで飲む。
ずっと飲む。
ビールが無くなると、買い足しに行くという。
飲む。飲む。
買い足す。
繰り返す。










すっかり酔っぱらってしまった。














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晩御飯をお願いしたら、かなりハイクオリティなディナープレートを作ってくれた。
美味しかったなぁ。
今でも、この味は忘れられない。









晩御飯が終わった後も、まだ飲む。笑
帽子の兄ちゃん(過去ログ②参照)が良い感じに酔ってウザい感じになってきた。
こんな夜も大好きなんだけど。
そしてこの辺の写真が無いのがちょっと後悔だな。








がんばってノルマ分飲んで・・・・。





おやすみなさい!
















翌朝、定刻通りに空港に居た。
小屋みたいなカウンターでチェックインを済ませる。


いよいよ旅も終わり。


マコは、朝早い俺をわざわざ見送ってくれた。
ちなみにマコは後に慎太郎と合流する為にここに残る。
帰るのは俺だけだ。
最後まで歩幅の合うナイスガイなパートナーだった。
酒に憑りつかれている点もね。笑
一緒に旅が出来て本当に良かった。
本当にありがとう。


迎えを頼んでいたバスも全く遅れ無しだった。
最後まで運が良かったのかもしれない。












行きに同じ飛行機に乗っていた日本人のオジサマと再会した。

「生きてたんだ!」

会うなり、ひとこと目がコレだった。

オジサマのダイビング休暇はそれは素晴らしいものだったそうで、結局日本に帰るまで色々な話をしてもらったり聞いてもらったりした。

楽しかったな。









そして、離陸。






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予定通りに、何のトラブルもなく飛行機は飛んだ。
ホッとして気の緩んだ顔が窓に映る。
酷い顔だ。









迂回した飛行機は、あの海とあの空をもう一度だけ僕に見せてくれた。
遠くなる島を見届け、「また今度。」と一人で呟いて目を閉じた。








久々に耳に付けたイヤホン。
エンディングソングが心地よく流れてきた。


























人はいつも宝物を探している
でも本当の宝物が何なのかを知らない
昼も夜も探し続けて
結局それが自分の中にある事に気が付くんだ
君は君の道を行きなよ
僕は僕の道を行く
いつもいつでも
自分のやり方を好きでいてよ
この物語の主人公は君自身なんだよ
人生を笑え!
全てを笑え!

Laugh at life/HOTSQUALL































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パプアニューギニア遠征編


END









見たもの感じたのものを言葉に残さないのはもったいないと思いました。
なので頑張って書きました。
ここまで読んで頂いた全ての方々に最大の感謝を。
本当に有難うございました。









































~エピローグ的なこと~



羽田空港では、自分の匂いが調和していない事に気付いた。
焦げ臭いし、土臭い。
本当に、バスの隣の人に謝りたかった。
空港で真っ先に飲んだのはコーラだった。
まだ、異国を引きずっている感じがした。


バスは東京駅に着いて、僕は大手町から東京メトロに乗った。
飛び乗った電車内。
気が付くと僕の隣には、今にも嘔吐しそうな女性と、心配そうにその背中を摩る男性が居た。
僕は、ちょうど手に持っていた空き瓶しか入っていないビニール袋を、ビンを取り除いてその男性に差し出す。
男性は軽く会釈をしてそのビニール袋を受け取ってくれた。
結局、ビニール袋による救済は執行されることなく、次に止まった駅で二人は駆け足で降りて行った。



「災難な日やなぁ」



ボーっとしながらそう思った。
気が抜けて、自分は自分で下りる駅を行き過ぎてしまった。



そこからというもの、飯田橋(だったか?)のホテルにチェックイン、その後すんげー無気力。
ほんとタクシーで関西に帰りたいくらいだった。



遠征が終わった後の無気力っぷりときたら、年々加速してきている。
歳をとって、着々とオジサンになっているというのに!


結局、その無気力のまま関西に帰り、そのまま大阪のエクストリームに転がリング・・・最新のロドリを片手に第一次足立先生拡散祭に突入するのだ。
この話はまたログで・・・しません。


ほんとにどうでもいいエピローグでしたとさ。
ではまた!





 

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