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暗中模索

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▼ さらば愛しき♀

昨年末に車を和歌山手前まで飛ばし

我が愛しき蛸のAgehaに別れを告げてきました

今は手のかかるやんちゃな悪魔が居ない事に

寂しさを感じている毎日です・・・


今日は当日撮った写真を中心に書きます。



最後の晩餐に腹いっぱい大好物のアサリを

食わせ巣になっている蛸壺ならぬ

コーヒーの瓶に戻り休んでいるところを

そのまま活かしバケツに入れて車に乗り込む



同乗してた嫁がトイレとの事でコンビニに・・・

トランクのAgehaを確認すると

以外に落ち着いている様子で安心した。

もう少し先まで・・・あともう少し・・・

愚図る嫁をなだめながら車を南に走らせ

結局、大阪湾の蛸の産卵場所とされている

紀淡海峡まで来てしまった。



撮影を嫁に交代してAgehaを海に戻す

他に釣り人が居ないであろう波風が強い深

夜を選んだのが幸いして誰も居ない

天候が２、３日は荒れるであろう日を

数日間待った甲斐があったというものだ



５分ほどこの姿勢で此方が疲れてしまったｗ

瓶に張り付いて出ようとしないAgeha

（もし俺一人だったらこの時点で『嫌がって瓶から出なかった』ってAgeha連れて帰ってる）



この状態でまた５分ほど経ってもまだ出ない



呼吸が苦しくなったら可哀相なので

たまに海水を入れてやる

嫁はさっきからあまりの寒さに負けて

瓶ごと投げろとか瓶を割れとか言ってくる・・・

（お前を海に放り込んでAgehaと帰りたいわ）

だが、私も凍えそうだった・・・仕方ない・・・



４００ルーメンクラスのライトで目を照らす



流石に光を目に当てられるのを嫌がって出た



それでも完全に出ようせぬので光で追い出す



瓶から出てきた瞬間・・・

(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ思わずウルウルきた



（元気でな悪い♂に騙されるなよｗ）



（俺以外の釣り人に釣られるなよ喰われるぞ）



（元気な子供生めよ!!）



（あっ・・・さよなら・・・）

ドボ～ン!!

Agehaは落下して水飛沫をあげて着水

そして海底に消えていきました

未練多らしく『アゲハ～アゲハ～』と数分間

名を呼びながらライトで水面を照らし続ける

私に向って嫁が『もう寒いから帰ろう』と

急かしだした瞬間でした

錯覚かな？と目を疑ったのですが

壁を白い影が上がってきます

『おいAgehaが壁を登って戻ってきたぞ!!』



『えっ!?・・・うそ!?・・・』

覗き込んだ嫁も言葉を失いました

写真の通り港内でも５０ｃｍ～１ｍ位の波が

やってきてるのに波にもまれながら

じっと波打ち際にとどまって

こちらを見ています

正直、車に積んでるタモを取りに戻ろうかと

何度も思いましたが・・・

波が来るたびにもまれて壁に頭を

打ちつけられてるAgehaを見るのが忍びなく

ライトをAgehaに向って照射しました。


『さよならAgeha』




３分ほどの間に５０枚ほどの写真を撮りましたが

波が荒くほとんど写ってません

ライトを照射した最後の写真の瞬間だけに

ハッキリとAgehaと目が合いました。

この後反転してゆっくりと海底に戻っていく

Agehaを見送り後に車に戻って

涙と鼻水が収まるのを待って車を走らせた

のはココに到着３０分後でした。


では、また～

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