個人的に面白いと思ったコラムがあったので、これからテスターを目指そうと考えて活動されている方、また現在テスターとして活動されている方、はたまた釣り業界を外れ、会社員でも経営者でも人に何かを教える立場にある方を対象としてご紹介します。


先月、5月28日。
ゴッドマザーと称されたひとりの女性が98年の生涯に幕をおろしました。
その女性の名は、小池千枝。

夫は、召集令状、いわゆる赤紙で戦地に呼ばれ、紙切れ1枚の姿となって戻ってきました。

終戦後、単身フランスに渡り、若き日のイヴ・サンローランと机を並べて本場の服飾を学び、帰国後は、日本人の体型に合う洋服を普及させた偉大なファッションデザイナーです。
教え子には、山本耀司、コシノ・ヒロコ、ジュンコ姉妹など、日本を代表するデザイナーが名を連ねています。

小池さんは生徒達と向かい合う際、『教育者は生徒の鏡。その鏡は決して曇ってはいけない。』と、心に誓っていたそうです。

昨今より、プロアングラーの不正が不定期的に発覚しています。
プロアングラーやテスターやモニターは、ある意味教育者と言えます。

個人的な考えとなりますが、メーカー契約者は、ほんの少しだけ釣果が凄ければいい。
それよりもアングラーとしてのマナーや釣りに向き合う姿勢、契約メーカーとの協調性、人としての行き様等々に曇りがあってはいけないと思います。

なら、自分はどうなのか？を改めて振り返ると、正直微妙な部分が多い様に感じます。
ただ、例えばブログでは、手抜きも多い中、読んで頂いた、たった1人の方に役立つことが出来れば…。と、思いを込めて入稿しています。
本来なら読んで頂いた全員の方に役立ちたいのですが、それは到底無理なこと。
だから、たった1人の方を対象としています。
でも、実はたった1人の方は全員の方を対象としています。

これからプロやテスターやモニターを目指す方へ。
どうか小池さんの様に曇りのない教育者となるよう心掛けて下さい。
もちろん釣果はある程度必要ですが、教えを乞う方や契約メーカーの信頼を得る程度の釣果で十分です。
しいて言うなら、販促を含め、依頼事に対しての確実な釣果だけで構わないのです。

ですから、釣果よりも人としての部分で信頼を得るアングラーを目指して下さい。
最低限の釣果を携え、その人間性を目指すことによって、曇りのない教育者となれるでしょう。

仕事も最後は技術や知識や経験より人間性が重要になります。
サービス業も同じです。
年を重ねても人間性が豊かでない人は下の人間やお客様がついてきません。

今はネット環境が充実し、釣果の発信や入手が簡単に出来ますが、釣果を最重要視せず、己の努力で大きな人間性を身に付けてください。

生意気ながら、小池千枝さんから学んだ年寄りのメッセージでした。