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新島遠征2015 地獄の新島合宿~中篇~

  • ジャンル:日記/一般
【実釣3日目】 「地獄の砂嵐」
 
とかく春先の天候は変わりやすい。
 
とくに伊豆七島の西側は雲が発生しやすく、いきなり天候が変わることも多い。
 
この日も出発時にはきわめて穏やかだったのだが、ポイントに到着する寸前に天候が急変。
 
気温が一気に10度近くも下がり、気圧が急降下するのを腕時計のストームアラームが教えてくれる。

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 ほどなくして豪雨と爆風に行く手を阻まれ、とどめに吹きあげられた砂が土砂降りの雨とともに降り注ぎ、全身ジャリジャリという悲惨な状況に。

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 リールもご覧のように砂まみれ。

 命の次に大切な飲み水でどうにか洗浄したが、かなりサバイバルな状況に全員無言(爆)。
 
しかし、こんな時には動き回ると帰って危ない。雨雲レーダーで確認しながら、最寄りの身を隠せる場所で夜が明けて視界が開けるのを待つ。xd77wey3drbhhmiatfg2_480_480-a3706fbd.jpg
 どんな時でも携帯は忘れてはならないのだ。
 
ほどなくして夜明けと同時に雨は弱まったため、朝マズメの風の弱まった頃合いを見計らって突撃。
 
風裏になるポイントで短時間決戦でロッドを振る。
 
それでも荒れ狂う波のなかでバイトしてくるか微妙な感じだったが・・・
 
「水面が荒れ狂っている時は、早アワセは禁物だよ。」と全員に通達。
 
貴重なワンバイトをモノにしてもらうためにも、遅いタイミングのアワセでしっかりと口の横にフッキングをするためだ。
 
夜も明けきり、そろそろ・・・と思った矢先にエース松橋氏のソウルクラッシュにコツコツとバイトが伝わる。

 グリグリと巻き込んで、荷重がベリーにのった感触を確認して大きくロッドを起こすようにフッキング成功。
 
下が砂地のポイントなので無理に寄せずに波の静かなポイントに移動。

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タイミングを見て、波間から魚を引きずり出す。
 
自身2匹目のサーフ真鯛降臨。
 
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サイズは65cm前後といったところ。この厳しい状況では嬉しい1尾。
 
こんな荒れ狂った状況でも魚が着く場所にはちゃんと居るものなのだ。
 
徐々に強くなる爆風のなか、みんなで喜ぶ。
 
こんな状況では誰が釣れても嬉しい。
 
水深は1mくらいの浅い砂底だが、あまりに波の上下動がひどいため、下手なミノーでは飛び出すか、底を擦ってしまう。

そこでしっかりと水を噛んで、なおかつ暴れないログサーフ144Fにチェンジ。
 
水面から60cmくらいを引くイメージでロッドの角度とリーリングの速度で調整していると、ゴツゴツとバイトが伝わってくる。
 
魚が動き出すのを待ってたが、一向に動き出さないのでキキアワセしてみたら・・・ノッた。
 
軽い感触なので一気にリフトしてランディングしたのは50cmくらいのヒラメ。

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ログサーフ144Fをガッツリ咥えてました。

波間でグルグルと揉まれてたけど#3フック×3本設定なのでバラす心配はなかった。

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ブツ持ち写真では真正面から風を受けるので、砂粒を吸い込まないように息を止めて撮影(苦笑)。
 
たぶん最後のほうの風速は20m近くあったかな?
 
これを最後に潮も下がり、風も強くなってきたので無念の撤収。

「・・・?なんか落ちてるね?」

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帰り道になぜかポツポツとフグが打ち上げられている。

fmvn29bcpp7gtrctsv45_480_480-8044f484.jpgいずれもヒレがボロボロで絶命していたが、最後に拾ったハリセンボンはまだ息があった。
 
あまりの波のパワーに遊泳力の弱いフグはなすすべもなく打ち上げられてしまうようだ。
 
帰りは風速20m以上の暴風を真正面に受けながらの死の行軍。

通常の3倍疲れました・・・。
 

【実釣4日目】 「起死回生の1発」
 
実はここまでノーバイトだった・・・なっき師匠。

荒れ模様の天候を前に身長的にも体力的にも一番不利な彼女だが、

「・・・どうする?行く?」

「行きますっ!」

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それでも再びポイントに立つ。
 
前日よりはマシ・・・かと思いきややはり横殴りの爆風と雨が容赦なく吹き付ける過酷な状況。
 
それでも文句ひとつ言わずに黙々とキャストする根性はさすがとしか言いようがない。
 
アッちゃんもそうだが、こういう極限状況で泣き言ひとつ言わない女性アングラーはかなり肝が据わっていると思う。

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とはいえ、連日周囲が釣る中でたった一人だけノーバイトは男でもキツイ。

まして一番の初心者ではその不安もかなりのものだろう。
 
すこしでも確率をあげるために、今回、自分的には一番バイトを得ているルアーを渡す。

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理由はともかく、

当たっている立ち位置で
当たっている時間に
当たっているルアーを使うのが一番の近道なのだ。
 
夜も白々と明け始め、これからがプライムタイムというなかで徐々に風速があがり始める。
 
それでもメゲないでキャストを続けている彼女についにヒット。
 
暗い水面でヘッドシェイクするのはヒラスズキ。
 
「頑張れっ!!」と周りの声援が飛ぶ中、必死にリールを巻き続けるなか、最後の波打ち際で大きな波にまかれ、無念のフックアウト。
 
初心者にはすべてがキツ過ぎる今回の状況。
 
それでも・・・
 
「負けないっ!!」と根性でキャストを開始するなっき師匠。
 
純粋に魚を釣りたいという気持ちに全員がうごく。
 
潮上に山なっしー氏、潮下に自分が陣取る。
 
「右から来るのか?左から来るのか?」
 
おのおのが魚の動向に気を配る。
 
エース松橋氏は彼女の横で来るべき瞬間にそなえて待機。
 
なっき師匠を中心とした鉄壁の布陣・・・「なっきシフト」の完成である。
 
「次のバイトを確実に獲りにいこう。」となっき師匠にアドバイスを送る。
 
  • バイトがあってもすぐにアワセを入れない
  • 根が入っているので、気合でゴリ巻き
  • ランディングは・・・誰かにまかせる(笑)
 
そしてここでフックをチェック。

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新品のトレブルSP‐MH#3に替える。
 
ここ一番で魚を獲りたければフックとリーダー、ラインのチェックは欠かしてはダメなのだ。
 
その万全の気構えが通じたのか・・・
 
「来ましたっ!!」
 
砂嵐でかすむ視界で彼女のテストロッサが綺麗に弧を描く。
風になぎ倒されそうになりながら、
エース松橋氏が背中をつかみ・・・
山なっしー氏が撮影をし・・・
波間に見えた魚体を自分が一気に駆け寄って引きずりあげる。

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その足元に真鯛を運んだ瞬間、ポロリとフックアウト。

「あっぶねーっ!!」

ギリギリの状況でギリギリで手にした価値ある1尾。

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ズシリとした重さ以上に喜びがこみあげてくる・・・。
 
「おめでとう!!」

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 みんなに祝福されながら値千金の魚に感動する。
 
この瞬間に立ち会えるから釣りはやめられない。

最後の一人が無事、魚を手にして全員が安堵した。
 
夜もすっかり明け、これで終わりかと思いきや・・・
 
うるめイワシが寄ってきた!!

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 「ヤバいね。始まるよ・・・。」
 
新島に限らずにサーフではベイトの接岸ほどのチャンスはない。
 
水位が下がって、水深が80cmくらいになってきたので、必殺アストレイア127F‐SSRにチェンジ。
 
過去の取材や撮影で、この潮位の時にはイイ思いをさせてもらった自分の中の必殺パターン。
 
リング#4&フック#3に強化してフッキング率およびランディング率アップを計っている。
 
これを波のサラシているブレイクを舐めるようにトレースしていく。
 
サラシが広がるブレイクの先でガツンとひったくるようにバイトしてきたのは65cmほどの真鯛。

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ソウルクラッシュでなんなく寄せて、リーダーをつかんで引きずり上げる。

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アストレイア127F-SSR リアルキビナゴ
 
明るくなってなんでもいいから1匹釣りたいときにはこのカラーはオススメ。

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クリアーとホロの明滅効果が明るい水中でもしっかりバイトさせてくれる。
 
続いて、少し波の穏やかなトコロにキャスト。
 
なんとなく潮の流れが緩まっているところに差し掛かったときに、ガツンとヒット。
 
軽い感触に躊躇することなく、一気にランディングしたのは50cmほどのヒラメ。
 
小型のヒラメは流れの緩いところに多い。

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あまりの暴風にブツ持ち写真は諦めるしかなかった・・・。

 
今度は逆にサラシているところギリギリにルアーを打ち込む。早い流れに押されて、深いトコロに差し掛かった瞬間、銀影が飛び出してくる。
 
ググンという重い感触をしっかりとフッキング成功。
 
波打ち際で何度となく飛んで突っ込んで元気なファイトを見せてくれたのは70センチクラスのヒラスズキ。
 
鼻っ面にテールフック1本というキワドイフッキングだったがなんとかセーフ(笑)
 
こういう場面で鋭いフックの利点を痛感する。

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しかしこの時点で砂嵐はピーク。ブツ持ちはますます困難な状況。魚にもみるみる砂が積もっていく・・・(泣)。
 
「山なっしー、ココに入って。」
 
トレースゾーンとヒットエリアを教えて、入れ替わりで入った山なっしーにすぐさまヒット。
 
どうやら群れで入ってきているようだ。
 
なんなくゲットしたのは78cmのブリブリの1本。
 
「ブツ持ち・・・いってみよっか♪」
 
自分はやらないくせに人には遠慮なく要求してみたりする(笑)。

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 平然と魚を持ってくれる心優しき山なっしー。実はもの凄い高速で砂があたっているの図(爆)。
 
これで潮位も下がり切り、自動的にゲームセット。
 
帰りは前日以上の爆風と砂嵐に身も心もズタボロになりながら、
 
這う這うの体でようやくたどり着く。

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そしてその前に立ちはだかる地獄の階段(泣)。

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砂に始まり、砂に終わる。
 
これが新島の怖さだったりする・・・。
 
後篇に続く
 

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