この20年、私はほとんどストレートポイントのフックを使ってきました。具体的にいうと、カルティバのST46と36、最近は一部がまかつのツインフックSPMHです。世の中のシーバスルアーにセットされているフックもほぼ同系統のスプロートベンドのストレートポイント、バスルアーならラウンドベンドのストレートポイントだと思います。
これらは初期掛かりを作る可能性が高く、フッキング時にも深い角度で針が刺さることがルアーのフックとして最適なのではと考えていたので、あまり疑うこともなく。

ですが最近エリアトラウトに行く頻度が増えてきまして、スレ切ったニジマスの一瞬のバイトに対して針先が残るカーブポイントの針が多用されていることに気づきました。
自分はストレートポイント信者であったため、当初はあえてストレートポイントのフックを選んで使っていたのですが、明らかに針が口の中に入ってもフッキングが決まる前に瞬間的な首振り1発で外されてしまう現象を多数目撃。定量的に確かめた訳ではないですが、カーブポイントの方が初期掛かりさえ作れればフッキング前の首振りで外されにくいように感じました。

この経験をもってスズキ釣りをしていると、ゴッ！と感じても乗らないバイトに対して実は針を変えるだけでもっと獲れるのでは？という仮説が自然とわいてきました。
同時に、これまで目視しながら乗せられなかった数々のスズキのバイトシーンを振り返ってみると、基本的にルアーは一度ちゃんと喰われている。喰われているし、どう考えても針も口に触れてなきゃ物理的におかしいのに乗せられないケースが多い。
ちょっと魚種違いますがこういうやつですね↓
https://www.facebook.com/reel/1571109660346980/
スズキはもっと速くて、バイトから瞬間的に外す動作に移行できる口まわりのスピードがある魚のため、特にブラインドでは初期掛かりの後一瞬針先が残ってくれないと物理的に合わせは間に合わない。ということは、初期掛かりの確率が若干下がっても針先が残りやすいカーブポイントのフックの方がスズキという魚には向いているんではないか？

で早速試してみました。
ルアーは確実にバイトがとれ最近も使い続けており比較できそうなストリームデーモン、ストリームローグ、振り幅枠でワンダー60。セッティングは、

ストリーム2種
これまで：ベリーにがまかつツインフックSPMH#2×2 テールにデコイプラッギングシングル3/0 リングサイズで純正とほぼ同じウェイトに調整
今回：ベリーにがまかつツインフックRBM1/0×2 テールにカルティバプラッガーシングル3/0 これもウェイトは調整しましたが各所0.1g増に

ワンダー60
これまで：ST36#10
今回：がまかつツインフックRBM#6 ウェイトほぼキープ

※全てバーブレス

RBシリーズは軸がMかHしかなく、現状のデーモン・ローグにセットしていたMHよりフック自体が細軸大型化する結果になっており、それもフッキングにはプラスの要素かもしれません。
という前提と、たった一回の釣行ではありますが、結果としてはかなり良い感触。
残念ながら今回ローグは無、デーモンに4バイト4ヒット3キャッチ、ワンダーに2バイト2ヒット1キャッチ。サイズが全て60cm以上なので小さいともう少し乗らなくなりそうですが、今回はバイトが出たらフックアップ率は100%でした。

良かった理由として考えられるのは、
・細軸化＋ウェイト合わせに伴ってフックのサイズが上がってフトコロ幅が確保できており、初期掛かりの確率が上がっている説
・細軸化により刺さりが良くなっている説。
・カーブポイントにより初期掛かりを逃さずフッキングに繋げられている説
ということで、変更した要素が多くなってしまいカーブポイントのおかげかどうかはなんとも言えません。。
しかし、トレブル→ツイン等で線径キープしつつフックサイズは上げられるため、ツインフック等を活用することで、サイズアップによりボディからのフックポイント距離を確保し初期掛かり性能を犠牲にせず、カーブポイントで針先を残す、というセッティングが総合的に優秀とも考えられるかなというのが現時点の推察です。

今後他のルアーにも広げてもっと試していきたいですが、一点辛いのがツインフックの値段。。
ヴァンフックさんあたり斜めアイのフックだけバラで売ってくれないですかね？謎の斜めアイシングルフック左・右として売ったらライセンス問題ありますか？笑
または昔デコイのラインナップにあった縦アイダブルフックのカーブポイントモデルとか。
もっと選択肢がほしいです。商売としては厳しいとは思いますが。